フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

伊澤さんの畑を訪問。

立科町でワイン造りをされている伊澤さんの畑に行ってきました。

 

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葡萄畑横で飼われている山羊と一緒にパシャり。

 

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こちらは昨年初リリースされたソーヴィニョン・ブランの畑です。

 

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立科町の直売所にも通る時にはよく寄りますが、その上にこんな葡萄畑がある事を知りませんでした、、。

 

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こちらも少し離れた場所にある3年目のカベルネ・フランの畑。

元々はナイアガラなどの食用の葡萄が栽培されていた畑だそうですが、高齢化に伴い耕作放棄地に。

そちらを開墾して葡萄畑に作り変えたそうです。

 

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こちらは色々な種類の葡萄が植えられた試験的な畑だったそうですが、途中から伊澤さんの畑になったそうです。

 

伊澤さんの畑はほぼ佐久市との町境にあり、こちらの他にも2件のワイン生産者がいらっしゃるそうです。
望月から国道を真っ直ぐですから、望月界隈で食事、カフェ、野菜農家見学にワイン畑見学も加えて面白い観光ルートが出来そうですね。

 

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本当にこの界隈はワイン生産者が増えていて楽しみな地域です‼︎

 

《告知》第9回ア・ベー、コラボディナーのご案内。

《お知らせ》この度、パリ時代の友人、阿部シェフと第9回コラボディナーイベントを彼のお店で実施する事になりました。

 

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日時:6月2日(土)、3日(日)両日とも18時から開場、18時半スタート。

 

場所:「Restaurant àBêe(ア・ベー)」

 

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内容:阿部シェフとお互いの地元(長野、鳥取)で旬を迎えた食材を用いた料理7品をご提供致します。

その各お料理に合わせてワインをご提案。
ワインは全て原材料から醸造、瓶詰めを日本で行う「日本ワイン」です。(こちらも自分達の地元中心です。)

 

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今回もウチの蔵で色々探すと今は造られていない城戸さんのプレミアムシャルドネ'11や少し熟成した貴彦さんのヨイチパス'11などが出てきました。これらにお気に入りのファンキーシャトーのワインも含めて提供したいと思います。
(ワインの状態によっては少し違う物に変更になるかもしれません。ご了承ください。)

 

募集人数:両日限定10名様。

 

参加費:17500円(税込)

 

毎回、16000円でのご提供でしたが、消費税分と扱うワインが高くなってきたので、申し訳ありませんが少し値上げをさせて頂きました。
ご了承ください。

お車、バイクでのご参加はご遠慮ください。
当日、キャンセルは仕入れ等の関係もありますので、申し訳ありませんが全額頂きます。
(テーブル席で相席になる可能性があります。)

コメント欄にメールアドレス添付、もしくはお店に直接予約して頂けたらと思います。
皆様のご参加、お待ちしております。

 

「Restaurant àBêe(ア・ベー)」

 

AD:東京都世田谷区尾山台3-24-11

TEL:03-3701-6930

黒斑山登山。

佐久に帰ってきたので、早速畑仕事の合間に山登りに行ってきました。

 

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手始めに登山口が自宅から1時間の比較的登り易い黒斑山(くろふやま)を登りました。

向こうに見える大きな山は浅間山です。

 

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この時期でもまだこの残雪です。

 

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涼しくて気持ちいいんですけど、足が滑り過ぎて危なかったです。

昨年は白馬で氷に足を滑らせて骨折。

今シーズンは下らない骨折は避けようと道を歩くにも細心の注意を払って無事にシーズンを終えましたが、シーズン後に山登りで滑らせて骨折は洒落になりません。

 

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中継地点に到着。

尖った先の天辺がトーミの頭(かしら)

 

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崖の横を登っていきます。

 

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携帯で写真を撮りながら登りましたが、落としたら完全にアウトですね。

 

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トーミの頭に到着。

 

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目の前の浅間山がとても綺麗です。

ここ数日は噴煙もありません。

 

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群馬側に見える尾根が凄く綺麗でした。

尾根伝いの道を進めるそうですが、次回以降の挑戦ですね。

 

トーミの頭から少し登って黒斑山を登頂。(1番最初の写真)

食べるところが狭いので、開けたトーミの頭に戻ってランチタイムにしました。

 

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お湯を沸かしてコーヒーとホットサンド。

 

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浅間山を眺めながらのランチは最高です!

