フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

明けましておめでとうございます'18

明けましておめでとうございます。

 

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今年も任されている白馬のホテルで年越しをしました。

お客様も外国人の方ばかりで、海外の年越しの騒ぎでした。

 

毎年、軽井沢の閑散期には白馬のホテルの総料理長を任されています。

お客様もスタッフも外国人ばかりなので、短期留学シェフのように楽しんで仕事が出来ています。(英語の勉強も出来ますしね。)

 

夏は軽井沢、冬は白馬と自宅から車で2時間圏内に夏、冬の一大リゾートがあるのは自分の強みだと思います。

空いた時間は自宅裏の畑を耕したり、フランスに行って勉強したりと、繁忙期の為の準備をします。

帰国して長く日本にいると、また日本の空気に染まってしまうと思います。

年に1度は必ず渡仏して、フランス語を話したりしながら自分の中のフランス感が無くならないように努めています。

 

自分自身、年中厨房の中にいるのは好きではないみたいですし、20代でも過労で2回も入院していますから他の料理人と体力勝負ではダメなのは承知しています。

そんな自分には働く時にはしっかり働く、その他の時間はそれ以外に使うこの労働スタイルが合っている気がします。

 

こんな自由な働き方でも、おかげ様で仕事も増えてきました。

今年は時間的にもまだ余裕があるので、何か考えて仕掛けてみたいですね。

 

自分の尊敬するソムリエの先生は有名レストランのシェフソムリエで、自分でオーナーソムリエのレストランを出せたにもかかわらず出しませんでした。

あくまでフリーに拘ったのは自分の自由な時間が必要で、世界中のワイン産地を回って色んなワインを勉強したかったからだとか。(英語、フランス語と語学も堪能)

その先生が先頃、自身のレストランを出しました。

インプットがたくさんあってアウトプットの場が必要になり、周囲もそれを望んだからだと思います。

安易に自分がやりたいという理由でレストランを開く料理人がいますが、今の時代ではそのくらいに必要とされるレストランでなければ存続不可能な気がします。

日本人の平均寿命が約80歳ですから、簡単に無くなるレストランを開いても大変なだけです。

 長く続けられるお店をやるか、お店をステップにまた何かをやるか、、。

 

こんなフリーな働き方をしてきた自分ではありますが、そろそろ次のステップを踏んでも良い気運が高まってきているように感じます。

今年辺りはソムリエの先生に習って、レストラン開業かケータリング専用ラボなども考えても良いのかもしれないですね。

 

今年も自分がやりたい事を精一杯こなしながら、自分に関わる沢山の方々に美味しい料理を作れるように頑張りたいと思います!

 

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DVDワイン会まとめ。

いつも料理を担当した軽井沢DVDワイン会も今週末で36回目でした。
とりあえず目的達成もあり、今回でDVDワイン会は終了になりました。

 

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「G.Roumierワイン会」

 

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「Comte george de Vogüéワイン会」

 

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「Méo Camuzetワイン会」

 

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「Bourgogneカジュアルワイン会」

 

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「Champagne古酒ワイン会」

 

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「ハイクラス比較ワイン会」

 

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「Louis Latour、Chateau Certin de may垂直試飲ワイン会」

 

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「DRC Échézeauワイン会」

 

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「Bourgogne'04白ワイン会」

 

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「Bourgogne'89ワイン会」

 

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「第2回Bourgogne'89ワイン会」

 

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「Champagneワイン会」

 

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「Bordeaux右岸マグナムワイン会」

 

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「Bourgogneマグナムワイン会」

 

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「Bonnes Maresワイン会」

 

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「Bourgogne秀逸生産者村名ワイン会」 

 

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「Leflaiveワイン会」

 

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「Bourgogne 1er Cruワイン会」

 

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「Bourgogne×Carifornir比較ワイン会」

 

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「Cros Parantoux水平、垂直ワイン会」

 

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「Magnumワイン会」

 

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「第2回Champagne古酒ワイン会」

 

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「Lecien Le Moineワイン会」

 

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「Morey-Saint-Denis 1er cru Clos de la Bussièreワイン会」

 

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「Bourgogne'89〜'90ワイン会」

 

第1回からのワインを見ても、凄いワイン会の料理を担当させて頂きました、、。
凄いワイン会の食事を担当という事で、必死に食材を探し、メニューを考えた4年間でした。
フランス料理人として、貴重な体験を沢山させて頂きました。

 

主催者のYさんはパリでの出会いがきっかけで、最初はご家族の食事会の料理を担当させて頂いた事からこうしてDVDワイン会の料理を担当する事となりました。

本当にこの会が無ければ、今のような働き方を考えていなかったかもしれません。

本当にYさんには心から感謝してます。

 

