白馬のホテルレストランで打ち合わせ。
先日、今年から担当する白馬のホテルレストランで簡単な打ち合わせと写真撮影をしてきました。
こちらは鴨と赤キャベツ。
こちらは白土馬鈴薯とエスカルゴ。
仔羊のロティ。
こちらのホテルに宿泊されるお客様はほぼ100%外国の方々です。
軽井沢では新鮮な夏野菜を活かしたシンプルなガストロノミーを意識して作りますが、根菜など加工が向く冬は酒飲みの外国人のお客様とお店の雰囲気を意識してビストロ料理を提供しようかと考えています。
フランスではPassage53のようなガストロノミーでも働きましたが、L'ami jeanのようなビストロの方が意外と長かったですからね、、。
ちなみにドイツのビールをサーバーからお出ししますが、こちらもとても美味しいです。
ビールも売れるので、アルザス料理は意識したいですね。
ワインリストも任されたので、信州ワインも積極的にオンリストしていきたいと思います。
いよいよコツコツ築いた地元ワイナリーと酒屋さんとの関係を活かせそうです。
打ち合わせも多いので、夏の軽井沢の繁忙期が終わっても大忙しです、、。
数年に渡り担当する予定なので、11月前に地元生産者と連絡を取りながら野菜や乾物類を仕入れたり、フルーツの豊富な時期にチャツネや果実酒を仕込んだり、暖炉を利用したスモークを考えたりとやりたい事は山ほどあります。
毎年変わる日本に来る外国人ワーホリスタッフと一緒に仕事をする訳ですから、一気に変えるのも難しいと考えています。
焦らず確実に実現して、数年後には自分が居なくても現場のシェフが誰でも安定して同じ味わいが楽しめるレシピの作成を進めていきたいと思います。
夏は軽井沢から国内のお客様に向けて、冬は白馬で海外からのお客様に向けて信州の食材、ワインを発信していけたらと思います。
こうした長野県への貢献はフランスから帰国して自分がずっとやりたかった事なので、とにかく大変な仕事ですが頑張りたいですね。
夏は軽井沢、冬は白馬、合間に畑仕事と出張料理とフランスにバカンス(買い出し)。
お店を持たない料理人ノマドライフも充実してきました。
地に足をつける。
毎年の事ですが、近所の方からいつもの物々交換で立派な松茸を頂きました。
網焼きから松茸ご飯、土瓶蒸しなどにします。
こちらからは過剰に採れるフルーツを差し上げているのですが、こうしたやり取りが田舎的で好きですね。
先日、告知しました貞祥寺のディナー予約ですが、予約受付開始から半日で満席になったそうです。
ありがとうございます。
肩書きも実績も無い自分のイベントにたくさんの方から予約を頂きまして、本当に感謝です。
フランスから帰国して軽井沢の富裕層の方々の出張料理をする傍ら、地元のイベントにも積極的に参加してきました。
今回、異例のスピードで予約が埋まった事も、こうした積み重ねが少しずつ結果として出たものと思います。
また、こうしたイベントに参加する際に協力してくれる生産者、同業者の方々にも本当に感謝です。
本当にフランス帰国後から考えると見違えるように素晴らしい食材が集まるようになりました。
「地に足をつける」
先日、FBで尊敬するシェフが何気無く書いていました。(以下は自分の解釈ですが、、。)
勿論、フランス料理はやはり贅沢産業ですから都心や別荘の富裕層は無視出来ませんが、やはり料理を作るにも先ずはしっかりとした基盤があってこそです。
これからも地元でしっかり地に足をつけた活動をしていきたいと思いました。
やはり地元はイイですねw
【告知】お寺で日本酒とフレンチ。
昨年に続きまして、地元のお寺「貞祥寺」で行われるイベント「醸 KAMOSU」の夜のディナーを担当する事になりました。
貞祥寺は昔からヨーロッパと深い関わりのあるお寺で、毎年大勢の外国人のお弟子さんが訪れます。
また、佐久市はフランスのアヴァロン市と姉妹都市提携をしておりますが、その際もこちらの住職が尽力されたそうです。
そうした縁からお寺の周年にあたり、昨年はお寺でフレンチを提供させて頂きました。
昨年とは違い、今回のテーマは「醸す」という事です。
佐久は13の酒蔵がある酒処です。
今回は地元の酒蔵と共に日本酒で楽しむフレンチを提供致します。
9月23日午前0時から予約がスタート致しました。
今年もたくさんの方々にお寺の雰囲気で味わうフレンチを楽しんで頂けたらと思います。
ご予約、お待ちしております。
- 醸 KAMOSU -
信州佐久の苔生す古刹 貞祥寺で
お酒と発酵食を楽しむお祭り
実りの秋、信州の酒処 佐久へようこそ
日時 | 10月8日(土) 11:00〜19:00
会場 | 貞祥寺 長野県佐久市前山1380-3
繁忙期後に草如庵。
夏の繁忙期を終えてひと息という事で、久しぶりに東御「草如庵」に行ってきました。
10月からは軽井沢を少し離れて出張料理やイベントの予定で一杯です。
毎回、出張料理前には料理の参考にとこちらには伺おうかといつも思っています。
なかなか予約が取れないのですが、今回は予定した日の夜に無事に取れました。
毎年、鮎の時期に尋ねたいのですが、いつも軽井沢の繁忙期と重なって来れません。
