フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

軽井沢の別荘で出張料理。

フランスで知り合った方からお父様の喜寿のお祝いをご家族と軽井沢の別荘でされるという事で、その方の別荘で出張シェフをしてきました。

メニューは7品構成(デザート無し)で、年配の方でも最後まで召し上がって頂けるように軽めの料理を考えました。
滞在2日目には牛肉を召し上がるという事で、牛肉抜きの構成。
人数は9名様。お金を頂いていたので、サービス時だけ1人助手を頼みました。さすがに1人で9名分を作って、盛って、出して、片付けしては出来ないですからね。

基本的に調理が忙しかったので写真を一枚も撮れなかったのですが、後日その方から写真を頂いたので何品か紹介。

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蝦夷アワビとコンソメ、ブロッコリー

僕がパリのPassage53で働くきっかけになった、自分にとって思い出深い一品です。
当時、あのお店がミシュランの星を取る前に新聞の記事を見た友人に誘われて食事に行きました。その際にこのブロッコリーが出てきたのですが、衝撃的でしたね。後日、佐藤シェフにお願いして働き始めました。
今回の料理には単価を上げる為に鮑とコンソメを合わせました。

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「信州産の緑、白アスパラとうるい。」

白アスパラは蒸し器で火を入れて冷まし、冷たい状態で。緑は提供のタイミングを見計らって茹でて、熱過ぎず冷た過ぎずの温度でアスパラの甘さを感じて頂きました。
白アスパラのピュレに牛乳、生クリーム、ミント、ゼラチンを混ぜた物を型に流して外したムースを横に置きました。
うるいも東京の方には珍しいと思ったので添えてみました。
アクセントに夏蜜柑の皮を天日で乾燥させて、粉砕して粉状にした物を振りました。


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「山菜(タラの芽、コシアブラ、コゴミ)のフリット

タラの芽は時期的に終わりですが、寒い地区の直売所で探して購入。コシアブラは実家の樹から食べ頃を採って保存していました。(放っておくと、大きくなって美味しく無くなるので)

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コゴミは当日朝に実家の山に入って採ってきました。山菜は採れたてを揚げた方が美味しいですからね。

次回、続きを書きたいと思います。