フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

最高のひと時の演出を考える。

先日も軽井沢に出張料理に行ってきました。

 
今回はゲストの方がかなり偏食という事で、問題無さそうな食材を探りながらメニューを考えました。
 
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最近、お気に入りの山羊乳のババロア
山羊の癖が嫌われるかと思い、少し控えめに。
緑の泡も山独活でやりたいところですが、癖の無いほうれん草で作りました。
 
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魚が全てNGという事で、アスパラ、小カブ、モッツァレラ、温泉卵を合わせて前菜にしました。
好物を教えていただいた際に癖の無いフロマージュが入っていたので、皿にボリュームを持たせる為にモッツァレラを使いました。
 
次に焼いたアスパラも準備。
先日、好評だったルバーブのソースと合わせてみました。
写真はいつも参加者の方から頂くのですが、うっかり食べてしまったという事でありません。
 
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玉ねぎのキッシュとパンチェッタ。
 
以前、こちらの別荘で作りましたが、リクエストがあったので再度作りました。
僕がパリ時代に働いていたPassage53の玉ねぎチョリソーを改良しました。
 
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お肉は信州和牛とリクエストがあったので、塊を焼きました。
少し火を入れ気味にしました。
付け合わせはこの時期の風物詩、根曲竹をバターと一緒に炊きました。
 
料理はデザートも含めて6品準備。この日も大変喜んで頂けて良かったと思います。
 
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料理を出し終えてからはワインをご一緒させて頂きました。
「Chateau Mouton Rothschaild'86、'88」
1986年はパーカーポイント100点です。
色々ワインは飲んでいるつもりでしたが、よく考えたらムートンは初めてでした。
やはり素晴らしいワインですね。
 
テラスに焚き火を準備してゲストのピアノの生演奏にムートン、、こういうのは軽井沢の出張料理ならではだと思いますし、何とも贅沢な体験でした。
自分は最高のひと時を提供する側でもありますから、こうした体験をさせて頂けるのは本当に良い経験になります。
軽井沢でもっと素敵なひと時を過ごして頂く為にも自分が何をしなければならないのか、自分のお店の事も含めてここでしか出来ない事をよく考えていきたいですね。