ご一緒させて頂いたソムリエOさんをはじめ、参加者の皆さまにも本当に感謝しかありません。
自分もこの経験を活かして、来年は更に飛躍の年にしたいですね。

とりあえず、こちらの打ち上げが来年2月開催予定という事で、白馬からですが日程を調整して今迄の参加者の皆様と楽しめたらと思います‼︎

 

軽井沢でBourgogne'88〜90ワイン会。

12月始めに今年最後のDVD軽井沢ワイン会の出張料理に行ってきました。

 

今回のテーマは「1988、1989、1990 Big Bourgogne」でした。

 

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Comtes Lafon Meursault 1er Cru Les Charmes 1988
Comtes Lafon Meursault 1er Cru Les Charmes 1989
Bonneau du Martray Corton Charlemagne 1989
Louis Latour Corton Charlemagne 1989
Georges Roumier Chambolle Musigny 1990
Emanuel Rouget Nuit Saint Georges 1989
Fourrier Gevrey Chambertin 1er Cru Clos Saint Jacqeus 1988
Meo-Camuzet Clos Vougeot 1990

 

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個人的な感想で、この日のピカイチはフーリエだったでしょうか、、。

 

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料理は5品を作りました。

 

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古代黒耀蝶鮫のスープ、天然ヒラタケのフリット

 

この日に合わせて入手した蝶鮫でスープを取りました。

寒い軽井沢に到着しつ最初のお皿ですから、温かい料理にしました。

天然のヒラタケも香りが良くて喜んで頂けました。

 

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古代黒耀蝶鮫のマリネ、清流レタス、芹、根菜各種、山葵サワークリーム

 

蝶鮫の身は塩、砂糖で水抜きをしてから畑に僅かに残っていたハーブやナッツオイルでマリネにしました。

 

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下ろして直ぐは弾力があり過ぎましたが、数日熟成させると良い食感になりました。

この日の印象的には臭みの無い鰤でしょうか。

川魚しか無い長野県で高級魚のラインでいくのは面白いと思いますし、クオリティ的にも将来性があると思いました。

 

他には安曇野の川で摘んだ清流レタスや芹を添えました。

白い芹の根は、そこだけ揚げています。

 

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 佐久穂産信州サーモン、カリフラワー、自家製野沢菜漬け

 

自分がパリ時代に働いていた2ツ星「Passage53」のスペシャリテ「イカとカリフラワー」の改良版。

先月、お店を訪問したので、久しぶりに作ってみたくなりました。

イカを信州サーモンに変更。

合わせるワインが90年前後とかなり熟成しているので、ちょうどウチで漬けていた野沢菜漬けを添えました。

 

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美ヶ原産雉、カルガモ、天然キノコ(ナメコ、ムキタケ)コンソメ、ムカゴ、栗

 

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何かジビエを使おうと考えたのですが、雉とカルガモが10名×2日の20名分は入手出来なかったので、ガラと天然キノコでコンソメを作りました。

軽く火を入れた肉を添えて、この時期のムカゴなどを加えました。

 

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茅野産ホロホロ鶏のロティ、東御産キタアカリ、天然クレソン、干柿マリネを加えたジュ

 

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最近、存在を知ったホロホロ鶏をシンプルにローストしました。

ワインに合わせたいので、干し柿をソースに加えました。

邪魔にならない程度に辛味の強い安曇野のクレソンを添えました。

 

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白馬からの仕込み、出張料理でかなり無理をしましたが、無事に終わって良かったです。。

安曇野でクレソン摘み。

12月始めの出張料理の為に山の先生に付いて安曇野の川にクレソン、芹などのサラダ用の葉を摘みに行ってきました。

 

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山葵栽培で有名な安曇野市の川はとても綺麗で、そんな環境で育った葉物はどれも澄んだ味わいでとても美味しいです。

これは小さいけれどクレソンです。

サイズは小さいですけど、辛味は抜群です。

 

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清流レタスなんかも摘んできました。

 

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この時期の芹もイイですね。

根まで美味しいので、切れないように注意して摘んできました。

 

今回は川で摘んだ葉物類にこの時期の天然キノコも仕入れられました。
(持参の長靴に穴が開いていて、冷たい清水が入ってきて大変でしたが(笑))

 

出張料理の時はいつもは佐久界隈で食材を集めますが、12月からは白馬で仕事をしているので今回は北信中心に食材を揃えました。

 

白馬のホテルで仕事をするようになって、北信の食材の理解も深まりました。

寒かったですけど、良い食材が手に入って良かったです。

古代黒耀蝶鮫の養殖場を見学。

長和町にある「古代黒耀蝶鮫」の養殖場に行ってきました。

 

