初夏の畑。
畑のミョウガ茸が顔を出し始めたので、慌てて籾殻を盛って遮光しました。
スーパーなどで出回る赤い茗荷は花の咲く若芽で夏頃に収穫です。
その前にこの時期にタケノコのように出てくるのがミョウガ茸ですが、このようにニョキニョキと伸びてきます。
刻んで食べると、薬味には最高ですね。
陽に当たると硬くなるので、籾殻を被せて遮光します。
ウルイなんかも出始めて、4月とはまた違う食材が出てきて面白い季節になってきました。
自分の使いたいサイズを探して、自分の料理に活かします。
ヴェルヴェーヌ(レモンバーベナ)の苗が市場に出始めたので、購入して畑に植えました。
信州は季節順でアンズから始まり、桃、スモモ、、とヴェルヴェーヌに合うフルーツが豊富です。
フルーツは加工し過ぎると都市部で食べても同じような味になりますから、フレッシュ感にハーブの香りを纏わせてデザートにしています。
そんな時にヴェルヴェーヌは本当に重宝します。
勿論、ハーブティーでも大活躍。
フランス時代から好きなハーブでしたが、どういう訳か日本ではあまり流通していません。
おそらく他のハーブに比べて傷み易く、色が変わり易いから業者が扱わないのだと思います。
植えてしまえば栽培は簡単なんですけどね。
ウチの畑に植え始めて3年目で現在20株。
今年も新しい苗を植えて、増産していきます。
シブレットの花も満開です。
紫の綺麗な花がしっかりネギの味がするので、アサツキの感覚で使用出来てこの時期は重宝します。
タネを蒔いて越冬させて、次の年のこの時期に初めて花が咲きますが、この花を料理に使いたいが為に何年も前から育てています。
こちらの株は3年目なので、そろそろ新しい株を育てたいですね。
お気に入りのコモンマロウも大きくなってきました。
こちらも夏これから綺麗な紫の花が咲きますが、料理の飾りやハーブティーに使います。
周りも昨年の零れ種からたくさん芽が出てきました。
意外な繁殖力です。
少し前の話になりますが、ブルーベリーの花も満開。
今年もたくさん採れそうです。
仕事が忙しくて最近の畑を一気にまとめましたが、かなり自分の畑も充実してきたな、と思いました。
知人宅で出張料理。
軽井沢ワイン会後も連日で出張料理に行ってきました。
こちらは一般家庭のキッチンですが、3口のガス台、お皿を並べられる盛り台があれだけ広ければ、案外色々と作れますね。
今回はホストの方が作業中の様子や料理を綺麗に撮ってくださいました。
発酵飯のおかきとアスパラ、山葵サワークリーム
こちらは最近では定番メニューです。
実は来月のあるイベントの為に少しずつ調整をしているメニューです。
八千穂漁業さんの大王岩魚を柑橘マリネにしました。
綺麗な水で育てられた岩魚は余計な事をしないでマリネで食べるのが1番美味しいと思います。
適当に口の中で味わえるように、少し薄めにスライスします。
独活とアスパラの下を細かく刻んで、レモンソースと自作のスプラウト、ハーブを添えました。
東御のアスパラも緑が綺麗に映えるように、その場でボイル。
そのままでは口の中で少し残る皮も、剝き過ぎないように丁寧に下拵えをします。
ほんのり温かいアスパラに半熟卵と紫アスパラのスライスサラダと猪ハム。
バルサミコ酢とクルミ油のソースでまとめもした。
県産の牛ホホ肉の赤ワイン煮。
前日の軽井沢ワイン会と同じ構成です。
最後に大皿で鴨と仔羊をお出ししました。
火入れは家庭にある普通のオーブンレンジです。
最後にしっかりソースをかけて完成です。
慣れないオーブンの割には火入れも上手くいきました。
知人宅ではありましたが、事前にキッチン内やお皿を写真に撮って頂いて見ていたので、初めてのキッチンでもイメージしたように上手く出来ました。
やはりガス口なら温かい料理でパーツが多くても何とかなります。
IHは自前のプラックが無いから難しい。。
一般家庭でも火口やオーブン、盛り台が広ければコース料理も対応可能ですね。
また機会があれば地元のこうした仕事にも対応出来たらと思います。
軽井沢でマグナムワイン会。
恒例のDVD軽井沢ワイン会の出張料理に行ってきました。
今回のテーマは「magnum特集」でした。
ラインナップは、
Alain Robert Mesnil Reserve 1989 magnum
Lafon Meursault Clos de la Barre 2011 magnum
Ramonet Batard Montrachet 1999 magnum
