フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

ハイシーズン、オフシーズン。

以前、テレビで星野リゾートの星野社長がこんな事を仰っていました。

「軽井沢は集客の必要が無い。」

要はお客様が来る時は来ますし、来ない時は来ないという事です。

来ない時期に下手に値段の安いプランなどを提案してお店のブランド価値を下げるな、とは以前働いていた軽井沢のシェフのお話。夏に如何に稼ぐかが勝負な訳ですね。

リゾートの商売、特に軽井沢は極端にハイシーズンとオフシーズンがはっきりしているのでやり方も普通では通用しません。

自分にとっては冬のオフシーズンにフランスに気兼ね無く行けますから、ここでの生活は好都合です。夏にフランスに行っても面白くないですし、冬に行けば寒いので調味料や食材、ワインの回収にもイイですしね。

GWを過ぎれば7月の海の日の連休までは週末以外は暇だと思います。婚礼の無い職場なら店に賄いを食べに行くようなものです。飲食は拘束時間が長いので時間の無駄です。
自分はパリ時代に食材に本当に拘るお店に居たので、自分なりの拘りはあります。ただ、そんな食材もなかなか手に入りませんから自分で畑を耕して作っています。(特にハーブ類や皿に飾る花類)
種を蒔いて育てるのがお客様の来ない5〜6月ですから何とも都合が良い流れですし、ハイシーズン中の軽井沢価格の割高な食材を買わなくて済みます。

夏が終わればウチの果樹園やいつもお世話になっている地元のワイナリーの収穫。その後が微妙に空くので11〜3月の過ごし方が当面の課題でしょうか。(1〜2月辺りでフランスに1ヶ月ほど滞在なので、その他の期間。)

これだけはっきりしたハイシーズン、オフシーズンがあり、そこが自分の地元で畑と連動出来ますからこれは自分の強みに出来ると考えます。
(しかし、畑仕事は根気が必要でいろいろ時間がかかります、、。)

これから益々厳しくなる飲食業界ですから、何が自分の強みか考えながら店作りを考えていきたいと思います。