軽井沢でボンヌマールワイン会。
先週末、恒例のDVD軽井沢ワイン会の出張料理をしてきました。
ワイン収集家Y氏の別荘でソムリエO氏の講義を受けながらワインを楽しむ会です。
今年で3シーズン目に入りました。
今回のテーマは「Bonnes Mares」でした。
George Roumier 1994、1996
Vogue 1995、1996
Robert Groffier 1999
Jacque Frederic Mugnier 2008
Lucien Le Moine 2007
Olivier Bernstein 2011
2日目はJacque Frederic MugnierとRobert Groffierに代わり
d'Auvenay 2000
Dujac 1985
料理は5品を作りました。
おやき(菜の花、黒アワビ茸、松本葱、春日「Bosqueso」のモッツァレラ)、ワサビの花
以前から信州の伝統食「おやき」を出せないか考えていました。
今回は知り合いの作ったフロマージュを混ぜたシャンパンに合う味わいで作りました。
下のお皿は八千穂高原から切り出した白樺。
おやきは囲炉裏の灰で蒸し焼きにするやり方もあるので、それをイメージした灰色の蕎麦パウダー。
先日、摘みに行ったワサビの花と葉を飾りに使いました。食べてもピリッとしたアクセントになったと思います。
いつもお世話になっている八千穂漁業さんから美味しくなってきた大岩魚をマリネにしてお出ししました。
通常、川魚は寄生虫の問題で生では出せないのですが、こちらは養殖という事で生でも食べれます。
こうしたところは養殖の利点ですね。
先日のブログの記事にも書きました白樺樹液をジュレにしました。
同じ旧八千穂村の食材、雪解けの川の様子を表現してみました。
玉ねぎのキッシュ、佐久穂「きたやつハム」のパンチェッタ
この辺りからワインに少しずつ合わせます。
自分が働いていたパリの2ツ星「Passage53」の玉ねぎ、チョリソーを地元のきたやつハムさんのパンチェッタで作りました。
合わせたのはキッシュ。
パイ、卵、フロマージュ、玉ねぎ、ベーコン。
間違いの無い組み合わせですね。
信州地鶏は骨付きで低温で焼き上げ、最後にしっかり焼き目を付けました。
付け合わせは地元で採れた物を。
川で摘んだ天然のクレソンも添えました。
ロースは問題無かったのですが、切り落としはかなり臭みがあったので臭み抜きに苦心しました。
胡椒やスパイスを使うとボンヌマールに合わないので、柑橘などで味を調整しました。
毎回、1人で10名分なので大変ですが、かなり慣れてきましたね。
今回も焼き物、揚げ物、蒸し物がありましたが、少ない火口で何とか対応させて頂きました。
このようなワインを飲めるのは良い経験になります。今回も大変勉強になりました。(調理中は飲んでいる場合では無いんですけどね、、。)
今回は一皿目に信州の伝統食「おやき」をご用意しました。
やはり信州で味わうという事でこれからも僕の解釈でワインに合う伝統食の変化形を考えていきたいですね。
毎回、凄いワインが並ぶ会なのでメニューを考えるのも大変ですが、3シーズン目も頑張りたいと思います。
野生のクレソン、ワサビを収穫。
週末の出張料理用のクレソン、ワサビを採りに親戚の川に行ってきました。
川を渡って見てみましたが、意外と生えていました。とりあえず一安心です、、。
例年ならまだ早いですが、今年は1〜2週間早く暖かいイメージだったので、様子を見に来ました。
まだ小さいので山盛りのサラダとはいきませんが、これなら飾りやアクセントなら良いですね。
ワサビは順調に育っています。
こちらはワサビの花ですが、今が満開でしょうか。
とりあえずクレソン、ワサビの花や葉を収穫してきました。
これらの繁殖地は川を渡らないと行けません。
自分も腰まである長靴を準備して向かいます。
過疎の村で親戚も含めて年配なので、繁殖地に行ける人もいません。
意外とこうした物が村の宝だったりするんですけどね。勿体無い、、。
使う人もいないので、自分が好きに使っていいとの事です。
フランスから帰国して4年になりますが、少しずつ肌感覚で地元の食材の有る無しの時期が分かってきました。
こうした地域の食材を大切にした料理を作っていきたいですね。
Pirouetteで食事。
東京遠征2日目のランチは虎ノ門ヒルズにある「Pirouette(ピルエット)」に行ってきました。
小林シェフは旧臼田町(合併して現在は佐久市)出身と同郷なので、以前から気になるお店でした。
今日が初対面でしたが、自分のパリ時代のブログにもコメントの書き込みをされていたそうです。
帰国前は結構ブログの効果もあって、パリの求人を書いたりしていましたからね、、。
ランチは周囲のOL中心に超満席。
オープンキッチンのカウンターからキビキビ働くスタッフを眺めながら、昼間からワイン飲んで美味しくシェフの料理を頂きました。
何品か。
出始めたホワイトアスパラ。
やはり東京は早いですね。
自分も使いたいですが、長野で使用するのはまだ先です、、。
牛肉の一皿。
スライスした牛肉の下にはクラッシュしたジャガイモ。
こちらはイチゴのデザート。
お任せのメニューを楽しみながら小林シェフやソムリエの大井さんとは面白いお話も出来ましたし、次にお会いするのが楽しみです。
小林シェフ、大井ソムリエ、今度は佐久でお待ちしております!
