今年も回収でルーミエ。
今年も恒例のワイン回収に行ってきました。
先ずはパリ時代から買っているG・ルーミエとラヴノー。
昨年からまた値上がりした感があるので、そろそろ自分は買えない値段に突入か、、とも思いましたが、今年はそれ程でもありませんでした。
ブルゴーニュの方々に聞いても、ルーミエのシャンボール'16は生産本数が少ないという事で入手困難らしいです。
今年も無事に購入する事が出来ました。
他の人気ドメーヌのワインが軒並み値上がりする中で、ラヴノーは前からそれ程変わりません。
Grand cruまで購入可能な価格なので、安心して購入出来ます。
他にはコシュ・デュリ、ルーロ、ミュニエなど。
ボーヌに着いて時間があったのでワイン屋散策していたら、見た事無いエチケットのジャックセロスを発見しました。
店主に聞くと60年代みたいですね。
ドゥミ・セックだから中身はExquise?
以前、デュガのグリオットを格安で発見した時も、「状態悪くて、液面もかなり落ちているから賭けだよ。」など意外と親切に教えてくれる方だったので、彼が問題無いという事で今回はネタで購入。
ちなみにこちらが日本に帰国した際に見つけたボトルです。
数年前にパリで開かれたシャンパンの試飲会で息子さんのギョームに聞いたら、90年代に日本に送っていたイニシャルだそうです。
ルソーの'14は知人に頼まれて。
知人の娘さんの生まれ年が'14という事で'14のグランヴァンを探していましたが、何とかルソーのGrand cruが購入出来ました。
出来ればジュヴレ・シャンベルタンの畑にしたかったですが、今のルソーは手に入りません、、。
購入時にルソーの防犯対策を教えて頂きました。
この判別方法は知りませんでした。
こちらも別の知人の頼まれ物で'76のワイン。
こちらも知人の友人の生まれ年'76を探して見つけました。
シャンドンのクロ・デュ・ロワ'76
他にも良い造り手のワインがありましたが、エチケットが汚れ過ぎてヴィンテージも手書きだったので、こちらのワインに決めました。
こちらも毎年購入のラングロール。
今年は自分が帰国する次の週に新しいヴィンテージが入荷という事で、例年よりは全然買えませんでした。
こればかりはタイミングですから、しょうがないですね。
昨年、ワイン屋の試飲会に混ぜて頂いて、店主に薦められたルノー・ボワイエ。
バックヴィンテージなども購入出来ました。
いつも買っていたジャック・セロスが高過ぎなのに対して、あまり値上がりをしていないローズ・ド・ジャンヌを大量に購入しました。
ブラン・ド・ブランのBoloréeから日本では珍しいロゼのCreux d'Enfer。
沢山飲んでみたかったので、かなりケースで購入しました。
最後に高過ぎるジャック・セロスは購入を控えたので、息子さんのシャンパンを購入しました。
今年も沢山のワインが購入出来ました(笑
Septimeで食事。
ピカルディーから帰ってパリ後半は、友人と以前から行ってみたかった「Septime(セプティム)」に行ってきました。
ミシュランで1ツ星を獲得しましたが、かなりカジュアルな感じです。
雰囲気のある木材のテーブルにクロス無し、直置きのカトラリーが佐久のイメージに合う気がします。
ワインは完全に自然派、料理は和も少し感じる北欧系の料理でしょうか。
鹿のタルタル。
フランスに来たら一度はタルタルと思っていますが、まさかの鹿とは。。
マヨと上に乗っている実の酸味が良いアクセント。
ラディッキオにキノコ系のパウダー。
下は焼いた時に出たジュをバターで繋いだソースでしょうか?
この料理が今回で1番好きな味わいでしたね。
ホタテに海藻がかなり和な感じ。
この日は定休日の「Restaurant Toyo」の皆さんとご一緒させて頂いたので、ワインはソムリエさんにお任せ。(昼からずっと飲んでいたそうで、寝てるし、、。)
最初にジュラのクレマンで乾杯。
シャブリの自然派と言えばド・ムールやパット・ルーが浮かびそうですが、こちらも肉薄とか。
アルボワと言えばオヴェルノワですが、そちらと揉めたみたいですけど畑を手にした、、みたいな色々内情のあるワインみたいですが、ワイン自体は美味い。
最後はマグナム。
この店でも最後の1本みたいな激レアワインを沢山出して頂きました。
フランスにいる間はよく飲んでいた自然派ワインですが、こちらのリストを見ても知らない造り手ばかりです。
もう自分の知識なんて全然追ていけてないですね。
料理単体と水!だと凄く勿体無いお店だと思います。
料理もかなりワインとの相性を考えられていますね。
1ツ星ですがコースも高く無いですし、ワインがとにかくリーズナブルで美味しい。
料理、ワイン、スタッフ、お店の雰囲気、全部が凄くマッチしていて凄く居心地の良いレストランでした!
