フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

僕が長野暮らしを選んだ理由。

先日、「Yahoo!不動産」おうちマガジンの取材を受けました。

 

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「フランス修行をしたシェフが長野暮らしを選んだ理由」

 

https://realestate.yahoo.co.jp/magazine/corp_atchooworks/20180322-90001586

 

料理人なのに料理の取材では無いのが自分らしいな、とも思います。

移住を考えている方々の背中を良い形で少し押してあげれるような記事になったかと思います。

 

本当はもっと書きたい事もあるのですが、長過ぎると読者の方が読み疲れると思うので、こちらで少し補足します。

 

自分で野菜を手掛けて、とありますが、実際にはハーブや食用花など、手間が掛からずに新規就農の知人達が作らない物を中心に育てています。

自分でやってみたのですが、やはり1日中、毎日畑を見れる訳では無いですから、野菜のクオリティもプロには敵いません。

長野は新規就農者を支援していて、自分の周りにも優秀な同年代の農家さんがたくさんおられます。

こうした方々から購入する方が地域にとっても自分にとってもメリットだと思っています。

自分1人で出来る事は限られるので任せるところはその道のプロに任せて、自分はそうした方々から購入して適正価格で販売出来る調理を心掛けています。

 

 

自分のブログの最初にも書いていますが、フランス料理の偉人フェルナン・ポワン(1897〜1955)はこのように云っています。

 

「若者よ、故郷へ帰れ。そしてその市場に行き、その町の人々に料理を作れ。」

 

今まさにそんな時代なのかな、とは思います。

 

バブル期の頃からだと思いますが、フランス修業を終えて帰国したシェフ達が都市部にお店を開いて大成功していた時代では今は無いと思っています。

そもそもお金をたくさん稼ぎたければ、料理人よりもっと効率良く稼ぐ仕事なんて他に色々あると思いますしね。

 

若い頃は漠然と修業と思って何も考えずに邁進してきましたが、今なら何の為にやってきたかもしっかり言えます。

その宿命を理解して人の縁を大切にして、自分の役割を果たしていけばきっと地方でも充実した料理人人生を送れるのではないでしょうか。

 

自分みたいな料理人でも地域で出来る事はたくさんあります。

これからも地域密着で精進していけたらと思います。