フランス帰りシェフの信州田舎暮らし。

8年前にフランス料理修業を終えて故郷の佐久市に帰ってきました。夏は軽井沢で出張シェフ、冬は白馬でホテルの総料理長。畑仕事にワイナリー巡りに11月は1ヶ月のフランスバカンス。今迄に無い料理人の生き方を模索中。

軽井沢でルフレーヴワイン会。

先日は恒例の軽井沢DVDワイン会の出張料理をしてきました。
今回のテーマは「Domaine Leflaiveの水平、垂直」でした。

 

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Chevalier-Montrachet
2005、2006、2007、2008、2009、2010

 

Bâtard-Montrachet
2007、2009

 

料理は5品を作りました。

 

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東御産ブロッコリーのピュレ、レモンジュレ。信州サーモンとコリンキーのピュレ。

 

この時期は東御のブロッコリーの最盛期なので必ず作る料理です。

自分がパリ時代に働いていた「Passage53」のスペシャリテ。僕がここで働くきっかけになった料理でもあります。

少しさっぱりした料理にしたかったのでそこにレモンジュレをかけて春菊の花を添えました。

 

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食材の購入に行った農家さんの畑にたくさんあったので頂いたのですが、花も正しく春菊の味わい。花びらも綺麗なので、これはこの時期に重宝しそうです。

 

木のスプーンに添えたのは佐久穂町八千穂漁業」さんの信州サーモン。

長野県は海が無いので、このワイン会ではいつも八千穂漁業の川魚を使用しています。

流れの速い川の隣にあるので、常に綺麗な水が循環しています。そうした場所で育てられた魚はクセも無くて美味しいです。

 

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信州大岩魚のマリネ、ミニトマト南高梅のジュレ、ウォッシュチーズのソース

 

トマトは美味しかったので少し塩をしてそのまま。

南高梅の最盛期なのでコンポートにしてピュレを作り、酸味を調整してアガルアガルで固めました。

 

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ゼラチンの方が口溶けが良いのですが、1人で10人分を調理していくのである程度は事前に盛り付けておかないと間に合いません。

夏の気温もありますから常温でも溶けないアガルアガルを使いました。意外と食感も邪魔にならないで結果的には良かったみたいです。

トマトモッツァレラの変形をイメージしたので、地元のチーズ工房「Bosqueso(ボスケソ)」でウォッシュチーズを購入して牛乳で炊いてミキサーで回してソースにしました。

今回は初参加の方々も多かったので、定番の大岩魚のマリネも添えました。

 

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花は自分の畑の物を使用します。

軽井沢の繁忙期に合わせて皆咲きますから、事前に畑仕事をしておけば後は使いたい放題です。

毎朝、使いたい分だけ採れるので、飾りには不自由しませんね。

 

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山女魚と山フキの五郎兵衛米リゾット

 

こちらもこの時期の定番です。

キュウリの季節ですから軽く炒めて山フキのご飯と山女魚の出汁で炊きます。

米は佐久のブランド米「五郎兵衛米」です。

後で山女魚の身を投入して軽くナッツオイル。

厳密に言うとリゾットではありませんが、チーズも邪魔になりますし雑炊的なイメージです。

漬物代わりに赤タマネギのピクルスを添えました。

 

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平目のバプール、地元野菜(キャベツ、スナップ、ズッキーニ、ラディッシュ、ミニ人参)、平目出汁とスモークバターのソース

 

今回は全て白ワインという事で、普段はあまり使わない海魚を使いました。ちょうど人数分入荷出来たので平目です。

 

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野菜は地元の「いそベジ農場」磯辺さんと「GoldenGreen」在賀さんの野菜を使わせて頂きました。

 

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地元の若手生産者の作る野菜は最高ですから、的確な調理さえしてあげれば美味しい料理になります。

 

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中野産SPFポーク、東御産白土馬鈴薯のピュレ、佐久産ヤングコーンとノワゼット風味のポップコーン

 

豚肉はいつもの中野の無菌豚。

このワイン会はマリアージュを楽しむ会では無いので、料理は一歩引いた味わいを心掛けています。

そうした場合に癖の無い無菌豚は使い勝手が良いです。癖のよう味わいを活かすためにも胡椒は使いません。

付け合わせは今が最盛期の東御の白土馬鈴薯

新ジャガは美味しいです。

更に佐久市ですからヤングコーンも手に入ったので、食感の足しにポップコーンも付けてまとめました。

 

前半は信州の料理を楽しみながら、後ろでワインに合わせるイメージで。

暑い中、軽井沢まで移動されてからリッチなルフレーヴのGCですから、料理はなるべく軽めに作りました。(もっと軽くても良かったと思います。)

