フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

ローカル・ガストロノミーの可能性を考える。

昼営業の無い平日の時間を利用して、南魚沼市で行われた「ローカル・ガストロノミーの可能性」〜食の豊かさは地方に眠る〜の勉強会に参加してきました!

 

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講師は元星野リゾートのレストランディレクターの菊池博文さんでした。

 

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内容は星野リゾートのガストロノミーレストラン「ユカワタン」の開業からの軌跡を見て行きながら、地方の食の可能性を追うといった内容でした。
昨年も山梨で行われた奥田シェフの講習会に参加してきましたが、やはり地方の食材、食文化を見直す事の重要性を説いておられました。
ただ、これは料理人視点ですが、やはりそこには顔になるカリスマ的なシェフがいる事も重要かな、と思いました。
良い食材があっても調理をする人が優れていなければ感動を与えるような料理にはなりません。
ユカワタンなら浜田シェフの存在が重要ではないでしょうか。

近場で言えば富山「L'evo」の谷口シェフ、ちょうど放送のあった滋賀「徳山鮓」徳山さんなど、そこにはやはり優れた料理人がいます。

ガストロノミーレストランでお客さんを呼び込んで、観光、他の産業にも良い影響を与える例でサンセバスチャンも紹介されましたが、サンセバスチャンにもアルサックやベラサテギといったスターシェフが存在します。

 

それでは誰を?といった話になりますが、社内なら選抜も容易だと思いますが、地域だとお互いの利害関係でなかなか難しいでしょうか。

また、やはり顔になるようなシェフなら地元の人間が良いと思いました。

他所から来ていきなりその地域を引っ張るというのも違う気がします。仮に移住組でも、地元で認められるまで時間が必要でしょうね。

 

自分も佐久で勝負していますが、これからの時代は優れた料理人ほど地方で勝負するべきだと思いますし、その地域を引っ張る料理人になっていく事が重要だと思います。

もっと言えば地元に帰るべきだと思います。

裏方だった料理人が表に、その地域の先頭に立てる時代になってきているわけですからね。

 

ちなみにこの勉強会は南魚沼市を含めた雪国観光圏7市町村の勉強会でしたので自分の活動地域とは関係性が無いのですが、自分なら何をするでしょうか?

米どころのイメージがありますから、究極に美味しい米を炊く昔ながらの釜焚きに雪国ならではの保存食を添えて日本酒でしょうか。
ベタですが、そこを突き詰めて行った先に答えがあるような?

 

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大雪警報が出る中で白馬から雪道を走って片道4時間でしたが、実りある勉強会に参加出来て良かったです。

 

明けましておめでとうございます'17

明けましておめでとうごさいます。

 

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今年も白馬で総料理長を務めるホテルレストランで新年を迎えました。

宿泊のお客様も外国からが多い事ので、スタッフもワーキングホリデービザで日本に来ている外国人スタッフばかりです。

 

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外国人に囲まれて、日本とは思えない中での新年でした。

これはこれで楽しいものです。

 

2017年を迎えて、もう1度自分の考えをまとめてみたいと思います。

 

フランスでも凄いシェフを見てきたので、この業界で自分が生き残っていくにはどうすれば良いかを考えました。

それには地元で勝負するのが1番という事でフランスから本帰国しました。

 

日本の飲食業は長時間労働で休みも無く、給料も他の業種と比べて多いとは思いません。

ひと昔前ならフランスから帰国してシェフになれば昔の何倍も給料を貰える、なんて話もありましたが、実際にはネット社会になりお客さんの方が飲料に関しても詳しくなってしまったので売り上げは上がりません。

そもそもフランスから帰国してシェフをやっての成功事例は社会にそのニーズがあったのと料理人の夢が上手くリンクした訳で、更にライバルが少ない中で沢山のパイを分けられた環境があったからだと思います。

