フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

La Marineで食事。

ブルターニュの小さな港町Noirmoutierにある2ツ星「La Marine(ラ・マリーヌ)」に行ってきました。

 

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「率いるのは昨年のChef de l'année、その年の代表シェフに選ばれたAlexandre Couillon氏(アレクサンドル・クイヨン)

元Passage53の同僚、檜垣シェフと今年の食べ歩きを何処にしようかと話した結果、こちらになりました。

 

パリからTGV、バス、タクシーを乗り継いで片道4時間。

 

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朝もギリギリで間に合ったTGVの中で、先ずはシャンパンで乾杯。

 

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バスまでは順調でしたが、後はタクシーに乗って向かうだけの場面で閑散期と月曜日という事もあり捕まえられず、、。

カフェでタクシー会社を調べて電話しましたが、こちらも全てダメ。

見かねたカフェの店主がレストランまで車で乗せて送ってくれました。

フランスの田舎の温かさに感謝。。

 

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無事に予約時間の前に到着して、食事の開始です。

 

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先ずはジャガイモのアミューズシャンパンからスタートです。

 

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アミューズは合計10品出てきました。

どちらも磯の香りの感じられるアミューズです。

 

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こちらは地物の魚介類を贅沢に一皿にまとめた前菜です。

やはりこのクオリティの魚介類は、パリではなかなか食べれません。

 

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ワインですが、最初にアルザスのJosmeyerのリースリング

ブルゴーニュボルドーの値段が高過ぎるので、レストランに行った時にはよくアルザスの古いワインを頼む事が多いです。

グラン・クリュでも篦棒な金額では無いですし、日本で古いリースリングはなかなか飲めないので。

ペアリングも少しは考えますが、やはり飲みたいワインを飲みたいと思って頼むのですが、魚介の多いコースでも問題無く合わせられました。

 

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スペシャリテの牡蠣。

日本で4回牡蠣に当たっている自分は基本的には牡蠣は食べないのですが、さすがにこちらでは食べないと(笑)

不思議とフランスでは当たらないんですけどね。

 

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綺麗に火入れされた鮟鱇。

 

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次にヒラメ。

 

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ブルターニュのオマール。

これでもか、という位の魚介類のオンパレード。

所々に添えられる自家菜園の野菜も嬉しいですね。

 

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赤ワインはMugneret-GibourgのVosne-Romanéeを頼みました。

自分がミュニレ・ジブールを飲み機会が無かったのと、比較的若いヴィンテージしかなかったのでこなれた11年を頼みました。

頼むとソムリエの方が裏に06年があるとそちらに替えてくれました。

適当に熟成していて良い感じでした。

 

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メインは鴨。

肉厚の胸肉をバツっとカット。

付け合せのバレット、トピナンブールが鴨と合わさってワインと合います。

 

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事前情報でワインリストはあまり期待しない方が良い、と言われていましたが、飲みたいワインもあって凄く楽しめました。

 

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デザート3種。

 

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プティフールの一部。

 

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ブルターニュだけあって前菜から魚介類続きですがやっぱり美味い。
ここに着いた時から感じる磯の香りがそのまま盛られた、その土地を感じられる料理。
「フランスの食は地方に在り」を体現したようなレストランで、海と山と違えど自分にとっては最高に勉強になるレストランでした。
ちなみに22歳で跡を継いでいるそうで、ほとんど島から出ていないというから驚き、、。

 

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Passage53の元同僚、檜垣さんとの毎年恒例になりつつある食べ歩きで、一緒にパリからTGVで2時間、バスに乗り換えて2時間、バス停からタクシーで10分、それでも日帰りの強行日程。
シーズンオフだったのでタクシー会社のタクシーも繋がらず、寄ったカフェのマダムが見兼ねて送ってくれる始末、、。
そんな先にあるレストランですが、この日も満席ですから凄いですよね。


誰に聞いても知っていますし、きっとこのレストランは地域の誇りなんだと思います。

自分も料理人をしているなら、彼のような生き方を目指したいですね。

素敵な小旅行でした!

 

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