フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

木工家具製作「ゆずりは」を訪問。

小海町の木工家具製作「ゆずりは」さんの工房見学に行ってきました。


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先日、行われた佐久のアート系×食系イベント「D39BAR」でお会いした高橋さんの工房で、地元のカラマツを使用した家具や小物、漆器などの製作をされてます。

先ずは工房から見学させて頂きました。


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こちらはお皿を削る機械です。

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こちらがスプーンです。

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こちらが蕎麦猪口。
口の部分が長く使うと剥げてくるそうで、加工してあります。

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これは先日の出張料理先での料理です。
知り合いから貰った丸太を大工さんに研磨をして頂いて自分でお皿にしましたが、2〜3回使うと割れて使えなくなりました。
どうしたものかと高橋さんに聞いてみると曲がらない、割れない塗り薬などもあるみたいですが、高橋さんは永く安心して使って頂く為にそうした薬は使わないそうです。

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以前から地元の食材、ワインを揃えて料理をしても食器には違和感がありました。何かこの土地らしい演出は出来ないものかといつも考えていました。

千利休が高価な唐物(中国、朝鮮の陶器)から桂籠、割った竹の花入を製作して茶器の価値観を変えたように、ありのままの地元の物(実用品、伝統民芸品など)で新しい美の価値を生みたいものですね。

田舎ですから都心とは違った「侘びの追求」とでも言うんでしょうか。

高橋さんとお話しさせて頂いて、そのヒントをたくさん頂けた気がします。


また出張料理の予定もあるので、高橋さんと相談しながら何か新しい演出なども考えてみたいと思います。


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