今ではフランス帰りは珍しくありませんし、当たり前のように皆が新規オープンするので、ただでさえ少ないフランス料理のパイを皆で取り合う状態でしょうか。

お客様も知識が豊富なので、間違えれば簡単に新しいお店に移られてしまいます。見切りが早く、あまり長い目では見てくれません。

はっきり言えば今の飲食業(フレンチ業界は特に)にあまり開業するメリットは無いと思いますし、やるなら昔以上に準備が必要なのかもしれません。

 

自分が運が良かったのは、地元に軽井沢というリゾートがあった事です。リゾートのメリットは集客の必要が無い事です。

シーズンなら来ますし、オフシーズンなら来ません。お客さんの流れが分かり易いです。

 

それに立地やブランドイメージも素晴らしい。

都市部からの距離、アクセス。長野県が持つ野菜や果物が美味しいブランドイメージ。

飲食業は儲からないと思いますが、シーズン中なら利益を上げられるので、その時だけは素材を活かした飲食業をやれば良いのでは?と考えました。

 

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理想のレストランは?と聞かれたら迷わず「Bras」と答えると思います。

自分はブラのような料理が長野で作りたいです。

その為にも軽井沢のシーズンはGW、夏、紅葉ですから、その空いた時間は飲食をやらずに畑仕事に費やしました。

 

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元々、自分の実家は果樹園なので、果樹の手伝いもしながら空いている畑を貰って畑仕事を始めました。

 

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そこで祖母が元気なうちに畑仕事を教えてもらいました。

最初は耕耘機もまともに動かせなかったのですが、随分サマになりましたね。

 

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地元には新規就農の素晴らしい同世代の仲間が沢山いますから、自分は彼らが作らないけど自分は使いたいハーブや食用花を育てました。

 

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5月から種蒔きをすれば軽井沢の夏のシーズンには採り放題です。

 

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更に空いた時間には祖母に聞きながら親戚の畑や川にも行きました。

 

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川には天然のクレソンやワサビ、セリなどが沢山ありました。

こうした土地に入り込めるのも、親戚や知り合いが沢山いる地元だからです。

 

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勿論、秋になればキノコも沢山採れます。

 

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果樹園の特性を活かして果実酒も大量に仕込み始めました。

写真は漬け始めた初年度の物です。

帰国した年から漬けているので、古いのでようやく4年になりました。

 

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ワインが好きなので、県内のワイナリーには、積極的に足を運ぶようにしています。

今は日本ワインの勢いが凄いですし、長野県はワイン県を目指して動いています。

僕は地方でフランス料理の成功する場所は長野県しか無いと考えています。

地産地消と言っても、ワインまで数多く揃えられるのは長野県だけです。

北海道は都市部からは遠いですし、海から近い場所は海の幸を活かした鮨や和食が強いと思います。これも長野県の海無し県のメリットです。

 

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フランス時代からワインを勉強していたので、帰国後も軽井沢で行われるワイン会の料理を担当させて頂いてます。

 

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こちらはDRCエシェゾーの会のワイン。

料理人の小遣いでは購入出来ませんが、こうした機会を頂いて沢山の一流ワインを飲ませて頂きました。

この経験は地元の活動に活かしたいと考えています。

 

軽井沢の閑散期にはフランスにバカンスを考えていました。

元々、このフリーな働き方を始めたのも、冬にバカンスでフランスに行く為です。

冬なら食材の移動も苦ではありません。

 

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目的の一つはワインの回収です。

パリ時代から日本では買えないワインの購入先を作っていました。

何回も通った結果、自分の分を毎年確保してくれています。

こうした方々にお土産を持って引き取りと同時に直接お礼がしたかったからです。

 

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今思えば、よくこんなワインが買えたと思います、、。

 

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2つ目はワイナリーの訪問です。

県産ワインの位置を正確に把握する為にも、やはりフランスの本場のワインを飲んで、その味わいを抑えておきたいですね。

 

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3つ目はフランスの調味料の調達です。

軽井沢の出張料理では少量で品質の良い物が求められます。

 

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バター、塩、スパイス、オイルなど、日本未入荷の物もパリの友人シェフにお願いして取り寄せて頂いてます。

