フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

KAMU Kanazawaを訪問。

金沢の美術館といったら「21世紀美術館」ですが時間も無かったので、近くに出来たばかりの私設美術館「KAMU kanazawa」に行ってきました。

 

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目的は21世紀美術館の水の中に人が見える「スイミングプール」でお馴染みのレアンドロ・エルリッヒ。

 

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これですね。

 

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最近、公開されたばかりの螺旋階段の無限ループの大型インスタレーションはいつ迄も見ていられる面白さ。(分かり難い写真を撮ってしまった。。)

 

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こちらはkamuのInstagramから。

本来は台に乗って落ちそうな様子を撮ったりするのかと。

 

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他は手すりなども含めて触ってはいけないのですが、中央の台だけ触って(乗って)いい理由が今更ですが分かりました(笑

 

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3階に展示されている桑田卓郎氏の器は前日の片折さんでも使われていたそう。

 

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料理人は美味しさなどの着地点があるので何となく理解出来るのですが、こうした作品を作るイマジネーションが何処から来るのか不思議でなりません。

 

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佐久にいるとこうしたアートに触れ合う機会が極端に少ないと感じました。
昔は東京やパリにいて頻繁に通っていましたから、もう少し感性を磨く為にも積極的にこうした場所にこれたらな、とは思いました。

 

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片折で食事。

以前から行ってみたかった金沢「片折」さんで松茸尽くし。

 

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長野人なので毎年松茸を食べるのに苦労は無いのですが、こんな立派な物は初めて。

ただでさえ今年は不作ですから、これだけ揃えているところが凄過ぎます。

 

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最近の食べ歩きは年1回のフランスバカンスに集中していたのですが、今年は海外に行けないので国内で。
昨年のNomaやGeraniumとはまた違った凄い満足感。

 

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和食さんらしい凛とした空気の中で、目の前で削られる鰹節の1番出汁やゆっくり焼かれる松茸の香り、他の料理も素晴らしく目や耳、鼻や舌でとことん楽しめました。


裏に入っても物音や話し声さえ無く、徹底した食事を楽しむ空間作りは圧巻。

フランス料理には無い多彩なお皿も、展示会で見ているようです。

改めてそれぞれに意味があるのが洋食とは違うなと思います。

 

色々なお話もさせて頂けて、大変勉強になりました!

 

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(野暮なので、料理写真は載せません。。)

今年最初のキノコ採り。

9月で仕事も落ち着いたので、久しぶりに山に行ってキノコを採ってきました。

 

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やっと出てきたハナイグチ。
この辺りではリコボウと呼ばれて、1番親しまれています。

 

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今年はキノコ不作と聞いていましたが、少し山も湿って雑キノコも出ていたので、これから期待出来そうです。

 

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家族で食べるには充分。

 

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少しだけあった栗茸も。

しかし、他のキノコがなかなか見つからないですね、、。

 

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松茸山の入山権利も取りましたし、10月は山散策も力を入れようかと思います。

 

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山には不法侵入防止のテープがあちらこちらに。
今までこんな事は見た事がありませんでしたが、最近は家畜や農作物の盗難が酷いですから松茸山も注意しないとですね。
田舎の山奥ですが、何となく物騒な世の中になったものです、、。

 

WVヴィンヤードで収穫。

馴染みのWVヴィンヤードさんで収穫のお手伝いに行ってきました。

 

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この日はカベルネ・ソーヴィニョンの収穫。

 

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本来のカベルネ・ソーヴィニョンの収穫時期からはかなり早いのですが、量が少ないので混醸してロゼ・ワインになる予定との事。

収穫には早いですが、前日のロゼ用区画のメルローに合わせて早めに収穫しました。

 

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量も少ないので昼頃には収穫も終わって、畑ご飯ひ畑でピザ。

こちらには畑にピザ窯があるので、かなり本格的。

 

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もうお店のレベルです。

 

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摘みたての葡萄を散らしたワイン葡萄ピザも。

 

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午後は醸造所に葡萄を持ち込んで、仕込みを見学させて頂きました。

9月が忙し過ぎて、これが今シーズン初めての収穫参加です。


白ワイン葡萄の出張料理が忙し過ぎて収穫のお手伝いが出来ませんでしたが、これから日程が合いそうなワイナリーには収穫参加していこうかと思います!

