フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

GW後の花山椒。

早起きして山で花山椒を摘んできました。

 

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今シーズンはメインの仕事である出張料理の合間の早朝に摘みに行っています。

出張料理の合間に予約が入り過ぎるとこなし切れないので、あまり宣伝はしませんでした。

 

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昨年からのお客様の問い合わせがある時だけクレソン山菜鍋セット(スープ付き)を作っていました。(写真は牛肉バージョン)

 

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八ヶ岳の雪解け水で育つクレソンや芹との相性も抜群です。

川に行けば幾らでも摘めます。

 

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タイミングが合えばコゴミやコシアブラなどの山菜も。

 

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軽井沢のお宅でご一緒した時にはこんな感じ。

 

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かなり咲いていたので先週半ばで終わりだと思いましたが、意外と採れましたね。

軽井沢の飲食業の流れで言うと、GWは満席が続きますが、その後の数週間はガクッと落ちます。

6月から週末回復して、7月の海の日連休から夏シーズンがスタートのイメージです。

この辺りは5月半ばを過ぎないと遅霜の心配があるので苗植えには早いですし、田植えにも速過ぎる。

出張料理もこの流れなのでGW後の2週間くらいを何とかしたかったのですが、ここを花山椒がかなり埋めてくれています。

5月もかなり売り上げましたし、これで6月は畑仕事をしていても安心。

 

フリーで料理をしたり畑をしたりバカンス取ったりと好きに働いてきましたが、かなり良い流れにはなってきましたね。

 

東御のホワイトアスパラ。

GW中の出張料理はホワイトアスパラと山菜でした。

 

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ホワイトアスパラはいつも東御「アグロノーム」宮野さんの畑で頂くのですが、最近は寒くて育ちが悪いと仰いますが充分立派です!

写真の物はバターと一緒に焼き色を付けながら火入れ。

 

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茹でたても美味しいんですよね。。

剥いた皮と一緒にサッと火入れ。

生でもポリポリ食べれるくらいですから、よくあるレシピよりかなり時短で火入れしています。

 

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遮光しなければ、グリーンアスパラになります。

この手間が大変ですよね、、。

 

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自ら収穫するので、その日の1番を必要分購入しています。

やはりアスパラは鮮度が命です。
近くにアスパラの産地の東御市があるのは本当に助かります。
この地域は高速道路があるので上田から東御、小諸、佐久、佐久穂までの生産者先の移動は容易です。(無料区間が長いのも助かります。)

直接採った後は直ぐに保冷ボックスに入れて鮮度を保っています。
ご予約に合わせて出来るだけ良い状態で提供してますから、軽井沢でとても好評です。

 

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育ち過ぎた枝葉の伸びたアスパラもポキポキと折って食べると美味しいですね。

 

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ウチの畑のアスパラも同じ事をやりますが、路地なのか直ぐに筋っぽくなります。
こちらは柔らかいので、ハウスの特権かもしれないですね。(たまにサラダに混ぜています。)

 

今までは東御のホワイトアスパラの存在を知らなかったので、GWのメニュー作りは地産地消だと山菜ばかりで苦労したのですが(やはり山菜は天ぷらや鍋が美味しい。)、このホワイトアスパラで幅が広がりました。

 

しばらくしたらホワイトが終わって、立派なグリーンアスパラが出回ります。

大好きな春のカブも出始めて、白や鮮やかな緑の食材が嬉しい季節になりますね。

 

今年も田伏せのお手伝い。

いつもお世話になっている米農家さんの田んぼで田伏せ作業(苗作り)のお手伝いに行ってきました。

 

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田伏せは種を蒔いた育苗トレイを田んぼに並べて田植えの苗を準備する仕事です。

大きなビニールハウス内に並べるやり方もあるみたいですが、こちらは並べた列ごとにビニールを張っていきます。

 

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寒くて風は強かったですが、前日は雨だったので晴天の中の作業はやり易かったです。

