L'expressionで食事。
パリからボーヌに移動して「Le Bénaton(ベナトン)」圭史シェフと新しくオープンした「L'expression」で食事をしてきました。
今年はフランスのレストランの予約をしていなかったので白トリュフを諦めていましたが、かなりお値段安めでメニューにあったのでお願いしました。
メインはスペインのガリシア牛。
下の野菜も、特にジャガイモが美味しかったです。
圭史シェフのお土産のリクエストが美味しいワインだったので熟考した上、数年前にオーストラリアで購入したニュージーランド「Bell Hill'14」を皆で飲もうと持ち込みました。(長野ワインはまた次回。)
このワイン、好きなんです。
良い意味でニュージーランドのワインでは無いですし、当時軽井沢で飲ませて頂いた時にビックリするくらい美味しかったからあまり海外のワインを買わない自分も結構買っています。
ブルゴーニュでニュージーワインを飲む機会もないでしょうし、ブラインドならブルゴーニュだと間違えそうなワインを選びました。
お店のスタッフの方々にもお裾分けしたら、d'angervilleのVolnay 1er'11を頂いてしまいました。
こちらもイイ感じに熟成していて、ブルゴーニュのピノの良さが全開。
Caroline-Moreyのシャサーニュ'15。
ここまで来ると分かれ過ぎていてどちらのモレ様か分からない。
Durocheのジュヴレ'17。
あの味わいで村名が信じられない。
最近で1番ジュヴレでお気に入りのドゥロシェ。
軽井沢時代に一緒だった佐藤君ともご飯が食べれましたし、夜中まで盛り上がり過ぎました。
パリのランコニュでワイン会。
昨日買い込んだ食材を持ち込んで、自分が在籍時のPassage53メンバーが集まって檜垣さんの「Restaurant L'inconnu(ランコニュ)」でワイン会!
1ツ星から2ツ星に駆け上がる自分にとってもフランス修業の1番充実した時期を一緒に過ごした面々で調理しました。
イエナのジョエル・チボーで購入した野菜。
久しぶりにフランスの野菜と長野の野菜の違いを確認したかったので色々な種類を少量ずつ。
特にカブは確認したかったのですが、これは日本種でしたね。
明らかにフランスのカブと瑞々しさが違いました。
ビーツはアルミに包んでオーブンへ入れ、他の根菜類は1つの鍋で蒸し煮にしました。
こちらのセップは生でカルパッチョにしました。
自分希望で食べたかったデノワイエで購入したフランスの熟成牛肉。
骨付きの仔牛なんか日本で食べる機会は無いですよね、、。
久しぶりに佐藤シェフに肉焼きのダメ出し(笑)をされましたが、自分の落とし所の違いや肉焼きの考え方は凄く参考になりました。
流石に慣れた手付きの檜垣さん。
先にアペロでビールとシャンパンを頂いて、白はコント・ラフォンのペリエール'03。
赤はデュジャックのクロ・サン・ドニ'11。
若いけどめちゃくちゃ美味い。
昨年同様、素晴らしい蔵出しワインの状態に驚かされたり。
本当にパリ時代に戻ったような楽しいひと時でしたし、活躍している皆に負けないように長野で頑張らないといけないなと。
フランスの良さを感じた上で、長野の何が素晴らしいかをもっと追求しないといけませんね。
こうした刺激があるから年1回でもフランスに来ないといけないと思いますし、また来年にもっと良い報告が出来る様に頑張ろうと思います!