フランス最初の修業先で食事。
ピカルディー2日目のランチは自分が最初にフランスで働いたRoye「Restaurant La Flamiche(ラ・フラミシュ)」で食事をしました。
メニューはシェフお任せの特別メニュー。
この日の早朝に一緒に買い出したホタテ。
白いムースは日本人では絶対に合わせないであろう意外な食材。
ピカルディー特産のウナギ。
自分が働いていた時はジロール茸と一緒に詰めてテリーヌにしていました。
こちらは卵とトリュフの一皿。
今回の旅行ではあまりトリュフを食べる機会が無かったので、これは嬉しい。
メインは鶉を頂きました。
昔からそうですが、あまり繋いで重くしないソースと一緒に。
普段は日本人シェフの所ばかりになりがちですが、こうして伝統をしっかり受け継いだ地方シェフの料理はフランスの味がします。
実はエリックはピカルディーでトップの賞を取るなど、この地では有名な料理人です。
自分が在籍中は仕事が速過ぎて、魚を下ろすのでさえ到底敵いませんでしたね。
やっぱりシェフのエリックの料理、地味ですが美味しいです。
10年前から少し改装されましたが、古き良き地方レストランの雰囲気。
地域でこのクラスのレストランはここだけですから、平日昼でもほぼ満席でした。
フィロキセラ前の葡萄。
これ、前から欲しいんですよね、、。
(今度行った時にオネダリしてみよう。)
彫り物が得意だった近くの村の村長アロワールお爺ちゃんの彫り物も少しだけ残っていました。
先代のオーナーの時は店中に飾らせていたんですけどね。
自分がRoyeに来るという事で、色々とスケジュールを組んで楽しませてくれたシェフとマダムに本当に感謝です。
決して有名なレストランではありませんが、フランスのスタートをここから始められたのは本当に幸運でした。
最寄駅までエリックに送って頂いたのですが、車中でも色々話しました。
シェフもせっかくなので、バカンスの日本行きを検討中とか。
今度は長野でお待ちしてます(笑
ピカルディーの畑を見学。
ランチ前にシェフの知り合いの農園見学に行ってきました。
自分がお世話になったレストランの前オーナーのマダムと一緒に畑を回ってきました。
自宅裏は直ぐに家庭料理に使いたいハーブ類を栽培。
11月半ばでしたが、セルフィーユやコリアンダーの花が咲いていました。
ピカルディーはパリの更に北なので寒さの厳しい土地ですが、まだ一部のハーブは元気でした。
ハウスの中はご覧の通り。
サリエットを試しに摘んでみたり。
まだ咲いていたブーラッシュの花や樹に成っていたマルメロを収穫。
近所のレストランに上げるそうです。
樹の上にはまだありましたが、高過ぎて採れませんでした。
こちらは腐葉土などを作るスペース。
家庭から出る生ゴミもコンポストに入れて、無駄なく堆肥にしていきます。
「11月だから何も無いでしょ(笑」と言われましたが、自宅裏の畑の作り方は勉強になりました。
こうした素敵な庭みたいにしたいんですよね、、。
少し離れの農園に。
こちらはレストラン卸もしているそうです。
季節外れの畑ではありますが、色々と採っては説明してくださいました。
こちらはマーシュの畑でしょうか。
種が飛んだのか、他の場所からもチラホラと生えていました。
色々な色合いのケール達。
こちらはピカルディー料理では欠かせないアンディーブ。
店に届くアンディーブしか見た事が無かったので、新鮮な驚きでした。
こちらはホワイトアスパラのように遮光して育てるそうです。
ナスタチュームに似た植物の根。
三重の日野菜に似ていますね。
本来は生で食べる物ではなくて、火を入れて食べるそうです。
齧りましたが、生でも調理次第で美味しく出来そうですけどね。
全く石の無い粘度の高い土ですね。
土の秘密は後で教えて頂きました。
小さなハウスには色々なトマトが一杯。
少し食べさせて頂きましたが、フランスのトマトは美味しいです。
奥には蜜蜂の巣がありました。
蜂蜜も採っているそうです。
畑の奥には小さな林が。
こちらの腐葉土を他の植物を摘むついでに袋に入れては畑に持って帰るそうです。
こうしたコツコツと続けた努力の結果が素敵な畑を作って、美味しい野菜を育てるそうです。
朝からご夫婦2人で手入れをしながらの自然栽培はこのくらいの広さが限界みたいです。
自分も畑をやっているので少しは分かりますが、地道な作業ですよね。。
今回はシェフやマダムがFacebookを通して自分が畑をやっているのを知っていたので連れてきたのだと思います。
自然栽培のコツを色々と教えて頂けて、良い勉強が出来ました。
あまりピカルディーという地域は日本ではメジャーでは無いと思いますが、フランスを支える農業地域です。
当時はフランスで働くコネクションも無く、やっと見つけたのがピカルディーのレストランだったのですが、こうして畑近くで働けた訳ですから凄く良かったと思います。
(次に紹介して頂いたレストランも、厨房から出る生ゴミを堆肥に変えて畑を耕す循環型レストランでしたし。)
色々教えて頂いたので、来年の畑仕事に活かしたいと思います!
