フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

営業自粛と食材。

例年よりは出張料理の数も制限していますが、軽井沢に移って経過観察の済んでいる馴染みのお客様限定では行っています。

GW期間はまだ長野の畑の食材には季節が早く直売所を頼りますが、緊急事態制限に則ってどこも閉鎖、、。

少し遠いですが、友人のハウスを尋ねました。

 

f:id:monsieur0204:20200505224415j:image

 

ここには立派なホワイトアスパラが沢山ありました。

山菜とホワイトアスパラで内容が整ったので喜んでいましたが、話を聞くとこのアスパラが行き先が無いとの事。

 

f:id:monsieur0204:20200505224432j:image

 

ホワイトアスパラは通常の陽が当たらないように処理する為、アスパラよりは手間がかかり太い物では1本300円近くになります。

レストランなどでは人気の食材ですが、一般家庭では少し値段が高い食材です。

都市部のレストランは営業自粛ですし、近所の直売所は閉鎖ですから確かに難しいですよね、、。

 

せっかく手塩にかけたアスパラが良いタイミングを逃しては残念なので、軽井沢の顧客向けに自分のFacebookに投稿しました。

結果は1日で100本以上売れました。

軽井沢の方々も外出自粛で良い食材を求めていますし、農家さんも農協に頼らない少量多品種や伝統野菜を育てている方ほど出荷先に困っているんですよね、、。

農家さんも忙しいですから、自分が商品を頂いてお届けしました。

自分は料金を上乗せしていないので利益はありませんが、素晴らしい食材が無駄にならないで良かったと思います。

元々、固定費の出費のあまり無い働き方をしていますから、こうした時はいつもお世話になっている生産者の皆さんのお手伝いが出来ればと思います。

今回は上手く需要と供給を結び付けられて良かったです。

 

緊急事態宣言が延長されましたが、直売所は開けるのでしょうか。

難しい判断ではあると思いますが、近所のスーパーが対策を凝らして営業しているわけですから簡単に閉め過ぎな気もします。

全く農家さん側に立っていない。

1回閉めてしまったら好転していないのに開けるのもおかしな話ですし、食材が待ったなしで育つ農家さんにしても困る話だと思います。

 

圏内の感染者を見ていると、大抵は東京に行ったか東京からの帰省です。

こうしたデータや感染対策をしながら経済を少しずつ回す方が長野県的には良い気がします。

 

 自分は飲食側の人間ですが、いつまでもお店側には「お店は開けていいですよ。」でお客様には「3密の飲食店には行かないでください。」ではしんどいですよ、、。

早い終息を願うばかりです。