 

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山登りが得意な以前働いていたレストランの後輩が色々準備してくれました。

自分も早くこのくらいやりたいですね、、。

 

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帰り道も若い彼に置いてかれる始末でしたが、自分の足腰の弱さが際立ちました。

彼は滑る雪道でもスイスイ行きますが、自分は踏ん張りが効かないので帰り道は転びまくりでした。

 

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これだけ空洞になっていたら、足も沈みますよね、、。

自分が思っていた以上に雪道で体力を消耗しましたが、久しぶりの登山は最高に楽しかったです。

 

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登山口の近くにもたくさん観光スポットがあるみたいなので、また季節を変えて来たいと思います!

 

地元帰ってワイン会。

白馬から地元佐久に帰って少し白馬の材料を頂いてきたので、サクッと料理をしてワイン会を開きました。

 

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持参ワインは先日訪問した信州たかやまワイナリーのソーヴィニョン・ブラン

この価格帯でソーヴィニョン・ブランらしいワインが無かったので、これは嬉しいです。

また次回のコラボディナーなどのイベントで使えたらと思います。

 

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自分が仕込んだ胡麻油風味のパテに八千穂漁業さんの信州サーモンの肝のスモーク。

 

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仔羊のスネ肉はトマトと柔らかくなるまでしっかり煮込んで、信州の白いんげん豆と合わせました。

上にはニンニクペーストで香りを付けたクルトンを振ってあります。

 

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ハーブでマリネした半割りの鶏はオーブンに入れてローストに。

うっかり話し込み過ぎたら忘れていまして、少し火が入り過ぎになってしまいました、、。

 

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皆んなガッツキ過ぎ(笑

 

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フロマージュは熟成した「Bosqueso(ボスケソ)」是本さんのカチョカバロなど。

 

久しぶりだったので、夜遅くまで話し込んでいまいました。

 

やっぱり地元はいいですね(笑

無事に白馬生活終了。

白馬生活も無事に終了!

 

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1年目は別のシェフのヘルプ、2年目はシェフとしてメニューまで全て任せて頂き、3年目の今シーズンは前年の問題を解決しながらメニューにも少し手を加えました。

フランスから本帰国直後はパリで学んだビストロ料理もアルコールを飲んで貰ってナンボなので地方では難しいな、、と思っていました。

都市部のように人口もありませんし、車社会なので飲酒運転の問題もあります。

ところがこちらを任せて頂き、白馬で海外からのお客さんにたくさん飲んで食べて貰えたらこちらも張り合いがあります。(マリレンはランチ以外は外国人客がほぼ100%です。)

やはり外国のお客さんは飲む量が違います。
県産ワインも置き始めて、今シーズンはたくさん飲んで頂きました。

 

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他のホテルやレストランが閉まる中、3月下旬まで満室続き。宿泊のお客さんに聞くと、「ネットの評判がすこぶる良く、室料の下がる3月に来た」との事でした。
確実にホテル全体が良い方向に進んでいる気がします。

 

他の飲食と違ってリゾートのこちらはあまりメニューを変える必要がありません。

毎年、同じ食事が出来る事が大切なんです。

これまではシェフが変わる度にメニューや値段が変わっていて、シーズンに来られるお客さんの信頼を得られていなかった気がします。

早くグランドメニューを固定して支持して頂き、毎年数品を変える程度に考えていましたが、やっとグランドメニューが固定出来そうです。

しっかりしたメニューやレシピが決まれば毎年変わる季節労働の従業員にも仕事を落とし易くなります。

3年でやっとここまできました、、。

 

