フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

出張料理の婦人誌掲載。

婦人誌「Richesse(リシェス)」夏号の軽井沢特集に掲載して頂きました。

 

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フランス帰国時から軽井沢DVDワイン会の料理担当をさせて頂き、大変お世話になったYさんに推薦して頂きました。

 

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パリに居た当時、ワインが好きでまとまった休みがあるといつもブルゴーニュに行っていました。

ブルゴーニュにいつも行っていると現地のガイドさんや料理人、ワイン生産者など、知り合いも増えていきました。

こうした状況で現地のワイナリーガイドの方から紹介して頂き、パリ観光のお手伝いをさせて頂いたのがYさんでした。

その際に「軽井沢に別荘があるので、帰国したら料理を作ってください。」とお話を頂いていました。

当時は社交辞令的な軽いお話だったと思います。

帰国後に独立、開業に向けて準備をしましたが上手くいかず、畑仕事をしながらどうしたものか、、と悩んでいた時にYさんから出張料理の依頼を頂きました。

 

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そこから大変なワインコレクターでもあるYさんのワイン会の料理を担当させて頂き、ワインとの相性を考えながら地元食材を勉強して地産地消の料理を作り、幾らでも星付きのレストランや料亭を食べ歩いているようなゲストの方々に鍛えて頂きました。

料理出しの後は自分もワインも試飲。

そしてワイン愛好家の方々の色々な人脈を作らせて頂きました。

自分にとっては今の働き方の基礎を作らせて頂いた大恩人です。

 

コロナの問題もありますから、益々軽井沢の出張料理の需要は増えるかと思います。
5、6月とキャンセル続きでしたが、先週辺りから急激に予約が入り始めました。
まだこの先どうなるかは分かりませんが、地元食材で今年のシーズンも最高のおもてなしが出来たらと思います!

 

(写真は取材が出来ない時期だったので、過去の物を使用しています。)

料理人のSNSの使い方を考える。

馴染みの生産者の方々から食材を頂いての出張料理。

 

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頂いた食材は1番良い状態で召し上がって頂けるように心掛けます。
お客様がいつもの馴染みある食材を食べて思わず「あっ、このカブ美味しい、、。」「サラダが美味しい、、。」と言われたら、してやったり。
長野の野菜、本当に美味しいです。

この会も良い仕事が出来ました。

 

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いつもお世話になっている佐久穂町「Golden Green」在賀さん。

在賀さんとはフランス帰国時の8年前からずっとのお付き合いです。


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佐久穂町のうその口という地域に畑がありますが、車で5分も下りれば高速道路(無料区間)に乗れて街中まですぐに行けます。

こんなに環境も良くてアクセスも悪くない。


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同じく佐久穂町「いそベジ農場」磯辺さん。


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こちらのスナップエンドウが大好きです。

比較的、中がぷっくりしての豆重視なので、取り出して大小に分けて使用します。

外皮は別で茹でたり絞って泡などに。

佐久穂町のカブもこの時期は素晴らしいです。

 

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こちらは小諸の極太アスパラ。

このサイズになるには10年物の株で無いと育ちません。

放っておけば太くなる訳ではないんです。

最近は太めのアスパラがスーパーにも並びますが、日数の経った中がスカスカの物が多いです。

 

 

あまりにネット上で料理の写真が溢れているので、自分はそろそろいいか、とも考えています。

自分が料理人を志す少し前は、フランス料理と言って田舎の人で分かるのは帝国ホテル、ニューオータニ、オークラの御三家に三國シェフくらいだったでしょうか。

それが「料理の鉄人」によって色々なシェフが脚光を浴びる時代になりました。

それは今でも続いている気がします。

 

こうした現状を見ると、寧ろこれからは料理人より生産者をフォーカスしようかと。

料理人は一歩引いた存在で良いかもしれません。

現状、自分の仕事の割合は仕入れ8:仕込み2くらいでしょうか。

仕込みをしないので、あまりインスタ映えや同業者ウケの良い料理ではありません。

ただ、余計な仕事をしていないので、生産者も納得の味わいにはなっているかと思います。

 