遠くに見える浅間山が雪を被っています(笑

若い新規収納者のヘルプもあって、昼を少し過ぎた頃には1400枚のトレイを並べてビニールを張る事が出来ました。

 

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この農家さんの凄いところは、参加者に農業では無い他業種の経営者が多い事。

左は春日のチーズ工房「ボスケソ」の是本さん。

今ではチーズのコンクールで入賞する程の工房ですが、開業前からこちらの田仕事をしながら色々なお話をしました。

他の方々とも経営や補助金の話など、さながら野良仕事をしながらの経営塾みたいな感じです。

 

今年も色々と刺激的なお話が出来ました。

コロナで色々制限の多い生活ですが、青空の下で体を動かすと気持ちがいいですね。

 

今度は田植えの際にまた伺いたいと思います!

 

ビニールハウスを建設。

ウチの畑にビニールハウスを建てました。

 

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白馬から帰ってから出張料理の依頼を沢山頂き、建てるのがこんな時期になってしまいました。

 

今迄は自然の季節感を大切にしたくてビニールハウスは建てませんでした。

外の通常気温と違ってしまうので、「今年の初物です。」とか「今年は暖かいから早いですね。」みたいな話を出張料理先で出来なくなってしまいます。

季節感の無いスプラウト類や食用花を意味無く付けまくる料理が好きでは無いのですし、畑にあれば使うし無ければ使わないを徹底してきたので。

こちらは育苗スペースが足らないのと越冬させるハーブを育てる用で建ててみました。

 

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最近は建てる方も多いのかなかなか材料が揃わなかったのですが、やっとこハウスの材料が到着。

 

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先ずは最初のアーチの部分を建てるのですが、とにかくウチの畑は石が多いので支柱を建てる穴を掘るのが大変でした。

 

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専用のドリルで掘り進めて石に当たってしまった場合はスコップや鍬で掘り起こしました。

 

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刺した左右の支柱を真ん中でトメて、やっとハウスらしくなってきましたね。

 

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サイドのレールなんかを取り付けて初日が終了。

自分が思っていたより、かなりの時間がかかりますね。

 

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2日目はビニールの取り付けから。

風が吹かないように、朝早くから取り付けていきます。

 

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空気の入れ替えをするビニールの巻き込み機なんかも取り付けてほぼ完成。

あとは風で飛ばされないようにロープで縛ります。

 

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サイズは2間×5間(3.6×9m)で建てましたが、出張料理をこなしながら遊ぶには適当な大きさで大満足。

 

出張料理を始めた8年前は暇だったのでやたらと畑を拡げたのですが、雑草などの手入れまで手が回らないで荒れ放題にしてしまいました。

やはり自分で出来る広さで無理なくやるのも大切だと思います。

 

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お昼ご飯は花が咲き始めた貴陽の木の下で食べました。

時短だパーティションや黙食など色々と制約の多い外食ではありますが、野外の開放的な場で食べる食事は最高です。

 

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何もしなければ何も生まない土地ですが、先祖が開墾した物を何とか現代で活かしていきたいですね。

 

ちなみにですが。

 

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こんな感じで中に花壇的な物を作って何かを育ててみたいです。

真ん中に糸も垂らしてみたい。


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棚を作って育苗スペースを確保、、の予定。

 

ハウス内はこのようなinstagramで自分の気に入った生産者をフォローしてまとめてあるので、沢山見てるとどうしようか悩む。。

以前に行ったピカルディーやニースのフランス農家の写真を参考にしながら遊びたいですね。

 

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早々と貴陽が開花。

ウチの果樹園の貴陽(スモモ)の花が咲きました。

 

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暖冬だった昨年よりも更に5日早い開花です。

今年は暖かくて、何でも早いですね、、。

 

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天気予報を見ても暖かい日が続きますが、果樹農家にとって早過ぎる開花は霜が心配。。

よくこの時期は千曲のアンズの里の開花をニュースで見るのですが、近年は遅霜にやられっぱなしですから農家さんも気が気で無いと思います。

 

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天気予報を見てみると、来週の木、金曜日が怪しい、、。

 

