再び夏のキノコ採り。
軽井沢も繁忙期に入っていますが今日は休みだったので、山の先生にお願いして夏の天然キノコ採りに同行させて頂きました。
今日はチチ茸がメインでした。
人的な物が触ると白い液体が出ることから、このような名称になっています。
こちらは前回撮った写真です。
触ると一斉に出てきます。舐めると意外と甘いです。
至る所にビッシリと生えています。
正に採り放題。
アッという間に採ったキノコを入れる用の発泡スチロールが一杯です。
辺りの葉を緩衝材代わりに入れて丁寧に詰めていきます。
ウスムラサキホウキ茸やシャカ茸(こちらは小さかったので放置)も採れました。
ウスムラサキホウキ茸は生だと一部の人は当たるそうなので、湯通しなどして100%火を入れる事が大切なんだそうです。
先生と車中で話していると新しい料理のアイデアがたくさんです。問題は自分がそれを形に出来るかですが、難しいほど面白そうですね。
こちらはクズの花です。
食べるとほのかなグレープフルーツの香りが口の中に広がります。
クズを使ったデザートなどに最適でしょうね。
こちらも山菜の花でソバ菜です。
皿の上や卓上の花、お部屋を飾る花にも意味を持たせたいですね。
美山荘のお話を聞いたのですが、お客様にもそれなりの知識が無いと気付きませんが、活けてあるお花なども山菜名人から見ると素晴らしいそうです。
自分はフランスから帰国してもう長野から動きませんから、信州の料理人として本当の意味で地元の食材を理解する為にもこうして毎日山に入る先生からしっかり山の知識を学ばないといけません。
本当は前日も昼夜満席で忙しかったので体力的には辛かったのですが、この日も学びが凄く多くて有意義な1日でした。
無理して来て良かったw
果実の出荷開始。
今日は調理の仕事は完全オフでしたが、ウチの果樹園の出荷が始まったので終日収穫でした。
先ずはソルダムから。
手袋は周りの白い粉が落ちないように使用しています。
今年のソルダムは天候にも恵まれて味わいは格別ですね。
樹で熟した実を食べましたが、これは本当に美味しいです。
出荷物は少し早めに採って送るのが通例で、ここまで熟すと出荷は出来ません。
樹で熟した実は味が違いますから、この味を楽しめるのは地元だけです。
他が忙し過ぎて収穫の追い付かないブルーベリーは友人、知人に好きに採って貰っています。
今日はお店と出荷用に半日頑張りましたが、全然採りきれませんね、、。
過熟気味の実は自宅用でジャムなどに加工します。
これから貴陽、太陽、プレジデントの収穫に軽井沢もお盆のピークに向けて忙しくなっていきます。
近所に流行りのポケモンが居ないので捕まえにお出掛けしようと思いましたが、リアルな収穫が忙し過ぎて出掛けられませんねw
半調理、半農みたいな時期でとにかく忙しいので、体調管理だけはしっかりしたいと思います!
ニラの花とミョウガ。
畑のニラの花が咲きました。
本来なら葉が固くなるので落としてしまいますが、料理に使いたいのであえて残しています。
小さな白い花は綺麗で味わいもしっかりニラなので、この時期は料理の飾りや香り、アクセントに重宝します。特に肉の加工品にはピッタリです。
畑に行って咲いている花やハーブを摘みますが、この時期が1番豊富で摘むのも楽しいですね。
軽井沢の繁忙期に合わせてピークになるので、本当に嬉しい限りです。
この時期のもう一つのお気に入りはミョウガです。
市販の物より柔らかくて香りもイイので、好んで使います。
ピクルスなんかもイイですね。
採り切れないミョウガはしばらくすると花が咲きます。
こちらは脆くてあまり日保ちはしませんが、白い花はお皿を綺麗に飾ってくれます。
こちらはボリジ。
雨避けのビニールハウスも建てたので、今年は雨にも負けずに元気です。
ナスタチウムも黄色、赤、白を中心に色々な色を育てています。
案外、花びらの根元の実が大きくなったところが辛口で色々話せますからね。
他にもたくさん採れますが、本日はここまで。
「適地適作」
上手く自分の畑に適応した物は、こうして採り放題です。
こうして育てた花や自然の草木が軽井沢の繁忙期に当たるのは本当に嬉しい限りですね。
全くこの土地では買う必要がありません。
よく自分の料理は「料理がこの土地の季節を表している。」と食事された方に言われますが、ハウス物に頼らない生産者の食材や自分の畑で採った食材や花を使用しているので当然と言えば当然ですけどね。
朝早くから収穫して料理の仕込み、営業はシンドイですが、体調管理に気を付けて夏の繁忙期を乗り切りたいと思います!