キリコナカムラでデザートコース(5期目)
白馬から帰って直ぐに4月の出張料理とコラボディナーの打ち合わせに東京に行きました。
東京遠征初日は早速TIRPSE(ティルプス)の1年限定デザートコースランチ「KIRIKO NAKAMURA」に行ってきました。
本も出版したという事で、キリちゃんにしっかりサイン入れて貰って購入しました。
1年限定のデザートランチですが、これまでのデザートもしっかり収録されていました。
デザート6品のコースですが何品か。
レモンの一皿。
今回、一緒に行った菓子研究家の友人もちょうどレモンの菓子本を出版したばかりだったのでタイムリーなデザートでしたね。
毎回思いますが、お代わりしたい締めのクレープ、、。
飲み物は今回もティーペアリングをお願いしました。
チームTIRPSEは2日前に広島の尾道で開催された日本の何処かで数日でけオープンする幻の野外レストラン「DINING OUT(ダイニングアウト)」をこなしていました。
2人の話からもDINING OUTのスケールの大きさと大変さ、終えた充実感が伝わってきました。(後日、BSで放送されるそうです。)
同じ時期にフランス、パリで過ごした友人達の活躍は本当に刺激になりますね。
強行日程だったと思いますが、この日のデザートもとても美味しかったです。
ナオさん、キリちゃん、ご馳走様でした!
白馬の短期シェフ業を終えて。
白馬も雪が無くなりシーズン終了です。
本来の冬のシーズンはフランスに行っていますが、今シーズンは白馬の短期シェフをやりました。4ヶ月はやはり長かったですね、、。
星野リゾートの星野氏が軽井沢について「集客の必要が無い土地」と仰っていました。来る時は来ますし、来ない時は来ない。
そういう意味では白馬は軽井沢の冬バージョンでしょうか。
こちらも雪さえ降れば集客の必要はありません。
2つを行き来出来れば、夏、冬と集客を考える必要が無くなります。飲食をやる上ではこれは本当に強みですね。長野でやる地の利です。
ただ感じる事は、白馬は軽井沢に比べて飲み屋はたくさんありますが、味わいを大切にするお店は圧倒的に少ないと思います。
更に外国人客が凄く多くて軽井沢とは客層が明らかに異なるので、違うアプローチで勝負が出来ます。
自分が思うには、自分が働いたパリのお店に置き換えれば軽井沢のシーズンは夏野菜や地物の優れた食材を活かしたPassage53のようなガストロノミー。
白馬のシーズンはビールやワインが進むL'ami Jeanのようなビストロ料理。外国人はアルコールを飲む量がまるで違いますから飲料の売り上げが凄いです、、。(しかし英語は必須。)
白馬についてはこうした料理がライバルが少なく、フォロー出来ていない客層だと思います。
リゾートはお客さんの来る時期がはっきり分かるので、合間は畑仕事やフランス旅行(研修)。
上手くいけば綺麗に1年が回ります。
自宅から車で2時間圏内に夏と冬のリゾートがあるのは大きな強みですね。東京からも比較的近い佐久が地元だから出来るかと。
今年は紹介でしたし責任あるポジションで怪我も出来ないので滑りには行きませんでしたが、冬はもう少し気楽に働いて合間に滑れたら最高ですね。(実は最初はヘッドシェフが居て自分はサポートの形だったのですが、いつの間にか自分がヘッドになってしまいました、、。)
来シーズンもヘッドシェフを頼まれました。
今シーズンはメニュー監修をしていませんが、来シーズンは料理メニューからワインリストまで手を加えて良いそうです。
外国人客が殆どのホテルでオーストラリアワインばかりというのも残念に思っていましたから、信州ワインを外国人に売り込むチャンスですね。
別の話では地元で空き家の紹介もありますし、今年は色々な事が徐々に動き出した気はします。
(来月からは畑仕事に出張料理に大忙しです。)
富山の工房見学。
富山のリゾートホテル「リバーリトリート雅樂倶(がらく)」に一泊して次の日は、レストラン「L'evo(レヴォ)」谷口シェフの案内で2件の工房訪問をさせて頂きました。
先ずは「高野もなか店」
後で知ったのですが、富山は最中の製造が有名みたいです。
高野さん以外にも10件ほどあるそうです。
前日のL'evoのアミューズに使われた昆布最中はこちらで作られています。
1つ1つ丁寧に手作業で作られていきます。
状態の良い物を食べて頂きたいという事で、必要以上は焼かないそうです。
お店では焼いたばかりの最中にアイスを詰めたアイス最中を頂けます。
富山の鮨の名店「鮨人」の塩最中もこちらの物です。
ホテルスタッフのお土産用に購入して、皆でアイスを詰めて楽しみました。
2件目は「Shimoo Design」
富山の郊外で下尾夫妻が営む小さな木工家具工房です。
昨年12月に伺った滋賀の徳山鮓のお皿もこちらの物です。
今回の訪問は徳山さんの依頼したお皿の確認も兼ねてですね。
自宅兼展示場で作品を見せて頂きました。
この辺りのフォルムの滑らかさが素敵ですね。
レストラン用のお皿としても取り易そうです。
(注文は数ヶ月待ちですけど、、。)
工房も見学させて頂き、富山の工房ツアーも終了。谷口シェフ、ありがとうございました‼︎
帰りには富山市のパティスリー「La Girafe」でカフェしました。
店内も趣きがあり、どちらかというとクラシックなお菓子類とカフェが合いますね。
(お菓子はうっかり撮るのを忘れてしまいました、、。)
地元の優れた職人との繋がりで素晴らしいレストランを作り上げている谷口シェフの姿勢も勉強になりました。
富山には素晴らしい食材、職人がたくさんですね。
徳山鮓の徳山さんに同行させて頂いた今回の富山ツアー。
充実の2日間でした‼︎