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川や山に行けば色々採れる季節になってきました。

 

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クレソン。

 

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ワサビ。

花も咲き始めていました。

蕾や小さな葉の優しい辛味が良いアクセントになるので、出張料理の前菜によく使います。

 

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野萱草(ノカンゾウ)

 

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野蒜。

 

先月は小さ過ぎて使えませんでしたが、そろそろ大きい物は使えそうです。

 

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アサツキ。

またウチの畑のシブレットが小さいので、こちらを使います。

 

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畑には零れ種でセルフィーユ。

よく使うセルフィーユ、ディル、イタリアンパセリは勝手に畑に生えるので買う必要がありません。

無い季節は無いなりに料理を考えています。

 

全く料理をアップしませんが、写真も撮れない案件が沢山なので最近は撮っていません。

沢山のご依頼をこなしているんですけどね。(3月はこれほどご依頼がある事に驚いていました。)

 

引き続き沢山の出張料理の依頼も頂いてますので、色々とお出し出来たらと思います。

 

温石(おんじゃく)で信州うどん。

小布施、信濃町で買い出しがあったので、お昼は行きたかった信濃町の日本料理「温石(おんじゃく)」さん。

 

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松本時代から伺っていたので、昨年10月に移転されたこちらのお店に行くのを楽しみにしていました。
松本では日本料理の名店として有名でしたが、こちらではうどん屋さん(夜はお任せメニューがあるみたいです。

 

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店の扉開けると古民家らしい、こんな通路が。

 

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抜けた先にコの字のカウンター。

 

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松本時代にもあった物販スペース。

 

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松本時代も地の物を大切にされる須藤さんが、信州の食材の乏しい3月限定でうどん屋さんをされていたのでそのスタイルかと。

信州は蕎麦が有名ですが、小麦粉も沢山採れますからうどんも凄くイイですね。

 

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こんなお出汁で出してくださるお店も無いかと思いますし、いりこ飯も香ばしくて最高に美味しかったです。
今日は「お清し」(トッピング色々)でお願いしましたが、うどんメニューは味噌、酒粕、カレーもあるので、信濃町に来る度に再訪して食べたい。

 

昔は信濃町に来る目的はワイン買い出し(日本酒の揃えも素晴らしい)の「萬屋」さんだけでしたが、もう人気があり過ぎて予約が取れない「The Sauna」が出来て、今度は「温石」さん。
食べる場所も含めて3箇所ほどあれば、その土地で1日楽しめるなと。
また早く信濃町に行きたい気分です(笑

 

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畑仕事も着々と。

暖かくなって、畑仕事の機運も高まってきました。

 

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肥料を撒いて耕耘機で起こしたりと、着々と準備を進めています。

ちなみにマスクはコロナ対策では無く、花粉症対策です。

台風で壊れた道の修復工事で砂埃が舞ったりと、花粉症の症状の重い自分からしたら厳しい季節です。。

 

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こちらは主にジャガイモやネギ、ビーツやキオッチャを植える予定。

 

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こちらはハーブの畑なので不耕栽培。

機械などで耕さない農法です。

軽く肥料を撒いて、鍬のようは道具で2度くらい簡単に起こしました。

 

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冬の間、使われなかった用水路には枯葉などが山積しています。

特に台風の道路工事で流れた泥が多いので、水を流す前にしっかり掻き出します。


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2km先の自分の畑まで綺麗に流れていきました。

この用水路を使う方々も高齢な方が多いので、これで安心して農作業に励めるかと思います。

 

最近は地方のシェフが畑に挑戦している様子をよく見かけますが、そのせいか種が買い難くなりましたね。

今年もしっかり出遅れました。。

 

白馬から佐久に戻って畑仕事の投稿が増えましたが、出張料理の依頼も沢山あります。

有名な方が多いので、全く出張先の写真は無し。

 

最近はシェフなのに全く料理写真を載せていないので、たまには出張先で作る料理写真なんかもアップ出来たらと思います!(勿論、お客様の許可を得た上で。)