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黒耀蝶鮫は来年から出荷予定の長野県の新しい養殖魚です。
先ずは蝶鮫を育てる超軟水の黒耀の湧き水100%の生簀を見学してきました。

 

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この超軟水の湧き水によって臭みが無く、身質が良く、クセの無い蝶鮫が育つそうです。

 

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蝶鮫がたくさん泳いでいます、、。

 

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生簀から5年生育の蝶鮫を上げて、場所を変えて蝶鮫下ろしの勉強会もしてきました。
普通の魚とは違う構造なので、一から下ろし方を教わりました。

 

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先ずは血抜きの作業。

この仕事か出来ていないと、血液の凝固の早い蝶鮫は身の中で血液が固まってしまうみたいです。

 

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内臓も生で食べてみましたが、臭みが無くて美味しい刺身になります。

 

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捌きながらも動いていますから、凄い生命力です。

 

蝶鮫は鮫だと思っていたのですが、全く違うんですね。
欧米では鮫はSharkで蝶鮫はSturgeonと明解に全く別の種類だそうです。見た感想は良質な脂の乗った白身魚でしょうか。
イメージ以上に身の硬さがあるので、ある程度の熟成が必要かもしれませんね、、。

 

自分自身も初めての魚なのでまだ使い方を掴みきれないところがあるのですが、下ろして試食した身や内臓は素晴らしく美味しかったので積極的に使っていきたいと思います!

今年のワインを回収。

パリでは預けてあったワインの回収をしてきました。

 

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パリ時代から日本で購入の難しいワインの入荷先を作っていました。

毎年、必ず自分で伺ってワインを頂くのは、毎年の恒例行事にしています。

帰国当初はあまり信用も無かったと思いますが、毎年続ける事によってパリ時代と変わらない本数は確保出来ています。

 

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久しぶりにルーミエを売って頂きました。

ブルゴーニュの15年の樽試飲は何処も良かったので、購入したいとは思っていました。

良い出来ですけど収量は少なかったのでシャンボール・ミュジニーは購入出来ないかと思いましたが無事に確保しました。

モレなども購入出来ましたが、流石にボンヌ・マールは前年の2倍近い価格で却下。

殆ど無条件で購入していますが、今回のボンヌ・マールは高過ぎますね、、。

 

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ラヴノーの15年はまだ到着しなかったので、少し古いボトルを売って頂きました。

 

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たくさん買ったので、ジャン・ポール・ドロワンのレ・クロをプレゼントして頂きました。

いつもこちらのワイン屋さんは商売気の無い価格で購入させて頂いてましたが、今回は少し高かったです。(蔵出し価格も知っているので、どのくらい乗せているかは分かります。)

ただ、15年のワインはそれだけ乗せないといけないくらいに本数が届かなかったのだと思います。

高いとは分かっていますが、ボンヌ・マール以外は全て購入。

店主もそれが分かっていたから、このワインをプレゼントしてくれたのだと思います。

以前は安く購入していましたから持ちつ持たれつなんですけどね。

 

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ブルゴーニュで購入するブルゴーニュワインは意外と高いのですが、あまり売れない他の地方のワインは掘り出し物があったりします。

以前から欲しかったボーカステルのヌフ・ブランV.Vやトレヴァロンの古いVTを購入出来ました。

 

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意外とパリ時代は自然派ワインも好きで、沢山飲んでいました。

こちらはお気に入りのラングロール。

 

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帰国前日に届いたルーロを購入。

 

例年よりは値段が高かったので購入は控えめにしましたが、それでも沢山買ったと思います。

また優れたワインは地元信州のワイン生産者の皆さんと飲もうかと思います!

 

パリのお土産色々。

日本のお土産にAlain Milliatのコンフィチュールなんかを買ったら、特別にサックをプレゼントされました。

 

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これが意外と頑丈で嬉しい。

 

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アラン・ミリヤと言えばコンフィチュールやジュースが有名だと思いますが、自分の1番のお気に入りは人参ジュース。

日本では飲めない美味しさです。

 

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パリの本屋にあった「mitsu」の本。

自分も「mitsu」を名乗っていますから、買わない訳にはいかないですよね。

 

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パリのレストランでお願いしていたオイル。

これは日本では手に入らないので、毎年必ずフランスで購入してくる物です。

塩も日本では高いので、まとめて購入しました。

 

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フレーバー付きのバターや少し安めのバターまで。

今年はフランスがバター不足で高級バターはあるのですが、一般的なバターが不足していて購入に苦労しました、、。

 

忙し過ぎて本屋に寄れなかったのが心残りですが、今年も充実した買い出しが出来ました!