パリでワイン会の買い出し。
次の日の飲み会の食材購入に「Passage53」佐藤シェフとイエナのマルシェとユーゴ・デノワイエに行ってきました。
パリ「Passage53」で働いていた時代はレストランに行く前にこちらのマルシェのジョエル・チボーさん(ジョエルさんは既に引退。)で食材を購入して出勤していました。
懐かしい。。
この時期なので根菜類中心の品揃えです。
寒さが厳しくなって甘みの増した葉物類もあったみたいですが、行った時間が遅かったのでかなり無くなっていました。
ハーブ類もこんなにたくさん。
日本みたいに少しパックに入って数百円のような買い方ではありません。
花の咲いたコリアンダーも。
こうした食材がマルシェに行くだけであるのがパリのレストランの強みですね。
久しぶりにフランス野菜の味わいを確認したくて、色々な種類を少量ずつ購入しました。
デノワイエはそのレストラン時代に使っていたお肉屋さんです。
ジョエル・チボーもデノワイエも星付きレストラン御用達のパリ1番の有名野菜生産者とお肉屋さん。
日本ではなかなか食べれない骨付きの仔牛。
久しぶりにオーソドックスなパテも食べたかったのでパテ・ド・カンパーニュ。
ここまで買い出して、佐藤シェフと分かれて自分の買い物をしました。
パリ時代に自分がいつも購入していたスパイス店が閉店してしまったので、フレンチー横のBIO食材店へ。
日本の野菜の直売所ももっとお洒落に出来ないものかといつも思います。
こちらではスパイスも試しに嗅げるので、以前使っていた物に近い混合スパイスを購入しました。
他のお店でオイルや塩なども購入。
土曜日夜でどこもレストランの予約をしていなかったので、この日は佐藤シェフと再度合流して昼に買ったシャルキュトリーでゆっくり部屋飲み。
忙しいシェフとこんなにゆっくり話す機会も無かったですから良かったです。
20代の東京時代にソムリエの資格は取ったのですが、あまりワインの勉強をしていませんでした。
ワインはパリ時代に佐藤シェフに教えて頂き飲みまくりましたが、「今はウイスキーの時代」という事でこちらも。
その後はセグウェイで別のお店に移動して仕事終わりのパリのシェフの方々と飲み。
パリの最前線のシェフのお話は刺激になりました。
ちょっと最初から充実し過ぎですね(笑
フランスバカンスに出発。
白馬の仕込みを終えて荷造りしたら、直ぐにフランスに出発。
今年は以前から行ってみたかったデンマークのレストランの予約が取れたのでコペンハーゲン経由でスカンジナビア航空にしました。
安いと思って予約しましたが、預け荷物が23kg1つのみで追加料金を取られてしまいました。
22時間前にネット申し込みすればかなり値下がりするので、事前の準備をもっとすれば良かったですね、、。
到着は少し遅れましたが、昨年同様の部屋にも無事に到着。
夜到着で荷物も多かった(ほとんど現地の方々の頼まれ物とお土産)のですぐに置いて近くのスーパーで買い物。
店員さんに閉店だからあと1分と言われて、慌てて水だけは購入してきました。
到着初日はあまり動きたくないので日本から持ち込んだペヤング大盛り(笑
フランスから帰ってきた当時の目標が「年に1度バカンスを取ってフランスに行く。」でしたが、目標通りに7年連続で来れています。
(通常の料理人の「自分の店を持つ。」では無いところが自分らしい。)
当時のバカンスは軽井沢の閑散期の1〜2月でしたが、白馬の仕事を頂いてからは11月にフランス、夏、秋は軽井沢、冬は白馬、その他の時期は農業と1年間のサイクルが確立されました。
フランス時代からワインをやっていたおかげで軽井沢別荘の方々から贔屓して頂き、店を持たない出張料理サービスも板についてきました。
出張料理はお客様からも距離が近いので、ワイン好きな方々が喜びそうな話のネタを現地で調べてくるのも立派な仕事です。
皆さん、大抵はFacebookをやってらっしゃるので、軽井沢内での情報拡散には困らないです。
この歳になってくると、勉強の為の食べ歩きも本当に必要なレストランにのみ行きたいと思います。