Vogue Chambolle Musigny 1er Cru Les Amoureuses 2006 magnum
George Roumier Bonnes Mares 2000 magnum
この中ではラモネが秀逸でしたね。
あんなに綺麗に熟成したラモネは初めてかもしれないです。
ちなみにボトルが同じなので写真からは感じませんが、全てマグナムボトルです。
主催者の方が参考にとご自身のセラーから参考にと他のサイズも出してくださいました。
一番右端が通常ボトル、2番目がマグナムボトルです。
料理は5品を作りました。
発酵飯のおかきとアスパラ(細)、山葵サワークリーム
某発酵鮓の飯を加えておかきにしました。
今回は最初からアスパラ攻めです。
アミューズで食べ易いように細いサイズを使いました。
ちょっとした山葵の葉もウチの目の前の川にありますから、飾るのにちょうど良いサイズだけを採ってきます。
大王岩魚のマリネ、独活とキブシ、レモンソース
最近、お気に入りの大王岩魚をマリネにしました。
今年から初出荷の大王岩魚をマリネしてスライス。独活とアスパラの下の皮をしっかり剥いて小さなキューブ状にカットしてキブシのみじん切りを加えました。
暑かったのでさっぱり食べられるようにレモンソースで。
山菜(タラの芽、コシアブラ、コゴミ)フリット、ラディッシュおろし
山菜はフリットが1番。
揚がったフリットに少しだけノワゼットオイルをかけて風味を付けています。
色合いにラディッシュを大根おろし代わりにとシブレットの花を添えました。
地元では山菜フリットはお金を出してまで食べる物ではありませんが、軽井沢ではやはり喜ばれますね。
アスパラと半熟卵、特製猪ハム
東御のアスパラも立派になってきました。
アスパラの太いのをお出しするのに、今回は白2本、赤2本だったので赤を少しだけ意識して5分ボイル卵と猪ハムを足しました。
紫アスパラは火を入れると緑になるので、スライスしてサラダに。
動物性を足すのに添えた猪ハムは、いつも懇意にしている伊那「ざんざ亭」長谷部さんの特製です。
県産牛ホホ肉の赤ワイン煮、小松菜
こういう場でメインが煮込みというのも料理人の逃げ(出来ている料理を温めるだけですからね、、。)みたいで避けていましたが、この会も30回近く料理を作っていますし、参加者の皆さんもお馴染みの顔触れだったので珍しい煮込み料理を作りました。
ブルゴーニュの定番「ブフ・ブルギニョン」
普通の赤ワイン煮でも面白く無いので、自分らしく使用したワインは県産。隠し味に馴染みの味噌蔵さんから頂いた溜まり味噌を使いました。
今回のメインは温めるだけ。
コースの中に揚げ物があるだけなので、慌てずにやれば10名でも問題無くお出しできました。
随分、こちらの別荘での料理も慣れましたね。
毎回、試飲もしますが、やはりワインは飲まないと分からない事が沢山です。
料理人の小遣いで購入出来るワインでは無いので、こうして勉強出来るのは有難い事です。
今回のラインナップも凄かったですが、その場で発表された次回のテーマがまた凄い。
今から何を作れば良いのか頭が痛いです。。
出張料理の食材を調達。
軽井沢ワイン会の出張料理の食材を調達してきました。
先ずは東御産のアスパラ。
今年は寒かったのでなかなか太い物が出て来なかったのですが、ここにきて良い物が出始めました。
名人のアスパラを太い物だけ調達。
この時期に合わせて栽培したスプラウト系も良い状態です。
アマランサスもこのサイズになるまで1ヶ月はかかりますが、発芽率も高いので蒔けば大抵はここまで育ちます。
こちらは当日の朝に必要な分だけ切り出します。
多少、泥が付いているので、洗い流してサラダドライヤーで水気を切ります。
鮮度の良いスプラウトです。
クレソンはいつもは親戚の川に行きますが、飾程度の量ならウチの川で十分。
ピリッと辛みが効いた山葵の葉は、自分の料理のイメージでサイズを選んで切り出します。
落ち易い山葵の花は雨の後という事もありますが、もう終わりですね。
畑に咲いたシブレットの花(ちょっと早いですけど、、。)やこぼれ種で出てきたイタリアンパセリやディルの若芽。
イタリアンパセリもこのくらいのサイズが使い易いです。
ディルはこぼれ種で生えてきますが、採り切れないほどです。
この時期からちょっとした料理の飾り系はウチの周りで足りてしまいます。
暖かくなって良い季節になりましたね。
LA BONNE TABLEで食事。
東京に行ってきたので、コレド室町内にある「LA BONNE TABLE(ラ・ボンヌ・ターブル)」に行ってきました。