夏の天然キノコ採り。
山の先生に連れられて夏の天然キノコ採りに行ってきました。
朝4時半起きで現場まで行き先生と合流。
先生の後を追いながら初物のセップ茸にハナビラ茸、チチ茸、キンチャヤマイグチ茸などを採りました。
日本のセップ茸(ヤマドリダケモドキ)です。
最初の写真も同様です。
日本で実際に山で採るのは初めてで興奮。
こちらはハナビラ茸。
美味しいそうですが、うっかり帰りに先生から頂くのを忘れてしまいました、、。
こちらはチチ茸。
人の手や人工物が触ると白い汁がたくさん出てきます。
舐めると甘いです。
持参のカゴにも山のシダなどを敷いて、緩衝材用とカゴ(人工物)に直接触れないようにします。
こうした採った後の注意点も知らなかったので勉強になりました。
こちらも今回の目的のキノコであるキンチャヤマイグチ。
天然のキノコがどれも美味しいという事は無いのですが、こちらのキノコはとても美味しいです。
途中、大雨に見舞われましたが、この時期としては大満足の結果ですね。
帰りに野草や野生の実なども教わりました。
こちらは野生のアスパラ(シオデ)の脇芽とゴマナ。
ゴマナは香りが良くて天ぷらなどに良いそうですが、他の使い道も考えたいですね、、。
こちらの実はキブシ。
こちらはウワミズザクラ。
塩漬けにしたりお酒の漬けてみたり。
ケッパーの代わりに使用できたり、ほんのり杏の味わいを生かした果実酒になったりと色々です。
先生のお話を1日中聞いていましたが、本当に知らない事だらけです、、。
先生の行動範囲だけでもビックリする位の天然キノコや野草の種類があるそうです。
そして、こうした食材を使いこなせれば魅力ある地元料理になると思います。
地元に素晴らしい料理があれば他方からお客様が呼べます。
地元にお金が落ちれば、それが地域活性化のきっかけになると思います。
先生曰く、現状では地元に需要が無く、都市圏に送る事が多いそうなので、地元で調理して他所からお客を呼べる流れにしないといけませんね。
それにはまだまだ自分自信が時も地元食材に無知で勉強不足だという事をこの日で痛感、、。
時間があれば先生に教わりながら、地元食材を使いこなせるように山に行こうかと思います‼︎
(ちなみにセップ茸に見えるこの写真は毒キノコだそうです。しっかり勉強しないといけませんね。)
今年も果実酒仕込み。
ウチのブルーベリーが最盛期なので、少しだけ果実酒を仕込みました。
実家が果樹園もしているので、毎年出荷出来ない不良品(食べても問題無いのですが、、。)で果実酒を仕込んでいます。
ブルーベリーは採れ過ぎるので、朝食用のコンフィチュール分と出荷分以外を少しだけ果実酒にしました。
果実酒は梅、ブルーベリーから始まり、太陽、プレジデント、貴陽、カリン、ラ・フランス、プルーンなどを仕込んでいます。
珍しいところだとヤマボウシやナツメなど。
作った物は年と月を書いて土蔵の奥に封印します。こちらはその一部です。
いつお店を始められるとも分かりませんから、こうした物はフランスから帰国した4年前からコツコツ仕込んでいます。
試しに3年前に仕込んだブルーベリー酒を試飲しましたが、良く漬かっていました。
昨年のイベントには炭酸水で割ってお客様にお出ししましたが、凄く好評でした。
長野県のブランドイメージ(フルーツや野菜が美味しい)もありますし、使いたい時に作り始めては遅いですから、こうした物は毎年しっかり仕込んでおこうと思います。
軽井沢でルフレーヴワイン会。
先日は恒例の軽井沢DVDワイン会の出張料理をしてきました。
今回のテーマは「Domaine Leflaiveの水平、垂直」でした。
Chevalier-Montrachet
2005、2006、2007、2008、2009、2010
Bâtard-Montrachet
2007、2009
料理は5品を作りました。
東御産ブロッコリーのピュレ、レモンジュレ。信州サーモンとコリンキーのピュレ。
この時期は東御のブロッコリーの最盛期なので必ず作る料理です。
自分がパリ時代に働いていた「Passage53」のスペシャリテ。僕がここで働くきっかけになった料理でもあります。
少しさっぱりした料理にしたかったのでそこにレモンジュレをかけて春菊の花を添えました。
食材の購入に行った農家さんの畑にたくさんあったので頂いたのですが、花も正しく春菊の味わい。花びらも綺麗なので、これはこの時期に重宝しそうです。
木のスプーンに添えたのは佐久穂町「八千穂漁業」さんの信州サーモン。
長野県は海が無いので、このワイン会ではいつも八千穂漁業の川魚を使用しています。