回を重ねるごとに料理のパーツが増えてきたので、1人で10名分ならもう少しシンプルでも良いかな、、と。

パリで好きな「Arpège(アルページュ)」の料理を眺めながら思いました。このワイン会の料理担当も3年目で20回を越えましたが、毎回試行錯誤ですね、、。

素晴らしいワインも頂けましたし、今回も良い勉強になりました。

また次回も色んな食材を試しながら頑張りたいと思います。

 

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食材探しに山の田んぼへ。

長野県養殖漁協の方の案内で新しい食材を探しに行ってきました。

 

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山奥の道を進んで田んぼの周りを探して回ります。

 

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岩陰に隠れているザリガニを発見。

 

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まだ小さいですね。

手で捕まえようとしても、動きが早くて捕まえられません、、。

これが大量繁殖して大きくなると畦(あぜ)に穴を開けて大迷惑だそうです。

農家さんも何とか有効活用出来ないか、と仰っるのですが、田んぼのザリガニは食べれるんですかね⁇

 

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近くの清流で探す予定が、こちらの田んぼにもいた沢蟹です。

昔はウチの前の小川にも居たのですが、よく分からない護岸工事の結果だと思いますがすっかり見なくなってしまいました。

 

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こんなにタニシやザリガニが元気にいる田んぼを見たのは初めてです。

健全な農業がされているんでしょうね。

 

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場所を変えて川に移動して沢蟹採り。

すぐに逃げてしまうので、写真はすこしはみ出したこの写真のみ、、。

 

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探している最中にキャンディーミントの群生地を見つけたので大量に採取。自分の畑に移植します。

 

今回は目的を達成出来なかったのですが、常に食材を探して引き出しを増やしておく事はいざという時に役に立ちます。

次回は夏の繁忙期の後になるかと思いますが、日を改めてまた伺いたいと思います。

 

高山村の角藤農園を見学。

「ざんざ亭」コラボディナーの後は店主の長谷部さんと伊那の飲料、農家さん達と一緒に高山村の「角藤農園」に行ってきました。

 

「角藤農園」は小布施ワイナリーにも良質の葡萄を卸しています。

 

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伊那の飲料、農家さんがワイン葡萄栽培を始めるという事で「角藤農園」の葡萄栽培家、佐藤さんとお話をして葡萄畑見学をしてきました。

 

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最近は苗木も不足気味ですから、こうした状況でどのように葡萄栽培を始めるか。

 

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ワイン葡萄は代木に接木をしないとフィロキセラにやられてしまうのですが、こちらは自根です。

フィロキセラで10年で駄目になるのを想定して、間に接木した木を植えるなど色々考えて畑の設計をしていかないといけないみたいです。

 

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こちらは開墾した畑だそうですが、粘土質の良さそうな土壌です。

このような土地にはピノ・ノワールが面白いと仰っていました。

 

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ワイン特区でもある高山村にはワインを作りたい人達がたくさん集まってきています。

そういった方達の為に村でワイン醸造所を建設予定だとか。

 

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お昼は佐藤さんオススメの高山の「子安そば 文の蔵」さんで蕎麦ランチ。

 

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ご飯も食べたかったので天丼のセットで頂きました。お蕎麦も量もしっかりあって美味しいです。

若い店主でしたがお店も明るく雰囲気が良くて、平日昼でしたが満席でした。

 

今月は必要に応じてワイナリーツアーをやっていますが、これの良いところは一緒に回りながら現場や消費者の声が聞ける事でしょうか。

ネットで手に入らない情報が入りますし、ワインと合わせる料理の参考になる会話もあります。

 

高山村もこれからワインで盛り上がりそうですから、自分としましても常に勉強しながら信州ワインを扱える料理人になりたいと思います。

 

食用花が満開。

今年は暖かい(暑い)ので軽井沢の繁忙期用の食用花が既に満開です。

 

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右からコモンマロウナスタチウム、ミント、ボリジ、ディル、フェンネル、レモンタイムの花、フェンネルの花。

自分の仕事はまだこんな量は必要無いので、軽井沢のレストランにお裾分けしています。

 

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ボリジは既に昨年のこぼれ種でこの通りです。

間引きをしないと風通りも悪くなるので、これでもかなり減らした感じです。

適地適作、軽井沢ではこうはいかないらしいので、上手くこの土地に適応しましたね。

 

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コモンマロウも昨年の株から生えてきたので放置しましたが、ちょっと昨年と比べて元気が無いです。

来年はまた苗からやり直しになりそうです。

 

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ナスタチウムも元気です。

今年は赤、黄色に限らず、色々な色に挑戦したので、これからの収穫が楽しみです。

 

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こちらはヴィオラ

知人の畑から頂いてきたのですが、耐寒性もあるので上手く土地に根付けば毎年こぼれ種で生えるそうです。

 

