フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

第5回ア・ベーでコラボディナー(その2)

前回の続きです。

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信州産の根菜色々と里芋のチップス。

カボチャは阿部シェフの実家から届いた物で作っています。
根菜は2人で食材探しで信州を車で走り回った際に購入し、足らない分は自分が探してきました。
寒い時期の根菜は美味しいですから、その味わいを楽しんで頂けたらと思いました。
ワインとの接点を持たせる為に、阿部シェフのお付き合いのある吉田牧場さんのフロマージュをかけています。

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「Chardonnay unwooded'2014」(奥出雲ワイン)

奥出雲ワイナリーの樽無しを合わせました。
実は初日は城戸さんのピノ・グリを合わせたのですが、こちらがこの後の豚肉に凄く合うという事で急遽変更しました。
次の魚料理まで引っ張って、同じシャルドネと比べてみる形にしました。

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魚料理は境港からの天然ヒラメです。
軽く蒸して、シャルドネに合うようにバターを塗っています。
付け合わせは信州の天然キノコです。
リコボウ(ハナイグチ)、ナメコ、ヒラ茸、ムキ茸、クリ茸。天然ではありませんが原木椎茸とエリンギも使用し、こちらはピュレで下に敷きました。
天然キノコを蓋をした鍋で蒸し煮にして水分を出し、ザルでこしてキノコから出た水分に牛乳を足して泡立ててかけました。
最後に香り付けでノアゼットオイルをかけています。

ちょうど信州はマコモダケの季節だったので、キャラメリゼして添えました。

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「城戸 Chardonnay プライベート・リザーブ'2010」(KIDOワイナリー)

かなり樽の効いたワインなので、前の奥出雲ワイナリーの樽無しと比べながら召し上がって頂きました。
あまり城戸さんのPRシリーズで2010年をお出しする機会も無いですから、今回のコラボディナーで出せて良かったと思います。

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中野産のSPFポークと信州産の胡桃と山葵、東御産の白土馬鈴薯

いつもは出張料理の別荘のオーブンで悪戦苦闘しながら焼きますが、今回はお店の機材で焼いたので火入れは完璧。
秋に落ちた胡桃を乾燥させた物を割ってほじくり出した実をミキサーにかけた物と山葵を混ぜたサワークリームを添えました。
飾りの山葵の葉は近所の川で摘んできました。

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「城戸 Pinot Gris プライベート・リザーブ'2011」(KIDOワイナリー)

こちらの相性が抜群でした!

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実は初日は城戸さんのピノ・ノワールを合わせたのですが、サワークリームとの兼ね合いで根菜に出したピノ・グリと予想以上に合ってしまいました。
根菜、魚料理までのワインをかなり調整しました、、。

次回、続きを書いていきたいと思います。