流れの速い川の隣にあるので、常に綺麗な水が循環しています。そうした場所で育てられた魚はクセも無くて美味しいです。
信州大岩魚のマリネ、ミニトマトと南高梅のジュレ、ウォッシュチーズのソース
トマトは美味しかったので少し塩をしてそのまま。
南高梅の最盛期なのでコンポートにしてピュレを作り、酸味を調整してアガルアガルで固めました。
ゼラチンの方が口溶けが良いのですが、1人で10人分を調理していくのである程度は事前に盛り付けておかないと間に合いません。
夏の気温もありますから常温でも溶けないアガルアガルを使いました。意外と食感も邪魔にならないで結果的には良かったみたいです。
トマトモッツァレラの変形をイメージしたので、地元のチーズ工房「Bosqueso(ボスケソ)」でウォッシュチーズを購入して牛乳で炊いてミキサーで回してソースにしました。
今回は初参加の方々も多かったので、定番の大岩魚のマリネも添えました。
花は自分の畑の物を使用します。
軽井沢の繁忙期に合わせて皆咲きますから、事前に畑仕事をしておけば後は使いたい放題です。
毎朝、使いたい分だけ採れるので、飾りには不自由しませんね。
山女魚と山フキの五郎兵衛米リゾット
こちらもこの時期の定番です。
キュウリの季節ですから軽く炒めて山フキのご飯と山女魚の出汁で炊きます。
米は佐久のブランド米「五郎兵衛米」です。
後で山女魚の身を投入して軽くナッツオイル。
厳密に言うとリゾットではありませんが、チーズも邪魔になりますし雑炊的なイメージです。
漬物代わりに赤タマネギのピクルスを添えました。
平目のバプール、地元野菜(キャベツ、スナップ、ズッキーニ、ラディッシュ、ミニ人参)、平目出汁とスモークバターのソース
今回は全て白ワインという事で、普段はあまり使わない海魚を使いました。ちょうど人数分入荷出来たので平目です。
野菜は地元の「いそベジ農場」磯辺さんと「GoldenGreen」在賀さんの野菜を使わせて頂きました。
地元の若手生産者の作る野菜は最高ですから、的確な調理さえしてあげれば美味しい料理になります。
中野産SPFポーク、東御産白土馬鈴薯のピュレ、佐久産ヤングコーンとノワゼット風味のポップコーン
豚肉はいつもの中野の無菌豚。
このワイン会はマリアージュを楽しむ会では無いので、料理は一歩引いた味わいを心掛けています。
そうした場合に癖の無い無菌豚は使い勝手が良いです。癖のよう味わいを活かすためにも胡椒は使いません。
付け合わせは今が最盛期の東御の白土馬鈴薯。
新ジャガは美味しいです。
更に佐久市ですからヤングコーンも手に入ったので、食感の足しにポップコーンも付けてまとめました。
前半は信州の料理を楽しみながら、後ろでワインに合わせるイメージで。
暑い中、軽井沢まで移動されてからリッチなルフレーヴのGCですから、料理はなるべく軽めに作りました。(もっと軽くても良かったと思います。)
回を重ねるごとに料理のパーツが増えてきたので、1人で10名分ならもう少しシンプルでも良いかな、、と。
パリで好きな「Arpège(アルページュ)」の料理を眺めながら思いました。このワイン会の料理担当も3年目で20回を越えましたが、毎回試行錯誤ですね、、。
素晴らしいワインも頂けましたし、今回も良い勉強になりました。
また次回も色んな食材を試しながら頑張りたいと思います。
食材探しに山の田んぼへ。
長野県養殖漁協の方の案内で新しい食材を探しに行ってきました。
山奥の道を進んで田んぼの周りを探して回ります。
岩陰に隠れているザリガニを発見。
まだ小さいですね。
手で捕まえようとしても、動きが早くて捕まえられません、、。
これが大量繁殖して大きくなると畦(あぜ)に穴を開けて大迷惑だそうです。
農家さんも何とか有効活用出来ないか、と仰っるのですが、田んぼのザリガニは食べれるんですかね⁇
近くの清流で探す予定が、こちらの田んぼにもいた沢蟹です。
昔はウチの前の小川にも居たのですが、よく分からない護岸工事の結果だと思いますがすっかり見なくなってしまいました。
こんなにタニシやザリガニが元気にいる田んぼを見たのは初めてです。
健全な農業がされているんでしょうね。
場所を変えて川に移動して沢蟹採り。
すぐに逃げてしまうので、写真はすこしはみ出したこの写真のみ、、。
探している最中にキャンディーミントの群生地を見つけたので大量に採取。自分の畑に移植します。
今回は目的を達成出来なかったのですが、常に食材を探して引き出しを増やしておく事はいざという時に役に立ちます。
次回は夏の繁忙期の後になるかと思いますが、日を改めてまた伺いたいと思います。