軽井沢でG.ルーミエ会。(その3)
前回の続きです。
前菜は「信州サーモンのマリネ。アボカドのムース、地物野菜」
その周りに地元生産者のトマトなどを盛り込み、この日の朝に自分の畑で摘んだ花で彩りを添えました。(写真はワイルドフェンネルの花です。)
まずワインがブルゴーニュ、この時期の旬の松茸と栗との相性で白身の肉を選びました。調理法は10人分を1人で、この別荘のキッチンで盛っても温かく出せるように煮込み系にしました。
煮込んでも硬くなりにくい福味鶏の肉をハムを作る要領でマリネ。前日に間引きした際に試食して意外と美味しかったほうれん草を詰めました。
松茸はこの辺りでは有名な旧武石村、青木村の物。他でも安く手に入れる事は可能だと思いますが、半割にした松茸を2本盛る予定だったので丸を10本分。それを皿に盛るのに適した大きさで揃えるには数の並ぶここに早朝来るしかありません。仕事の関係上、前々日になってしまいましたが、早朝に行って自分の目で確かめて購入してきました。
栗は同じ青木村の物とウチの裏庭にある山栗を盛りました。
ペルシラシーヌは僕がパリ時代に16区のイエナの朝市に出店していた野菜名人ジョエル・チボーさんの店で買っていた物。パセリ味の人参とでも言いましょうか、、。
もちろんこの辺りでは無いので、自分で種を買って育てました。写真は小さいですが、数日後にはもっと大きな物が収穫出来ました。
ワインの邪魔にならないように料理を構成したつもりでしたが、旬だったのでついつい風味の強い松茸を出してしまいましたね、、。ただ、運が良かったのは2日前に購入した事。良い意味で風味が落ちてワインの邪魔にならなかったみたいです。出席者の方からも「松茸とワインは合わないと思っていたけど、これは美味しく頂けた。」そうです。そこまで計算した訳では無かったのですから、反省ですね。
料理も見た目も普通ですが、食材の調達には全力で取り組みました。ハーブ一つを見ても、当日朝に畑で柔らかくて香りの良い物だけ選んで摘んで使用しているので、同じ作り方でも違うと思っています。
前回も書きましたが、東京で食べれるような綺麗で手の込んだ料理が希望なら主催者も他のシェフを呼べたと思います。何故自分に依頼したかを考えたメニューにはなっていると思います。
結果的には料理は大変好評で、出席者の中には同じく軽井沢に別荘のある方や建設中の方がいらして次の仕事にも繋がりました。
僕自身もワインを飲みながら勉強出来たわけで、大変有意義なワイン会になりました。