 

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4つ目は食べ歩きです。

知り合いのお店を中心にガストロノミー、ビストロと色々と食べ歩いて、今のフランスを感じてきます。

フランス料理の料理人ですから、やはり本場の料理は味わいたいですね。

 

帰国して思ったのですが、日本に長く居るとまた日本の空気に染まりきってしまう気がします。

ですから年1回でもフランスに来て、フランスの空気に触れてフランス語を話す事は凄く大切な事だと思います。

自分の中のフランスをいつまでも残しておく為です。

 

1年の流れが上手く出来てはいたのですが、どうしても冬の収入は弱かったです。

ところが、昨年から白馬のホテルレストランのシェフの依頼があったので引き受けました。

 

ここは外国人オーナーなので公用語は英語。

短期留学シェフみたいで、かなり良い経験になっています。

やはり今の時代は料理人でも英語くらいは話したいですね。

スタッフも外国人が多いので凄く刺激的で、更には冬しか働かなくて良いというのも自分にはメリットでした。

 

自分はフランスではガストロノミーでもビストロでも働いてきました。

軽井沢ではシンプルで素材の良さを活かしたガストロノミーを提供し、酒飲みの外国人が集まる白馬ではビストロの料理を提供しています。

自分のフランスの経験が全部活かせています。

あくまでメインは佐久、軽井沢なので、白馬はこれから数年で誰が来てもある一定のクオリティの物が作れるレシピを構築して、コンサルタントで動けるのが理想だと思います。

まだ30代なのでこの生活でも耐えられますが、40代以降では厳しいですからね、、。

 

 夏は軽井沢、冬は白馬。

合間に畑仕事、バカンスでフランス。

綺麗に1年間が回るようになってきました。

今はお店を持たないスタイルですが、空き家などを改修してテストキッチンを作り、そこから色々と発信出来たらと考えています。

将来的には60歳近くには畑メインの週末レストラン、農家オーヴェルジュを目指します。

その為にも今はそれぞれのクオリティを上げながら、更に充実した1年にしていきたいと思います。

今までの経験を活かして、更に地元で活躍出来るように頑張ります!

 

スタッフと小布施ワイナリーで試飲。

クリスマス前にホテルスタッフと連れて中野市の直売所で食材の買い出しをした後は、「小布施ワイナリー」で新リリースのワインを全種類、試飲してきました。

 

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今年から白馬のホテルにも小布施ワイナリーのワインを置く事にしました。
ウチのホテルの宿泊者はほぼ外国からのお客様なので、やはり日本のワインは置くべきかと思います。

 

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先ずは小布施ワイナリーですが、こちらでNAGANOワインが飲める事を外国人のお客様に認知して頂き、ここからNAGANOワインを世界に発信出来たらと考えています。

 

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今夜は連れて行けなかったスタッフと一緒に、個人的に購入したワインの試飲会でしょうか。

 

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今年は前半に雪が降ったのでイケるかと思いましたが、昨年同様になかなか雪が降りません、、。

それでも山の上に行けば滑れるみたいです。

外国から続々とお客様が到着して徐々に忙しくなってきました。

今年は初年度のような気持ちでこのホテルの料理やNAGANOワインを知って頂く為にも頑張りたいと思います。

 

 

軽井沢でブル、カリフォルニア比較ワイン会。

白馬から2日だけ戻って、恒例の軽井沢ワイン会の出張料理をしてきました。(12月初旬です。)

今回のテーマは「ブルゴーニュとカリフォルニアのシャルドネピノ・ノワール比較試飲」でした。

 

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Roulot Meursault Les Vireuils 2002
Sauzet Batard Montrachet 2004
Fourrier Gevrey Chambertin 1er Cru Cherbaudes VV 2008
Jean Marc Millot Vosne Romanee 1er Cru Les Suchots 2005
Marcassin Marcassin Chardonnay 2004
Marcassin Three Sisters Pinot Noir 2005
Aubert UV Vineyard Pinot Noir 2011
Aubert Lauren Vineyard Chardonnay 2012