以前から畑に近いレストランのようなファームtoテーブルのイメージの強いデンマークのレストランの試みは長野に合っていると思っていました。
寒さの環境の厳しいところや、それに基づく優れた発酵技術が発達した事など、自然環境も長野に似ていますよね。
レストランの予約が取れなかったら辞めましたが、無事に予約が取れました。
今から楽しみです。
あまり軽井沢の顧客情報の問題上で別荘内での写真アップを控えていますが、もう少し自分も知名度を上げてこうして学んだ事を地域に活かす事は出来ないかと模索しています。
こうした時に店の冠が無いと信用が無いんですよね、、。
最近は県の地産地消イベントが数多く開催されていますが、自分もフランスから帰ってきて7年間ずっと軽井沢の出張料理では地元食材のみで勝負しているんですけどね(笑
地道にブログに書いていて記録が残っているのが救いでしょうか。
こちらの記事もフランスから書いています。
もう数日経ちましたが、フランスの体験をつらつらと書いていこうと思います。
第12回ア・ベーでコラボディナー。
先月に行ったお互いの出身地(長野、鳥取)の食材、ワインを使った尾山台「ア・ベー」コラボ。
台風のバタバタでアップが遅れてしまいました。
佐久穂「いそベジ農園」磯辺さんのインゲンと鳥取の鬼海老、山葵サワークリーム、蕎麦粉クレープ。
食材の端境期で微妙にピンと来るものが無くて、生産者を訪ねて回った際に薦められたのがインゲンでした。
育ち過ぎて筋っぽいインゲンは好きではないのですが、磯辺さんのインゲンは大きくも柔らかい。
ちょうど入荷した鬼海老と合わせました。
これはこれで美味しかったのですが、もう少しインゲンを活かしても良かったかと反省。
肉の付け合わせでインゲンだけバシッと付けた方が磯辺さんのインゲンを活かせたかもしれないですね。。
こちらはディル。
こちらはセルフィーユ。
この時期は零れ種で畑の小さなハーブが採り放題なので、積極的に使用します。
花が使えなくなった後のフレッシュシードもかなり使えます。
こちらはフェンネル。
佐久穂「八千穂漁業」佐々木さんの大王岩魚、磯辺さんのカブ、佐久穂「ゴールデングリーン」在賀さんのホオヅキ、東御産生落花生と白樺樹液のジュレ。
ほぼ佐久穂町で揃えた一皿になりました。
川魚と白樺樹液、カブで淡白になりがちで、そこはホオヅキ、生落花生が良いアクセントになります。
スモークはこうした場では好きではないので、少しナッティーにしたい場合のこの時期の生落花生は大活躍です。
低温で火入れした鳥取産トトリコ豚、長野産紅玉のガリ、枝豆フラン。
阿部シェフに丸投げ。
紅玉のガリのアクセントが凄く良かったみたいです。
りんごのガリは龍吟で頂いて以来です。
今度、自分も作ってみよう、、。
吉田牧場ブルーチーズと蓬莱柿、長和町「メゾン・デュ・ジャンボン・ド・ヒメキ」藤原さんの黒豚40ヶ月熟成生ハム。
こちらも阿部シェフ丸投げ。
生ハムだけは長野から持ち込みました。
長野であまり良いイチジクに出会わないので使わないのですが、こちらは大きさも味わいも立派なイチジク。
信州産キノコのコンソメとフラン、鹿ソーセージ、栗。
こちらは毎年この時期に自分が作る定番メニュー。
下には牛肉、生クリームで洋風茶碗蒸し。
上にはこの時期の信州のキノコのコンソメを流します。
雨がなく乾燥していて天然が入らないので原木ナメコでしたが、こちらを入れるとかなりのトロミ(濃度)が付きます。
軽い赤ワインに合わせたかったので、知人の伊那のジビエ宿「ざんざ亭」長谷部さんに鹿ソーセージを分けて頂きました。
自宅の裏山の栗も添えて。
特に工夫はありませんが、秋らしい1品です。
鳥取産牛ほほ肉、じゃがいもピュレ。
もうこの会を12回やっていますが、未だにメインで煮込み料理を作った事がありませんでした。
料理人からすると仕込んでおけば温めるだけですし、手抜き料理のイメージが。
自分も出張料理ではそんな理由でやらないのですが、同じお宅で毎回ローストよりは変えて煮込みにすると意外と喜ばれます。
秋で寒くなってきたので煮込みにしましたが、この日の東京は少し暑かったです(笑