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これまでは自分で言うのもどうかと思いますが全く機能していませんでしたし、友人、知人をお客として呼べるレベルにありませんでした。

そんな理由もあって自分もあまりSNSでの集客には積極的では無かったのですが、ようやく今シーズンからこれならと思えるレベルになってきました。

来シーズンは宣伝も大きな課題ですね。

 

シーズンは終わりましたが、また来シーズンに向けて少しずつ構想を練っていこうと思います。

 

次は明日から夏に向けて遅れ気味の畑仕事をやらないと(笑

八方尾根の絶景。

シーズンも終わりになったので、八方尾根にある絶景スポット「八方池山荘」まで登ってきました。

 

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八方駅からゴンドラ、2本のリフトを乗り継いでこちらの絶景スポットまで登れます。

下は既に雪が無い状態ですが、さすがにこの季節でも真っ白な世界が広がります。

 

登山者がこの先を目指して登っていました。

さすがにこの先はある程度の装備が無いと厳しそうですね。

 

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北アルプスの山々の雄大なスケールが白馬の魅力ですよね。

冷たい風が気持ち良かったです。

 

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五竜方向を眺める。

下を眺めれば、もう雪が溶けて緑が目立ち始めていました。

 

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リフトを一つ下りた黒菱平の長野オリンピックスタートハウス。

 

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まだ上では滑っているスキーヤーが一杯いました。

このコブが楽しいんでしょうね。

 

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ホテルの片付けや在庫管理、処分。

それに花粉から避難する為に登ってきましたが、凄く良い気分転換になりました。

 

白馬は冬シーズンにしか来なかったのですが、今度は6月以降の登山シーズンに遊びに来ようかと思います!

 

 

僕が長野暮らしを選んだ理由。

先日、「Yahoo!不動産」おうちマガジンの取材を受けました。

 

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「フランス修行をしたシェフが長野暮らしを選んだ理由」

 

https://realestate.yahoo.co.jp/magazine/corp_atchooworks/20180322-90001586

 

料理人なのに料理の取材では無いのが自分らしいな、とも思います。

移住を考えている方々の背中を良い形で少し押してあげれるような記事になったかと思います。

 

本当はもっと書きたい事もあるのですが、長過ぎると読者の方が読み疲れると思うので、こちらで少し補足します。

 

自分で野菜を手掛けて、とありますが、実際にはハーブや食用花など、手間が掛からずに新規就農の知人達が作らない物を中心に育てています。

自分でやってみたのですが、やはり1日中、毎日畑を見れる訳では無いですから、野菜のクオリティもプロには敵いません。

長野は新規就農者を支援していて、自分の周りにも優秀な同年代の農家さんがたくさんおられます。

こうした方々から購入する方が地域にとっても自分にとってもメリットだと思っています。

自分1人で出来る事は限られるので任せるところはその道のプロに任せて、自分はそうした方々から購入して適正価格で販売出来る調理を心掛けています。

 

 

自分のブログの最初にも書いていますが、フランス料理の偉人フェルナン・ポワン(1897〜1955)はこのように云っています。

 

「若者よ、故郷へ帰れ。そしてその市場に行き、その町の人々に料理を作れ。」

 

今まさにそんな時代なのかな、とは思います。

 

バブル期の頃からだと思いますが、フランス修業を終えて帰国したシェフ達が都市部にお店を開いて大成功していた時代では今は無いと思っています。

そもそもお金をたくさん稼ぎたければ、料理人よりもっと効率良く稼ぐ仕事なんて他に色々あると思いますしね。

 

若い頃は漠然と修業と思って何も考えずに邁進してきましたが、今なら何の為にやってきたかもしっかり言えます。

その宿命を理解して人の縁を大切にして、自分の役割を果たしていけばきっと地方でも充実した料理人人生を送れるのではないでしょうか。

 

自分みたいな料理人でも地域で出来る事はたくさんあります。

これからも地域密着で精進していけたらと思います。