 

料理は5品作りました。

 

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胡麻油風味のメンチカツ、鞍掛豆と胡桃、ほうれん草と冬菜のクーリ

 

この時期は寒い中を軽井沢の別荘まで来られているので、アミューズは温かい料理と決めていました。

白馬のホテルレストラン用に少し変わったパテを製作していました。

 

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さすがに仕込み時間が無かったので、そのパテのファルスに改良を加えてメンチカツにしました。

下には白馬界隈にある乾燥豆の鞍掛豆(豆の側部に馬の鞍のように黒い模様があるので鞍掛豆)を水で戻して添えました。

 

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日本海で揚がったクエ、里芋、ブロッコリー、カリフラワー、カブ

 

白馬は日本海に近いので、たまたまマグロ漁で獲れたクエを頂きました。

少し蒸してキューブ状に切り、里芋、カリフラワー、ブロッコリーと合わせました。

あまりこういう盛り付けはしないのですが、ホテルにたくさんのセルクルがあったので少し拝借。

やはりこういう柄のあるお皿にはこうしたクラシックな盛り付けが映えますね。

 

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伊那「ざんざ亭」特製鹿のソーセージ、鹿の脳みそのフリット、白土馬鈴薯のエクラゼ、清流レタス

 

 今回は珍しい食材も使おうといつもお世話になっている伊那市ジビエと山師料理の宿「ざんざ亭」長谷部さんから特別に鹿のソーセージと脳みそを分けて頂きました。

 

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臭み抜きに牛乳などに浸ける必要も無く、白子みたいにあっさり食べれました。

少し口直しに天然の「清流レタス」をキノコの先生に摘んで頂いたので添えました。

 

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天然キノコ(ナメコ、ムキ茸、平茸)のコンソメ、牛タンとムカゴ、白いんげん

 

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山に雪が積もらなければ、この時期は遅くまでナメコ、ムキ茸、ヒラ茸が採れます。

 

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天然キノコは掃除が大変ですが、味わいは格別です。

こちらでコンソメを香り良いコンソメを取りました。

 

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今回はそこに信州牛の舌とムカゴ、地元の白いんげん豆を入れてみました。

 

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美ヶ原産仔鹿、鹿のロースト、キタアカリと天然クレソン、メルロー葡萄のチャツネ

 

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カリフォルニアのワインにMarcassin(フランス語だと仔猪)があったので、じつは猪肉を探していました。

結局、ワイン会2日分20名様の肉が確保出来なかったので、仔鹿と鹿の盛り合わせにしました。

 

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ワイン葡萄の収穫時期に県内ワイナリーで頂いたメルローをチャツネしてあったので、ソースのアクセントにしました。

サラダも天然クレソンなので、大変味わいも良かったみたいです。

 

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主要食材は決めていましたが、後は前日に白馬から帰る途中の生産者や直売所で食材を調達。夜に仕込みの突貫作業でした、、。

白馬で仕込んだ、仕入れた食材もあったのでいつもよりは少し味が濃いめの料理もありますが、カリフォルニアがあるからむしろ良かったかなと思います。

 

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AubertやMarcassinは初めてでしたが、こんなシャルドネやピノがあるのかととても勉強になりました。

 

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自分のシャルドネとピノのイメージがやはりブルゴーニュに偏り過ぎていましたね、、。

また違う視点で県産ワインとも向き合えそうです。

 

初日は佐久に泊まりだったので、そのまま家主の方とソムリエの先生と夜をご一緒しました。

 

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いつもは料理を作って帰るので席に着いてお話する機会もあまりありませんでした。(初日の夜は仕込みもあるので。)

久しぶりにゆっくりお話しが出来て、凄く楽しかったです。

 無事に出張料理も終わったので、今度は白馬の冬のシーズンをしっかりこなしたいと思います!

