フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

Passage53で食事。

パリ3日目は以前自分が働いていたレストラン「Passage53」に行ってきました。

フランス時代のブログにも書いていますが、自分にとって本当に特別なレストラン。当時まだミシュラン1ツ星にもなっていない(現在は日本人シェフ唯一の2ツ星)頃に食べた佐藤シェフの料理が衝撃的で、その後頼んで働き始めました。ワインもここで多くを学びましたね。

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これは友人が以前から大事に保管していてくれた思い出の記事で、今回譲って頂きました。
当時、友人が就労ビザを取得した際のフランス語の教材に写真の佐藤シェフを紹介した記事が使われ、その友人に食事に誘われたのが最初でした。あれが無かったら今の自分は無かった訳ですから本当に感謝です。
今回はその友人と久しぶりにPassage53を伺いました。

料理はデザートまで含めて全14皿。(それに少しだけサービスして頂きましたw)

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佐藤シェフのスペシャリテ「イカとカリフラワー」

解れば簡単なのですが、当時カリフラワーを薄くスライスして生で食べるのは衝撃的でしたね。

写真は無いのですが、1番最初に出る「ブロッコリーのムース」が自分の思い出の一皿。
当時、それを食べてここで働けるように頼みました。
食べてすぐにサービスの方に簡単に作り方を聞いたのですが、それがあまりにシンプル。そんな訳ないでしょ、と思っていましたが、働き始めて作ってみると本当に作り方はそのまま。しかし食材のこだわりが違いましたね。
ここで本当の意味で食材の大切さを学べた気がします。

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当時はスタッフが少なかったので(少数精鋭)細かい作業も少なかったのでこうしたお皿はありませんでした。2ツ星になってスタッフも増えたのでこうした細かいお皿が増えましたね。葉も綺麗にカットされています。下はホタテ

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綺麗で繊細な火入れはここの代名詞。
ここで覚えた火入れの技術は自分の大きな財産です。
メインの乳飲み仔羊も美味しかったです。

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ワインは「Meursault Les Vireuils 2004」(Roulot)

来る前からルーロを頼もうと思っていました。個人的にここの料理にはルーロが1番合うと思っています。佐藤シェフが働いていたドメーヌですから思い入れもあるでしょうしね。
飲みたかった2004年があったので、このワインにしました。この日の料理との相性もバッチリでした。

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長いコースの流れを断たないここのデザートが好きなんです。仕事していた時から食べていますが、本当にどれも美味しいです。

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友人がちょうど誕生日だったので、簡単にバースデープレートを作って貰いました。友人も喜んでくれて良かったと思います。

食事後は佐藤シェフとお話させて頂きました。佐藤シェフに発破も掛けられましたし刺激を頂いたので、早く長野で結果が出せたらと思いました。

本当に大満足の食事でした。ご馳走様でした‼