久しぶりにMETROで買い出し。
シェフ宅に泊まって次の日は5時半起きでシェフのエリックとレストランの買い出しにAmiens(アミアン)のメトロに行ってきました。
メトロはフランス全土にあるプロ向けの大型スーパーマーケットです。
10年前にこちらで働いていた時には、週に何回かはこうして早起きして買い出しに行っていました。
レストランのあるRoye(ロヤ)という村はFAXや電話1本で食材が届くような都市部とは違うので、いつもシェフとパティシエと買い出しに出かけていました。
地方レストランで星を維持する努力は大変なものです。
この日も冷房付きの車で早速出発。
最近は日本のレストランでも飾られる事の多いスプラウトですが、メトロでもこれだけの種類が普通に置いてあります。
綺麗なイチゴやフランボワーズ。
前日にテレビで北アフリカにあるフランボワーズ農家の苦悩を見ていたので、気持ち的に何とも複雑。
今シーズン最後のイチジクをデザート用に購入しました。
魚コーナーのオマールブルトン。
この日は魚とホタテを大量に仕入れました。
何だか昔に比べてクオリティーが上がりましたね。
流石はフランス!と言ったようなバターコーナー。
こちらも凄いフロマージュのコーナー。
ジビエも出だした肉のコーナー。
次の日がボジョレーヌーボー解禁日だったので、そちらの試飲コーナーも。
店用のヌーボーは自分が試飲して選びました。
買い出し後は当時と同じくメトロ内のタダ飲みカフェで一杯。
地元シェフ達と立ち話をしてきました。
早起きはシンドかったですが、色々な食材に触れられるのは楽しかったです(笑
(随分、メトロも進化していますね。)
石釜ピザを買って夕食会。
石釜を装備した移動販売ピザ屋とか凄いな。。
シェフの知り合いがやっているので、昼にガッツリ食べた夜は簡単にピザを購入しました。
移動販売での石釜焼きを見たのは初めてです。
毎日、曜日で出店場所が変わりますから、地方ならこの業態もありですね。
この日はレストラン2階のシェフ宅で宿泊させて頂きました。
先ずはシェフの娘さんやマダムも揃って乾杯。
石釜焼きの本格ピザもフロマージュがやたらと美味くてズルイ。。
当時、ここで働いていた時の週末は、仕事が終われば皆で2階に上がってシャンパン飲みながらサッカー観戦してましたね。。
昨夜はタレント発掘の番組を観ながら、フランスの家庭らしい夜を過ごさせて頂きました。
ピザの買い出し前に散策した様子も。
レストランの外観。
レストランの前にある村役場。
当時はこちらの通りの屋根裏部屋に住んでいました。
ちょうど紅葉が綺麗な時期だったので、村は燃えるような紅色で一杯でした。
ピカルディーの蒸留所を見学。
何年か振りにフランスで初めて働いたピカルディーのレストランに挨拶に行ってきました。
シェフが予約を入れてくれて、行く途中にあるジンとウイスキーの蒸溜所を見学しました。
こうした蒸留酒の現場を見るのは初めてです。
一つ一つ丁寧にこちらの蒸留酒の出来るまでを説明して頂きました。
熟成させている樽の様子はワインと変わらないですね。
この辺りは蒸留所といった機器がズラリとありました。
流れ出るベースを指を伸ばして味見させて頂きました。
(ワインの試飲もそうですが、こういうところがフランスだと思う。。)
次は樽試飲。
まだ色付きが甘いですが、この段階でも十分に美味しいです。
こちらはもう少し年数を経た物。
色も香りもそれらしくなってきましたね。
ベースに色々な香りを付けたりと、ワインとは違う現場も面白いですね。
最後は試飲室でトニックを頂いてジントニックも。
昔はピカルディーにこんな蒸留所がある事を知りませんでした。
日本もそうですが、フランスの地方もあの手この手で地域の特産を活かしながらの新しいビジネスが出てきていますね。
しかし流石に蒸留酒だとアルコールが高くて、試飲も疲れました、、。
せっかくなので、到着したアミアン駅周辺の様子も。
遠くに見えるのがユネスコの世界遺産にも登録されている「アミアン大聖堂」
こちらはサン・ルー地区の運河です。
この一帯は運河が張り巡らされて、「北の小さなヴェネチア」と称されています。
お昼ご飯はこの界隈のシェフの知り合いのレストランで頂きました。
アミアンからレストランのあるRoye(ロヤ)の風景。
何処までも畑が続きます。
こちらは収穫されたビーツの山。
食用では無く砂糖を作る用で、この時期は夜通しでトラックに積んでは工場で精製しています。
工場も四日市のような大きな工場で、地域も甘い香りが漂います。
久しぶりでしたが、フランスの地方は勉強になりますね。