 

稲刈りのお手伝い?

いつもの米農家さんでお手伝いに行ってきました。

 

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稲刈りのつもりで行きましたが、この日は脱穀、乾燥の済んだ米を玄米にして、袋詰めしてからの積み込みでした。

 

よく田んぼで見るはぜ掛けですが、雨や上下で水分量が変わる事から機械乾燥が一般的みたいです。

パーセンテージを入力しておけば、その数値で乾燥終了。(機械を撮るのを忘れました。)

 

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こちらの機械に流して米以外の不純物を取り除いて玄米に。

 

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玄米を専用の袋に30kgで入れていきます。
1袋30kgはやはり重い。
口を縛るのもコツがあって意外と難しいですし、丸めて縛るを繰り返していると握力が、、。
朝から夕方まで袋詰めして縛って車に積んでを200袋。

さすがに終わる頃には身体中が痛かったです、、。

 

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田植え、稲刈りなんかは地域の方々とお話をする貴重な時間。
同業などではSNSでアッと言う間に同じような情報が拡散するんですけど、こうした地域の方々から全く新しい食材だったり、注目の人やお店を教えて頂いたりしています。(ローカル過ぎて、表に出ない。)

 

地域の地方創生、盛り上げようイベントなんかも、何となく移住組と根っからの地元組との連携が上手くいっている所は上手くいってますし、移住組だけだと上部だけの気もします。

自分みたいな外も内も分かる人が上手く繋げられたらとは思っています。

 

もう何年も色々な節目でこちらには参加していますが、この日も地元の方々から貴重なお話が出来て良かったです。

 

 

蜂の子を採取。

近所の大工さんと朝から地蜂の巣を採ってきました。

 

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害虫駆除では無く、長野県の珍味「蜂の子」を食べる為です。

 

この時期は飛んでいる蜂を見つけては巣穴を探して回り、人に見つからないように採るのが地域の恒例行事。

こちらは地面の中に巣を作る地蜂。

 

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穴に煙幕を突っ込んで気絶させ、動きが遅いうちに掘り出して撤去します。

周りに飛んでいますが帰ってくる蜂は攻撃しません。

巣から飛び立つ蜂は刺してきます。(こちらは気絶中)

 

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こちらは掘り出す前の状態。

 

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輪っか状の物が層になっているので、それぞれに分解。

 

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気絶している成虫だけを起きる前に外で払って、後からピンセットで取り出します。

成虫も起きた頃には巣は何処えやら。


かなり奥にあったので巣を見つけるのに時間がかかり、気絶した蜂が起き始めて少し危なかったのですが、無事に今シーズン最初の巣が採れました。

 

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取り出した蜂の子は醤油ベースで煮て完成。

長野の珍味、出張料理でご希望があればお持ち致します(笑

 

成功する人と高いワイン。

軽井沢の蕉雨館で出版記念パーティー(少人数)の料理を作らせて頂きました。

 

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「成功する人はなぜ、高いワインを飲むのか?」

 

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タイトルにちなんで高級ワインの空ボトルを飾り付けましたが、意外と上手くいきましたね。

一応、全部飲んだワインなんですけど、全然成功して無くてスイマセン(笑
成功出来る様に頑張ります。。

 

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まだ本は拝読しておりませんが、確かに人脈作りにはワインは凄く為になりました。

よく人脈作りにゴルフか麻雀かワインか覚えろ、と言われましたからね。。

 

世間で自分より料理の上手な方は沢山いますが、こうした中で軽井沢で仕事が出来ているのもワイン繋がりで拡まったおかげです。

ワインはあれこれ覚えた方が美味しく楽しく飲めますから、この輪に入るにもそれなりの知識や経験、マナーが必要です。

飲むのにフランス時代は投資しましたからね、、。

今では料理とワイン(と農業)が出来るのは自分の強みですし、軽井沢の別荘ニーズにフィットしています。

 

ただ、今の若い料理人の不幸は自分の時代でも値上がりしていましたが、今のブルゴーニュボルドーは高過ぎます。

とても料理人の給料から捻出して飲むのも無理があるかと、、。

 

本当にこの5年10年で飲食業界も変わりました。

特にこの半年はコロナで激変です。

この日は仕事で飲みませんでしたが、渋谷さんとワインをご一緒して色々と話したいですね。