 

気分転換にクレソン採り。

ホテルに籠っていても、メニューが何も思い付かない、、。

という訳で、キノコの先生に連れられてクレソン、芹などの野草を採りに行ってきました。

 

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この日は天候が悪かったのでキノコ採りは中止でした。(ナメコやムキ茸が最盛期なんですけどね、、。)

 

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冷たい川に入りながら自然を感じていると、凄く良い気分転換になりますね。

 

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こちらが川で自生するクレソンです。

GW明けから食べ頃を迎えて夏頃に花が咲いて葉や茎が硬くなるのですが、町内会などの草刈りで綺麗になってから秋頃にもう1度食べ頃を迎えます。

 

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こういう食材を食べていると、心が洗われますね。

 

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こちらは芹です。

 

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こちらも一般的な食べ頃はGW明けだと思いますが、このように採って根は揚げてみたりしながら料理のアクセントにするには最適です。

 

ただでさえ料理の引き出しが少ないですから、やはり自分は外に出て色々感じないとダメな料理人みたいです。

 

連れ出してくれたキノコの先生に感謝です。

 

白馬の仕込み開始。

今年は白馬のホテルレストランのメニュー、ワインリストをこなす統括シェフの仕事を頼まれたので、帰国後すぐに白馬に入りました。(11月下旬頃です。)

 

白馬に入ってメニューの考案もしつつ、同時に仕込みもしていきました。

 

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手羽や掃除した牛肉のスジなどでジュ・ド・ヴィヤンド(肉の出汁)を取っていきます。

 

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久しぶりにこうした大量調理をしていますね、、。

案外、自分はパリのビストロでも働いていたので、こうした調理も意外と慣れています。

 

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ブイヨンやジュは冬のシーズンが始まる前に大量に仕込んでおきます。

シーズンが始まってからでは、こうした仕込みはスタッフの人数的に出来ません。

 

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エスカルゴなどのオーストラリア人があまり食べない食材も準備してみました。

 

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オーストラリア人のスタッフ曰く「ガーリックバターが付けば大丈夫。」との事です。

 

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昼メニューなどの煮込み系も、誰でも出来るように作って小分けにしておきます。

如何に料理をやりに来た訳でも無い、白馬に滑りに来たワーキングホリデーの外国人スタッフが問題無く働けて、ある程度のクオリティの料理を出せるかを考えます。

 

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リンゴも信州なので、安くて味がボケないうちに大量購入してキャラメルと煮込んでタルトタタンのべースを作っておきます。

後はソースと絡めて成形して温めて出す事が出来ます。

 

軽井沢の出張料理では1番良い状態で料理を出す事を常に考えていますが、白馬では限られた予算とスタッフの戦力である程度の料理を出せるかを考えています。

ガストロノミーとビストロの違いでしょうか。

フランスでは両方で働いた経験があるので、むしろ1年間で両方の仕事が出来るので楽しんでいます。

 

まだ雪が足らないのでまだ忙しくはありませんが、早く忙しくなれば良いですね。

数年後には白馬を代表するような安くて美味しい、アルコールを飲んで楽しいレストランにしていきたいと思います。

 

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(写真は先日雪が降った後のゲレンデの様子です。)

 

帰国後は畑の越冬準備。

帰国したら先ずは残りの畑仕事を済ませました。

 

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野沢菜漬けの桶を洗浄します。

今年の野沢菜漬けは時間が無いので自分で漬けられませんでした、、。(帰国後すぐに白馬で仕事でした。)

 

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寒さでヤラレないように、籾殻や藁、保温ネットを被せて寒さに弱いハーブの越冬に備えました。

やっている間も祖母の駄目出しが、、。
まだまだ年寄りの知恵と言いましょうか、畑仕事については祖母から教わる事は多いです。
元気なうちにたくさん教わっておかないといけませんね。

 

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畑仕事をほぼ終了した後は、白馬のホテルレストランのメニュー、ワインリスト作成に買い出し、仕込みでした。

フランスで楽しみ過ぎたので、冬のお仕事を頑張ります!(今、頑張っております。。)

 

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