フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

茅野のシェマリーで出張料理。

茅野「オーベルジュ・シェマリー」に出張料理に行ってきました。

 

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実は13年前にフランスに行く前にビザが下りる迄の期間だけバイトをしていたのがこちらでした。

それまではずっと東京で働いていたので、地元の地産地消レストランを探してお世話になる事になりました。

働いて地方レストランの素晴らしさを学んだのも、こちらが最初だと思います。

 

あれから13年、石井オーナーも体を悪くされて引退。

ざんざ亭のイベントの打ち合わせの際に寄って石井オーナーとお話して、こちらで当時のスタッフも呼んで自分が料理を作る事になりました。

料理は3品予定でしたが、メイン前に少し時間が欲しかったので真ん中にスープを挟みました。

 

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最近の定番の大岩魚のハーブマリネ。

この時期は畑に行けば幾らでも川魚をマリネするハーブが手に入ります。

畑でお皿のイメージをしながら葉や花を摘んでいきます。

玉ねぎは牛乳と生クリームでババロアに。

真ん中にはレモンソース。

香り付けにアーモンドオイルを軽く振ってあります。


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たまたまトウモロコシが安かったので、メイン前の一品作りました。

中には信州フランス鴨で作ったハムと生のトウモロコシの実。

トウモロコシがゴールドラッシュで甘めだったので、コーヒーの泡の苦味でバランスを取りました。

香り付けにピーナッツオイルとニラの花。

 

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この時期のアクセント付けにはピッタリの花です。


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メインは黒姫地鶏。

 

もっとしっとり上げたかったのですが、慣れないオーブンは難しいですね。。

小松菜なピュレに季節野菜と東御の白土馬鈴薯。品種はアンデスレッド。

ワインがドメーヌ・タカヒコのパス・トゥー・グランだったので、合わせるのに青梅のチャツネを添えました。


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デザートは東御の干し巨峰と胡桃を入れたヌガーグラッセ

おそらくワインを沢山飲んだ後を予想したので、アイスクリームだけ、のイメージ。

出張料理なのと自前の設備にアイスクリーマーが無いのでヌガーグラッセにしました。

ちょうどヴェルヴェーヌが沢山あるので、酸味の強い杏(品種は信州サワー)でコンポートとジュレを添えました。

 

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ワインは勿論、自分が集めた日本ワイン。

この日は最近お気に入りの伊澤さんのソーヴィニョン・ブラン'17に貴彦さん、美映さんのパスとピノ'11。

 

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新しいオーナーの寺澤さんも交えて、楽しい食事会になりました。

自分もワインを飲んでいたのでご厚意で泊まらせて頂きましたが、昔を思い出して感慨深いものがありました。

 

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本当に素敵なオーベルジュです。

 

日程的には厳しいものがあったのですが今の仕事の相談も出来ましたし、当時の面々とこうした会に食事を作れて喜んで頂けたので良かったです!