今は別荘の重要な仕事も増えましたし、別荘内のプライベート空間ではあまり携帯を出すのもどうかと。

昔は宣伝の為の写真を撮らせて頂きましたが、このくらいになると別荘内の情報を出さない方がスマートだと思います。

別荘の方がSNSにアップされていたら、また別の話になりますが、、。

 

自分がフランスにいた時にブログを書き始めた10年前はまだ料理の写真などの投稿は効果的でしたが、今はどうでしょうか。。

料理人が「料理の鉄人」や日本版「ミシュラン」で脚光を浴びて料理人を志した人もいると思いますし、今度は生産者が脚光を浴びてなりたい職業にしていく時代。

料理のアップはメディアや食べ手が発信してくれたら充分。

実際にコロナで食料自給や生産の場は見直されてきています。

 

色々とSNS対策も考えないといけませんね。

 

ふりこ茶房でカフェ。

軽井沢に用事があったので、以前からInstagramの写真が素敵だな、と思っていた発地「ふりこ茶房」さんに行ってきました。

 

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軽井沢の中心街からはかなり離れた緑の中にあるこちらのカフェ。

 

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隣には工房もあります。

 

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入り口や店内にも器など色々な作品が置かれています。

 

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大きな窓から綺麗な緑が広がって、池に流れる川のせせらぎの心地良い事。

 

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窓ガラスが無いから解放感も抜群です。

 

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暑い日だったのでアイスコーヒー。

 

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こういうのが地方の贅沢ですよね、、。
この流れる時間と雰囲気が既にご馳走、素敵なカフェでした。

 

今回伺ったのは初めてでしたが、直売所「発地市庭」から直ぐの場所にあります。

食材の買い出しや仕事後にでもまた伺おうかと思います。

 

田んぼの草刈りヘルプ。

先日、米農家さんの要請で仕事の合間の2日間だけ田んぼの草刈りに行ってきました。

 

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草刈りビーバーは農家さんにお借りして、いつもはしないゴーグルを装着。

 

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平坦なウチの畑の草刈りと違い、信州の田んぼなので傾斜の厳しい場所も多くてかなりキツイ。

 

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しかもこの日はよく晴れての夏日で、ちょっと草刈りを舐めていました、、。

 

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1日でこの通り。

 
炎天下で汗びっしょり、傾斜でバランスを取りながらの仕事は、ジムとサウナと日焼けサロン(行った事はありませんが)を同時に行った疲労感。

周りを見ても、こうした作業をされているのは高齢者の方が多いような。

自分の歳でもしんどいのに、米農家さんの高齢化もこの先心配ですね、、。

 

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稲刈りまでに全部の田んぼであと2回は刈るそうです。(夏の雑草の育つのは早い。)

早く田んぼの畦道も行けるような草刈りルンバが出ればいいですね。

 

日本の綺麗な田園風景や食料事情もこうした方々の仕事の上で成り立っている訳で、農家さんに感謝、感謝です。。

 

こうしたヘルプの仕事をこなしつつ、ちょっとした雑談を通して新しい食材や料理のヒントが得られたりします。

色々、やってみないと分からないものですね。

 

業界の大先輩と生ハム工房で。

久しぶりに長和町の生ハム工房「メゾン・デュ・ジャンボン・ド・ヒメキ」に行ってきました。

 

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静岡県富士宮の農園レストラン「Bio-s(ビオス)」のオーナー松木さんがいらっしゃるという事で、お話がしたくて伺いました。

 

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かなり前に到着して、こちらで生ハム作りをされている藤原さんとも最近のお話を。

 

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松木さんが到着してからは、藤原さんのシャルキュトリーを摘みながら歓談。

以前から地方レストランの在り方の参考にさせて頂いてましたし、こうして松木さんとお話が出来て良かったです。

 

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コロナの影響で、これからの飲食業をもっと深く考える時期ではあります。