先日、地元のパスタ食堂「Gusk」で食事をしましたが、その後ろに偶然にもこちらのスタッフ御一行様が。
いつも軽井沢で仕事をご一緒させて頂いているソムリエの大越さんが飲料を監修されているので、大越さんがいらっしゃる時に伺おうと思っていました。
通院で東京に来たので、今回の件に便乗して行ってきました。
先ずはしっかり冷えたシードルから。
何処かのテレビで観たのですが、最近はシードルは流行りのようですね。
たっぷりのサラダを。
東京でこんなサラダが食べられるとは思いませんでした。
菊芋のポタージュ。
合わせたのはイタリアの黄ワイン。
実は黄ワインと言われるワインを飲むのが初めてかもしれないです。
パイ包みに酸味の効いたソース、今が旬のアスパラ。
デザートには蜂蜜ワインを。
先日、他の場で蜂蜜ワインを初めて飲んだのですが、香りは素晴らしい買ったのですが味わいは香りに比べて印象に残らなかったです。
今回の蜂蜜ワインは香りはそれほどでもありませんが、味わいは良かったです。
蜂蜜ワインにも色々ありますね。
料理も美味しく、ワインのペアリングも自分が長野やフランスで飲む機会の無い物ばかりで凄く楽しめました。
東京に来ていたパリの宿で知り合った友人と合流しての食事でしたが、久しぶりに話せて良かったです。
ご馳走様でした‼︎
GWも出張料理。
GW中も軽井沢に出張料理に行ってきました。
先ずはアミューズで「五郎兵衛のおかきと山葵サワークリーム、アスパラとワサビの葉と花」
少し粒を残した米をペースト状にして、高温で揚げておかきを作りました。
まだ其れ程アスパラも太くなってらいないので、ここはあえて細いアスパラをカットしてアミューズにしました。
前菜は最近の定番「八千穂漁業の大王岩魚の柑橘マリネ、カブとレモンソース」
今年初めてリリースの大王岩魚をマリネにしてスライス。
それをカブで巻きました。
毎回、自分ではなかなか時間的に料理の写真を撮れないのでお客様が撮った写真を頂くのですが、今回は前菜以降の写真を撮っていないみたいで無しです、、。
暖かくなって山菜、アスパラ、川にはクレソン、山葵など徐々に食材も揃ってきたので、今の信州を味わって頂きました。
課題はやはりIHキッチンの使い方でしょうか。
ガスとは違い自前のプラックが使えないので、火口の数しかフライパンや鍋が置けません。
ソース用の小さな鍋を複数温められないので、温かくお出ししたいメインの仕上げなどは大変でした。
メニューも含めて良い方法を考えないといけませんね。
また参加者の方も軽井沢に別荘をお持ちという事で、また仕事も増えそうです。
更に仕事が増えるように、頂いた仕事を確実にこなしていきたいと思います。
貴陽の花が満開。
ウチの貴陽の花が満開になりました。
桜もいいんですけど、貴陽の花も白くて可憐で綺麗です。
今はスモモ系(貴陽、プレジデント、太陽、ソルダムなど)が満開になりました。
ラ・フランスやリンゴはもう少し先です。
これは秋の収穫順序とも同じで、収穫は開花順序の通りにリンゴが1番最後です。
スプラウトやハーブの苗もGW明けには間に合いそうです。
5月のGW明けから出張料理などの仕事がビッシリなので、こちらのスプラウトを飾りや風味付けに使っていきます。
畑にはこぼれ種で出てきたディルやイタリアンパセリが沢山です。
ちなみに上がディルで下がイタリアンパセリです。
特にイタリアンパセリは育ち過ぎた市販の物のサイズだと風味が強過ぎるので(だから細かく刻んで振る事で風味を抑える訳ですが)、スプラウトの感覚で使えるように小さめで摘んで使います。
ニラの花と並んで好きな花がシブレット。
日本のネギの白い花とは違い、薄紫色の綺麗な花が咲きます。
風味も葱なので、アサツキを振るイメージで使えます。
全く芽が出てこないで越冬に失敗したかと心配したヴェルヴェーヌもやっと芽が出ました。
やはり今年は寒いので1週間くらいは遅いですね、、。
地元の果物を活かすにもヴェルヴェーヌとレモンタイムはお気に入りで欠かせません。
あまり加工し過ぎると都心で食べれるデザートと変わり無くなるので、樹熟させたフレッシュなフルーツをこうしたハーブなどでシンプルに調理してお出ししたいと考えています。
凝ったデザートはしっかりしたパティシエが雇えるようになったら考えます。
そんなヴェルヴェーヌも現在は20株ありますが、白馬でも使いたいので今年はもっと増やそうかと思います。
今日で農家モードは終了です。
(既に昨日から仕込みは始めていますが)明日からGWなので料理人モードで頑張ります!