ラ・フランスのコンポートとそのジュレ、信州産フルーツ、ブルーベリージャム、ヨーグルトのソルベ。
裏庭に2本だけあるラ・フランス。
出荷用でも無いので、毎回この時期の出張料理に使います。
畑のレモンバーベナやミント、レモンガラスとコンポートに。
東御産のシャインマスカットに巨峰。
中野に買い出しに行くので、まだ新しい品種の麗玉(スモモ)も入れました。
ブルーベリージャムはうちの畑の7月に山ほど採れた物をジャムにした物。
アミューズのコスモスやデザートのダリアは地元の「Suki Flower Farm」鈴木さんの物です。
ワインはこんな感じ。
今回は奥出雲ワイナリー多めですね。
ネット上であまり良いコメントを見なかったサンジョヴェーゼ(ファンキーシャトー)のファーストヴィンテージ('16)でしたが、自分はあまりそうは思わなかったので沢山買っていました。
もう飲んだ方が良いだろうと先日開けた時の激変ぶりにビックリ。
今回のラインナップの中でも凄く評判が良かったです。
あとは小布施のプティマンサン(甘口)がヤバイくらいに美味しかったです。
甘いのに酸もしっかり残っているので、寝かせても面白いと思います。
イベント終わって直ぐに出たばかりの'18も含めて追加購入しました。
天候で海魚が入らなかったり、そこから当日にワイン変更をしたり。
馴染みの顔触れだったので、12回目で初めてメインを煮込み料理にしてみたり。
花火大会だったので渋滞に巻き込まれたり。(後で花火大会があった事を知りました、、。)
コラボならではの難しさはありましたが、今回も喜んで頂けて良かったと思います。
白馬で仕込み開始。
フランスに行く前に白馬でブイヨンなどの仕込みに追われています。
今シーズンのスタッフの白馬入りが遅くなりそうなので、仕込める物は今のうちにガンガン仕込みます。
大量調理なので軽井沢の仕事とは全く違いますが、パリ時代もビストロ勤務が長かったのでこういう仕込みも意外と好きです。
値上がりする前に昨年の伝票を見ながらシーズン3ヶ月分の肉も発注。
天気も良くて紅葉も見に行きたいところですが、長時間火をかけている仕込みばかりなのでホテルから離れられません、、。
山頂は無理でも散歩でもしようと思いましたが、熊出没で1人で出歩くなとの村内放送。
今回の白馬の楽しみは夜の温泉くらいになりそうです、、。
夜は東京の有名シェフの白馬進出で、会社の貸別荘で食事会。
昨年も有名シェフが進出しましたし、東京のシェフからも注目の街になってきましたね。
軽井沢の別荘の方々にも言われますが「幾らお金を出しても、あの山は作れないからね。」と正にその通りだと思います。
むしろ外国人の方々の方が白馬の魅力に気付いているのでは。
素晴らしい観光資源があるのに、白馬に足らないのは食だと思います。
これからもっと盛り上げていきたいですね。
毎年、新規オープンくらいのエネルギーを使うので楽しみ半分、しんどさ半分ですが、今シーズンの白馬も面白い事になりそうです!
今年の果実酒を仕込む。
年内の出張料理も終わったので、畑の残りのラフランスを果実酒にしました。
今年は5月の遅霜でスモモとプルーンが実を付けなかったので、仕込めたのはブルーベリーとラフランスのみです。
ラフランスの場合は皮や種も味になるので、くし切りで氷砂糖と一緒にホワイトリカーで漬け込みます。
色々な種類の果実酒を作りましたが、ラフランスは味わいの抽出が早い印象です。
フランスから帰ってきて毎年ウチの果樹園のフルーツを漬け込んでいますが、なかなか大した量になってきました。
色合いや味わいは太陽(スモモ)やプレジデント(プルーン)が良くて、貴陽のような値段が高いフルーツが美味しい訳でも無さそうです。
桃などの夏のフルーツに合わせて大活躍したレモンバーベナですが、枯れる前の今のうちに乾燥ハーブにしておきます。
ハーブティーは勿論ですが、メレンゲ菓子なんかに砕いて混ぜると凄く風味が良くて美味しいです。
他のハーブの鉢上げや藁を被せたりの越冬準備はフランスから帰ってきてからでしょうか。
畑仕事を終えたら次は白馬入りして、今から出来る仕込みを始めます。