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ディルの花も咲きました。

イタリアンパセリも同じような花が咲くのですが、硬くて香りが強過ぎるのであまり料理の飾りには使用しません。

その点ではディルやフェンネルの花は香りも穏やかで使い易いです。

 

今年のハーブ類は苗作りの段階で調理の仕事が忙しかったのに加え、凄く暖かかったので早くに取り掛からなければならないところを例年通り(少し遅れて)始めた関係で所々に失敗してしまいました、、。

寒過ぎても暑過ぎてもうまく育たないですから、農業は難しいですね、、。

しかし毎年黙っていても生える物もありますし総じて順調ではあります。

周りには素晴らしい同世代の新規就農者がたくさん居ます。

一般的な食材は彼らに任せて、自分は一般には売り難い食用花やハーブなどを中心に育てていますが、繁忙期には朝摘みで今年も色々出来そうです。

 

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果樹も最初の収穫、ブルーベリーが始まりました。今年もたくさん採れそうです。

 

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出張料理やイベントの仕事が一時的に落ち着いたので、今週は畑仕事に打ち込みたいと思います。

 

滿(みつ)で蕎麦懐石。

伊那の帰りに松本「蕎麦と料理 滿(みつ)」さんで蕎麦遊膳を頂きました。

 

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滋賀県余呉の名宿「徳山鮓」で修業されたご主人のお料理とお蕎麦が頂けます。

 

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先ずは八寸。

和食さんの仕事は細かいですね、、。

日本ではフランス料理の食べ歩きは辞めましたが、やはり和食さんの仕事は勉強になります。

 

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コースの途中で頂く山椒オイルを絡めた山椒蕎麦。

蕎麦の風味を消すと思いきや、全くそんな事も無く素晴らしく美味い。

山椒の使い方は徳山鮓の流れでしょうか。

こんな蕎麦の食べ方は初めてだったので、ちょっとした衝撃です。

 

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シナノユキマスの蕎麦寿司。

下は米かと思いきやお蕎麦でした。

こちらも初めて食べる美味しさです、、。

添えてあるシオデとワラビが嬉しいですね。

 

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蕎麦がきの椀物。

こんなに多彩に蕎麦を、しかも驚きの美味しさで提供される事にとにかく驚き。

 

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鹿の部位色々。

野生のイチゴが良いアクセントですね。

 

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ここまできたら〆の蕎麦も当たり前ですが素晴らしい。

 

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青梅のデザート。

そのままでも美味しいのですが、同席された方々は日本酒をかけて食べていました。

自分は車の運転なので我慢、、。

 

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自分としては今回の訪問は東御「草如庵」を見つけた時のような衝撃でした。

只々、素晴らしい、、。

 

これから予約が取れなくなる事、間違い無いですね。

また通いたいお店が増えてしまいました!

 

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伊那のざんざ亭でコラボ。

伊那の鹿ジビエと山師料理の宿「ざんざ亭」でコラボディナーを行いました。

 

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普段やるフレンチ同士のコラボとは違い、囲炉裏のある環境、店主の長谷部さん拘りの鹿料理、ざんざ亭の趣を活かした料理を一緒に考えました。

 

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お客様は囲炉裏を囲んでの食事になるのでフォーク、ナイフが使えません。

箸やスプーンで食べれる物、串焼きやクレープを巻いて手で食べる物など、いつもと趣が違うけれども雰囲気を壊さないように食べ方にも気を遣いました。

 

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先ずは最近よく出張料理でお出ししている佐久の山羊乳と新玉葱で作ったババロアに長谷部さんの鹿ハムを合わせました。

 

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2品目はいつもお世話になっている八千穂漁業の信州サーモンを柑橘マリネにして東御のアスパラ、ブロッコリー、伊那のワラビなどを合わせてサラダ仕立てにしました。

 

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花は自分の畑で育てた食用花です。

今年は暖かいので、既に満開です、、。

 

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3品目の天然アマゴは囲炉裏で焼いていきます。

 

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アマゴの焼き具合を見ながら、山女魚とキュウリ、蕗御飯でリゾットを作って合わせて一皿に盛り込みました。

 

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4品目は鹿ソーセージと鹿ポテサラの蕎麦クレープと鹿パテ。

 

鹿ソーセージを他と合わせて食べるのにフォーク、ナイフが使えないので、クレープ包みにして手で召し上がって頂きました。

彩りとアクセントに赤玉葱のピクルスを。

鹿パテも一口サイズにしてスナップエンドウミョウガ茸と合わせました。

 

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メインの鹿のシンタマを囲炉裏で仕上げていきます。

 

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お肉用にはざんざ亭の玉葱ソース。

右には東御の白土馬鈴薯の新ジャガを添えました。偶然に手に入った鹿の胎児のレバー、心臓、腎臓を左側に少しずつ。

 

