フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

フランス帰国後、夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬のホテルで総料理長。畑仕事にワイナリー巡りにバカンスはフランス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

GWの出張料理、無事に終了。

やっとGW中の出張料理も終わりました、、。

 

囲炉裏のあるお宅で囲炉裏料理など少し変わった出張料理もありましたが、今回のGW中の料理はこんな感じで作りました。

 

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前菜はいつもの佐久穂町八千穂漁業」さんの信州サーモン。

海外産の脂の乗り過ぎたサーモンとは違うので、よくあるスモークや低温コンフィはこのサーモンには合わない気がします。

自分はいつも塩で締めて、畑のハーブと柑橘系の皮でマリネしてお出ししています。

今回は蕎麦粉のクレープで巻いて、レモンのソースと赤玉葱のピクルスを添えました。

横には野蒜(ノビル)

 

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アミューズはこの時期の定番のアスパラ(細)と山葵のタルトレット。

 

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ちょうど山葵の葉が生えてくる時期なので、適当な大きさの葉や花を摘んできます。

 

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他には独活と甘草のタルトレットと長和町の黒曜蝶鮫のスモークと上田産の葉玉葱。


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やはり山菜は天ぷらが美味しいと思います。

微妙に時期が違うので暖かい場所や寒い場所に行って集めた蕗の薹、タラの芽、コシアブラフリット

色合いが良くなるようにラディッシュ下ろしを添えました。


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ほうれん草のフランは洋風の茶碗蒸しと言ったところでしょうか。

実はフランスから帰国して最初にお邪魔した農家さんに出して頂いた茶碗蒸しにほうれん草を回したピュレを流した料理が抜群に美味しかったので再現しました。

少しエグ味を取るのにバターを加え、食感と風味を足すのに東御産のクルミクルミオイルを一振り。

案外、こうした分かり易い料理の方が長野県の食材の良さが分かり易く感じられると思います。


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赤身肉の嫌いなお客様の為に、メインは鶏と豚を用意しました。

妙高地鶏のモモ肉を開いてミンチなどを巻きます。

下には菜花とコゴミ、ナズナ

横にはひとみ人参のピュレ。


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ソースは生クリームとフロマージュ、卵黄、バター。

ワインが少ししっかりした物が用意されていたので、ソースはボリュームを持たせました。


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飯田産のSPFポークは塊肉を低温で火入れをして切り分けました。

 

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出張料理の場合のメイン料理はシンプルに温かい料理をお出しする事を心がけています。

お皿が冷たくて料理が冷めるのが早いので、アスパラを焼いて置いたら直ぐに豚肉も切り分けてソースを流してお出しします。

この位にシンプルでないと間に合わない、、。

 

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この時期は川に行けば柔らかくて風味豊かなクレソンが手に入ります。

こちらは形の良い物はサラダにしました。

葉が大き過ぎる物は摘んでピュレにし、横に添えます。

摘んだ後の茎はまた川に戻します。(また根が出て生えてきます。)

 

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立派なセリも手に入ったので、葉は摘んでクレソンサラダに混ぜ、根は揚げてサラダに添えました。

 

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下準備はある程度はしてから行きますが、ギリギリまで仕込みをしないで行きます。

サーモンもタルタルを混ぜて巻いて行けば楽ですが、やはりクレープの状態なども劣化するのでギリギリまで巻きません。

大変ではありますが、こうした小さな事の積み重ねが美味しい料理を作るのだと思います。

 

GWを過ぎれば自作のスプラウト食用花も出てきますし、もっと色合い豊かな料理が作れると思います。

イマイチ、いつでも季節感無くスプラウトや花の乗っかる料理も好きでは無いんですね、、。

自分で農業をやってみて思いますが、気温によって種蒔きの時期があって、その種が芽吹いた物がスプラウトだと思っています。

だからスプラウトは春蒔き、秋蒔きの後がシーズンということになります。

畑の横で料理を考えているので、こうした事もしっかり説明出来る料理人にはなりたいと常々思っています。

 

軽井沢の別荘のお客様からは「軽井沢の別荘に出張料理しているシェフ」という事がステータスになると言われています。

確かに普段から素晴らしい料理を召し上がっている軽井沢の方々に認められて別荘で調理出来るというのは、それなりに信用が無ければ出来ないでしょうね、、。

勿論、自分でお店を持って「ミシュラン星付きシェフ」なんて羨ましい気持ちも少しはあるんですけど、自分は地方で地道にやっていこうと思います。

 

軽井沢などの現状を考えても、これから個人の料理人が活躍する場がたくさんあると思います。

冬の白馬は仕事も安定してきているので、軽井沢でもっと活躍出来るように励みたいと思います。