フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

お寺でフレンチ。

「さくデ。2015ーまちデ。」


地元、佐久市の前山 貞祥寺で行われた1日限りの料理と音楽のイベント「佇 Tatasm」知客寮で料理をお出ししました。


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佐久市はフランスのアヴァロン市と姉妹都市関係にありますが、その関係を作るのに尽力したのが当時ヨーロッパで禅普及の活動をされていたこちらのお寺だそうです。
今回はそうした事から料理はフレンチにしようという事になり実現しました。

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歴史あるお寺の庭は苔が凄く綺麗なので、アミューズはこの風景を再現しました。

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佐久穂町の野菜生産者「GoldenGreen」在賀さんの人参で作ったババロアとムース。
竹炭入りのブリゼ(パイ生地)を砕いて、自作の庭のパセリを乾燥させた粉末を添えて苔の庭としてみました。

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いつもお世話になっている佐久穂町八千穂漁業」さんの信州サーモンの柑橘マリネと自作ハーブ、花各種。
野草なども散りばめて佐久の自然を表現しました。

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地元産のキノコのポタージュ。

天然キノコを掃除してポタージュにしました。
中には青木村の柳松茸と牛乳の泡。
庭で摘んだオキザリスを飾りに使用しました。

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中野産SPFポークのロースト。

お世話になっている軽井沢「シェ・草間」のマダムは中野市出身。お店にマダムのご実家で拾った胡桃がたくさんありますが、そちらを分けて頂きました。
胡桃は割って身を取り出し、ペースト状にして添えました。
右には山葵を入れたサワークリーム。
飾りは寺の裏に生える山葵を摘んで添えました。

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自宅の洋梨のコンポートとプルーン煮。
ベルベーヌのジュレと甘さと食感を足すのにフレンチメレンゲメレンゲにもベルベーヌの乾燥させた粉末を混ぜ込みました。

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飲み物は県産ワインの他に自分が漬けている果実酒のソーダ割りをご用意しました。

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毎年、自宅の果樹園のフルーツや木の実を漬け込んでいます。
今回はプルーン、ラ・フランス、太陽(スモモ)をご用意しました。

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あえて照明を点けずに自然光の中で食事を楽しんで頂きました。天気も良くて、外の緑が映えます。
外からはケルト音楽の生演奏が流れて、素晴らしい雰囲気を作ってくれました。


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お寺の素敵な雰囲気の中でこうして料理をお出し出来た事を嬉しく思います。


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12時、14時スタートで各12名様。
正直、無事に終わってホッとしています。


お越し頂いたお客様、手伝ってくれたスタッフの皆さん、本当にありがとうございました‼︎

これからも地元の盛り上げに貢献出来るように頑張りたいと思います‼︎


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