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焼けたシンタマは目の前で長谷部さんが切り分けていきます。

 

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見事なロゼ。

 

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上から胎児の後ろ脚の肉、右下が夏鹿の乳房、左下が夏鹿のバラ肉です。

 

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こちらも長谷部さんが目の前で焼いていきます。

 

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参加者の皆さんも長谷部さんの仕事に釘付けです。

 

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こちらは焼き上がった夏鹿の乳房。

 

こんなに多彩な部位を調理して出せるのも、日頃から猟師さんや解体場の方々と密なお付き合いのある長谷部さんだから出来る事です。

 

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〆には鹿の骨で出汁を取ったざんざ亭特製の鹿骨ラーメン(ろっこつ)

 

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デザートは蕗のケーキに千曲市のアンズのコンポート、コンポートの煮汁のジュレ、マスカルポーネのクリーム。

近くの竹を割って器にしてみました。

 

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それぞれの良さを活かしながらざんざ亭の雰囲気も壊す事なく、上手くコラボ出来たと評価を頂きました。

以前からここにあったかのようなメニューだったというのは、狙い通りだったと思います。

さすがにあの雰囲気でフランスを感じても全く面白く無いですからね、、。

 

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こちらは自分がこの会の為に揃えたワインです。

伊那のシードルに川魚が多いので小布施ワイナリーのソーヴィニョン・ブランとパテやソーセージに合わせてバルベラ。

鹿には城戸ワイナリーのメルロー

本当は県産だけにしたかったのですが、フランスのリクエストもあったのでコシュデュリとルーミエ。

 

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こちらはお客様の持ち込み。

囲炉裏を囲んでの食事はお客様同士で自然と交流を始めてしまう不思議な魔力がありますね。

自分らも調理を終えてから参加させて頂き、深夜2時まで皆さんと盛り上がってしまいました。

飲んでもすぐそこに寝床があるのも、宿の素敵なところですね。

 

今回のコラボは天然のアマゴや鹿の胎児など、普段では食べれない食材も使えて、自分自身も大変勉強になりました。

今回は初めてという事で厨房の勝手も分からずにバタバタしましたが、料理はとても好評で良かったと思います。
また次回はキノコの季節に長谷部さんと企画を考えたいと思います!

 

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シェ・草間で県産チーズとワインの会。

先日、いつもお世話になっている軽井沢のフレンチレストラン「シェ・草間」で開催された地元の飲食業向けの勉強会「県産チーズとワインの会@シェ・草間」に参加してきました。

 

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この日は県産ワイン6種、県産チーズ7種です。

後は参加者の持ち寄り県産ワインが多数。

ペアリングでは無く、自分達でどのワインが合うかを探っていきます。

 

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アトリエ・ド・フロマージュのブルーチーズや清水牧場さんのバッカス9ヶ月熟成は初めてでしたが素晴らしいですね。

 

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最近、お値段の関係で手が出せないファンキーシャトーの「ピノ・ノワール・ブラックラベル'13」

レッドラベルとブラックラベルがあり(葡萄の採れた区間と樽熟成レッド12ヶ月、ブラック18ヶ月)飲むのは初めてでしたが、このピノ・ノワールは凄く良いです。

あまり国産のピノ・ノワールで美味しいと思う事は無いのですが、こちらは色も香りもしっかり出ていて素晴らしかったです。

ファンキーシャトーはあまり試飲をする機会が無いのとお値段が少し高めで手が出し難かったのですが、これは反省です、、。

 

この日は軽井沢の飲食の方々の勉強会という事で、普段はなかなかお会いしないシェフの方々ともお話が出来ました。

後半は話も盛り上がって、凄く楽しい夜でした。(飲み過ぎて、久しぶりに二日酔いになってしまいました、、。)

 

今回の会は知らない間に県産フロマージュもワイン同様に充実してきているのを実感出来ましたし、凄く良い勉強になりました。

地元ではいつもお世話になっている是本さんのフロマージュ工房「Bosqueso(ボスケソ)」も秋頃には出来ますし、益々、県産のチーズも充実するものと考えられます。

長野は海魚以外は食材、ワイン、乳製品、ジビエなどフランス料理に必要な要素は事欠かないので、全て信州ブランドで固められます。

(逆に海魚が無いので、鮨や和食さんと競合しないで済むわけですが)

都心からの距離や軽井沢という土地がある事から、フランス料理人として他県から食事でお客様を呼ぶには素晴らしい環境があります。


これからの地方レストランは何でもフランスや海外から購入してという時代でも無いと思いますから、地元の素晴らしい食材を吟味しながら、わざわざ足を運んで頂けるお店造りをしていきたいと思います。