自分も5月は山菜の販売をしたりで何とか乗り切りましたが、6月は20名や100名の団体イベントが多かった事からほとんどご予約はキャンセルです。
元が景気の良し悪しに関わらず、毎年少しずつ成長する年輪経営を念頭に置いているので慌てる状況では無いのですが、軽井沢のハイシーズンにあたる8、9月と白馬のハイシーズンの冬が今迄通りでなかったら自分のサービスも多少の軌道修正を加える段階ではあります。

 

コロナで東京のレストランなどがやっていた発送セットのクオリティーを見ても、そこまでやるかといった内容です。

あれなら全国何処でもあの料理は食べれる事になりますし、大手が入ってきたら益々競争は激しくなるかと。

やはりレストランは箱やサービスなどの雰囲気やサービスも含めてですね。

更に言えば全国から色々な食材が届く状況を見ると、「採りたて」で無ければ食材にも大差がない気もします。

 

これから地方レストランは何を提供していくべきか、、。

 

暑い道中をやっと着いて飲む冷たい水や山登りで食べるおにぎりの美味しさなど。

高級食材などの金額に関わらず、体が何を欲しているかをお出しする事でしょうか。

ポール・ボキューズもBrasも街の中心からはかなり離れている訳で、あの道中も含めた演出でしょうか。

 

軽井沢で飲食をしていると分かりますが、6月は婚礼が絡まなければ比較的週末だけの緩い季節です。


空いている時間は色々な農家さんのお手伝いをしたり、食事に行ったりしています。

農家さんと世間話をしたり業界の先輩方のお話を聞いたりしていると、何となく道筋も見える気がします。

 

今後のプランを検討する時期になっています。

 

ワインの棚卸し。

しばらく遠方の県内移動も控えていたので、ワインを頂いてきました。

 

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昔、ある生産者の方に「数年寝かせて飲んで欲しいからリリースを遅らせて、その分を値上げするのはどう思います?」と聞かれた事がありますが、リリースされたワインは生産者の思いとは裏腹に意外と早く飲まれているように思います。
飲食側もいつまでもセラーの肥しにしておく訳にはいきませんからね、、。

 

ウチは昨年の台風でも大丈夫だった二重構造の土蔵があるので、何本でも置けます。
5代前の先祖が建てた物なので、今年は傷んだ場所を修復してまた100年は安心。

 

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今はコロナの影響でキャンセルが出ていたので、あまりやっていなかったワインの棚卸しをしました。


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今年はオリンピックでしっかり寝かせた日本ワインを大量放出と思いましたが、当てが外れました(笑

 

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出張料理の売り上げも上げていかないといけないので、ワインの提供も視野に入れていこうかと思います。

 

しかし、改めて棚卸しをしてみて、よくも日本ワインが注目されていない時代から、よくこれまで沢山買い込んだな、と思います。

しかし置く場所は沢山ありますから、良年の17年、沢山買って飲み頃でお出し出来たらと思います!

今年もワラビ採り。

先日ですが、朝からワラビ採りに行ってきました。

 

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微妙な天気が続いていましたが、当日も晴れでも無く曇りでも無く、、。

 

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あまりに晴れ過ぎると暑いので、適当な天気で逆に過ごし易かったです。

 

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一緒に行った方からおにぎりの差し入れ。
中腹で素敵な景色を眺めながらのおにぎりも美味い(笑

山菜は採るのは楽しいですが、あまりに採り過ぎると後が大変なので量は程々にスーパーの1袋分。

 

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採り終えてのお昼はいつものおしぼりうどん。

 

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ねずみ大根に味噌を溶いたツユが辛くて、暑いこの時期には最高。

例年のコースだと温泉に入って完了ですが、こちらはもう少し様子を見ます。

 

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採ったワラビは帰ったら直ぐにアク抜き。

次の日には準備完了。

沢山採れたので、ご近所にもお裾分けしました。

 

6月は本当に山歩きや畑仕事ばかりしていますね、、。