今年も残念ながら台風の影響で一歩及ばなかったです、、。
先付けはイチジクとクルミ。
フルーツに何かを添えて最初に出すのは生ハムメロンみたいでイイですね。
クルミや栗が出てくると何となく夏が終わって秋に移行した気になります。
椀物は和食さんならではの美しさ。
来月のイベントは日本酒と合わせるので、やはり和食さんのお料理は参考になります。
季節を感じられる和食さんの八寸。
一度に一つの大皿に盛り込んで豪快さを感じ、後に自分の分を取って細やかな仕事を楽しむ。
こうしたサービスは大きな肉を眼の前で切り分けるのとはまた違った良さがありますよね。
写真を撮る前に混ぜられてしまった本日の炊き込みご飯。
最近はイタリア料理でも締めにパスタを出すお店があると聞きます。
自分は信州フレンチ、この土地ならどんな料理で締めたら良いかといつも考えているので、締め蕎麦なんかが良いかとは考えています。
この日も細やかなサービスと素晴らしい料理に大満足。
実は今回お連れしたゲストが軽井沢界隈にお店を出す予定という事で、この界隈のレベルを知っていただく分でお連れしました。
軽井沢は東京24区と言うように、かなり地方でもこの界隈はレベルが高いですよね、、。
まだまともに休みが取れそうにありませんが、依頼も無く暇だった数年前の9月、10月と比べたら大忙しでお客様にも本当に感謝です。
常に勉強。
止まっているワケにはいきませんから、無駄な時間を過ごさないようにしないといけませんね。
色々、勉強になりましたし、来月の出張料理やイベントも頑張りたいと思います!
軽井沢の繁忙期を終えて。
9月を迎えて今年も軽井沢の繁忙期が終わりました、、。
久しぶりの休み前に、お店のスタッフで軽く打ち上げです。
9月は8月に比べてかなり穏やかになりますが、週末や連休は夏並みに予約が入るのに対して夏ほどのスタッフの補助をしていないので意外と忙しいんです。
自分は正社員では無いので、ここから徐々にレストランを離れて自分の出張料理や実家の果樹園の収穫、近隣ワイナリーの葡萄収穫、11月はフランスと仕事を進めていく予定です。
今年の冬から白馬のホテルのメニュー、ワインリストを頼まれているので、こちらも同時進行で進めていきます。
白馬用の果実酒、クルミ、栗の仕込みなども空いた時間でしたいですね。
意外と集客の望めない軽井沢の10月ですが、今度は冬の準備で忙しくなります。
通常営業以外の時間をどう使うかが、リゾートの仕事は大事ですね。
こうした働き方のスタイルを始めた3年前は自由なノマド料理人ライフが出来るものかと不安ではありましたが、夏は軽井沢、冬は白馬、その他の月は出張料理や畑仕事とある程度の収入を得ながら自分のやりたい事が出来るようになってきました。
やりたかった信州の食材、ワインの発信も順調に準備が整ってきました。
やはり夏と冬のリゾートがこの距離感(車で2時間ほど)であり、都心からも近い(新幹線で1時間)佐久出身というのは、自分の大きな強みですね。
SNSを眺めるてあまり景気の良くない飲食業界ですが、都心でシェフをやるのでは無くて新しいこんな働き方も出来るんだぞ!というものも地方で働くシェフとしてアピール出来たらと思います。
9月も無駄な時間を過ごさないように、来月、その先の仕事を見据えて準備していきたいと思います!
繁忙期の出張料理。
久しぶりに軽井沢の別荘に出張料理に行ってきました。
まだ軽井沢は忙しい時期なので基本的にはお断りしておりますが、4月の段階で予約を頂いていたので今回は特別に行いました。
トウモロコシのババロアとスープ。
トウモロコシは毎年、新しい品種が誕生するくらい品種改良の盛んな品目です。
今回の品種は「めぐみ」です。
朝採りを鮮度が落ちないうちに加工します。
甘い印象が強いのでコーヒーの泡の苦味を添えて味わいを調整しました。
横には蕎麦粉のクレープで巻いた信州サーモンのタルタル。
生ハムメロンがあるので、ウチの果樹園の完熟した貴陽と生ハムを合わせて一品にしました。
佐久穂町、八千穂漁業さんの大岩魚のマリネと夏野菜、フルーツ各種。
毎回、美味しいパーツだけ集めてその場の感覚で仕上げます。
完熟トマトにきゅうり、今回はゴールドフィンガーという珍しい葡萄も手に入ったので添えてみました。
今回の台風で自作の花類も打撃を受けたので、この辺りで花が鮮やかなお皿もお終いで秋仕様になっていきます。
人参のポタージュ。
その場でお聞きして冷たいか熱いかを決めました。
今回は温かいポタージュでお出ししました。
食感で自作のカラフル人参を乾燥させたチップスを添えて、仕上げに少しノアゼットオイルを垂らしました。
メインはいつもの中野産の豚肉です。
低温でじっくりと焼きました。
家主の方がサマートリュフを準備してくださったので、メインは内容を変更してシンプルに仕立てました。
最後にトリュフオイルを少しだけかけました。
いつも来るこちらの別荘もそうですが、小さなお子様のいる家庭の出張料理は大変喜んで頂けます。
食材の準備や仕込みも繁忙期で大変でしたが、今回も喜んで頂けたようで良かったです!